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広島県福山市にて恒例のサイコキラーおにぎりを買ってうどんをかき込むのこと

 

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4月はじめ。まだこんな事になる前に、広島の方に18きっぷで行った。大阪のコロナ感染は広まっていたが、広島は飲食店は営業規制とかもなく、県内はコントロールされているということだった。現在は広島も岡山も緊急事態宣言下にあることを考えると、まだぜんぜん長閑だったことになる。とはいえ、やはり客足としては厳しく、閉まってるところも多かった。

 

写真は福山駅前。福山にもちらっと寄っていこうと思った。あちこち確かめる暇はなくて、例のおにぎりを買ったらそそくさと退散するつもりでいた。あんまりウロウロするのもきっと歓迎されないだろうと。

 

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福山駅併設のさんすて内にあるサイコキラーおにぎりが勿論目当てなのだ。

 

サイコキラーおにぎりについてはこちらが詳しい。当ブログの記事なのだけど。もしくは「サイコキラーおにぎり」でググってもらっても良い。やはり当ブログの記事がひっかかる。

福山駅のサイコキラーおにぎりは絶対に食べて欲しい隠れた福山名物。 - 温玉ブログ

 

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一直線にサイコキラー売り場へ。自慢じゃないけど、さんすてでサイコキラーおにぎり以外の店にお金を落とした事はないかもしれないのだった。今だって「さんすて」と唱えるだけで、あの冷たく引き締まった米と、パリッとした有明産のりのコラボレーションが口いっぱいに広がるようだ。それくらい僕の中では「さんすて=サイコキラー」の図式が出来上がっている。さんすての他の名店には申し訳ない。ちなみに「さんすて」は、岡山と倉敷にもある。さんすて岡山のスーパーにはわりにお世話になっているかも。

 

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コロナで客足が落ちてる影響も少しあるのか、いつになく在庫が充実していたサイコキラーたち。鉄道で来たり出かけたりする人が減れば、サイコキラーを買い込む人だって減る寸法かもしれん。

 

最初に個数を伝えてから、どれにするかを選ぶのがサイコキラーの流儀(やりかた)である。4つ!と力強く宣言して、しかるのち流れるように注文しようとしたが、シャケこんぶと言ったところで詰まってしまう自分であった。たしかにシャケこんぶ梅は御三家であって、世に言う間違いのないオーダーなのだが、果たして思考停止で頼んで良いのだろうか。安易なシャケこんぶ梅オーダーは、おにぎり文化としての後退を意味するのではなかろうかなどと迷いが出た。悩んだ末に出した結論は、シャケこんぶ梅たかなちりめんという妥協オーダー。やっぱりおかかなどといった注文は自分には無理だと思った。

 

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おにぎりだけ買って退散するつもりだったが、味気なくなって駅に併設の立ち食いうどんを伸ばしていくことにした。ここはラーメンもやっていて、これがすこぶる美味かったのをおぼえていたのだ。うどんもきっと美味いに違いない。


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頼んだのはふにゃふにゃのかき揚げうどんだった。こういうのはモノが来るまでどういうタイプか分からない罠がある。自分としては木の葉みたいな形または完全に円形をしている衣ばかりの海老天のやつが好きなのだけどそうそうは無い。うどんの味の方もラーメンに比べれば凡庸だった。無理に食わなくても良かったかも。次からはラーメンにするかそばにした方が良いかも。でもまたうどんを頼む恐れもある。少し悔いを残しつつ時間が無いので電車のホームに戻り三原行きに乗り込む。

 

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おにぎりを買い込んで一路西へ向かいつつ、はたと気付いたのは、今はコロナ情勢下であって、一般車内での飲食が激しく白い目で見られることだった。だいたいみんなマスクして電車に乗っている。これだけでも飲食できる雰囲気じゃないし、だいたい僕自身にもマスクを外す不安がある。350mlの缶ビールを買い込んできたのも失敗だった。いつものノリで電車に乗り込めば飲み食い可能!と油断してたのだ。これでガラガラならなんとかなったのかもしれないが…。

 

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しゃーないので糸崎駅での乗り換えの10分あまりを利用して、新一番搾りを飲み干すステーションバーおじさんになってしまった。当然ながら少しぬるい。のんびりおにぎりを食うのは不可能。仕方ないので広島のどこかで使おうと思う。発車に急かされるようにぬるいビールを流し込んだが、どこか満足感に包まれていた自分だった。缶ビールだろうと、ステーションバーだろうと、旅先のビールは気持ちいいのである。

 

ステーションバーについてはこれを。

 

 

「どでか寿司」という食べ物が南森町にあり

2020年に大阪でコロナが蔓延してから知ったお店なんだけど、南森町駅付近の高速道路入り口交差点付近のビルの地下のミニマムな食堂街に、「どでか寿司」というお店がある。所謂すし居酒屋とか分類されるものだ。どでか寿司自身、すし居酒屋と名乗ってるので心強い。

 

お寿司以外にも、お酒のおつまみになりそうな安い居酒屋メニューが充実しており、お酒の安さもあいまって、お寿司を食べなくても十分に楽しめるお店であって、サラリーマンの飲み会集団なんかでいつも賑わっている。サラリーマンに人気の店には間違いがない法則通り、どでか寿司は気軽な居酒屋としての機能は申し分なく高いのだが、僕が推したいのはやはりお寿司関係だったりもする。

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上のお皿が適当に注文したお寿司4種類。下のお皿がお造り三点盛りというやつ。いずれも「どでか寿司」の名前に恥じないデカさがある。お造りなんて正直ちょっと持て余してしまうレベルの分厚さだ。これで合計で千円ちょっとじゃなかったっけと思う。

 

そもそもだが安いお寿司屋さんでも、お造りや一品ものを頼むと妙に高いのが常。なんか、だいたい千円以上する。だから安いお寿司屋さんの立ち回りのコツとしては、一品料理やお造りは注文せずにお寿司類だけを頼むと良い。お寿司ばかり頼んでたら酒を飲んで好きにやっても五千円もいかない感じがある。人にもよるだろうが、僕なんかは三千円ほどで、だいたい腹一杯になる。それでも高くつく店は、高いお寿司屋さんという認識で良いと思う。

 

ところが!

 

どでか寿司ではお造り盛り合わせも500円くらいでご覧の通りのボリューム。お寿司屋さんの常識を破壊している。お寿司屋さんというより、どてか寿司屋と呼んだ方が良いのかもしれない。

 

味も独特のもので、いわゆる“美味い寿司”とかいう文脈から言ったら、どでか寿司の寿司は大幅に外れているものかと思う。ネタは分厚くて迫力があるが、厳選された素材とかそういう肩肘はったものじゃない。シャリの方だって味も握り方もわりと大雑把だし。寿司通が食べたら逃げ出すような代物に違いないのだけど、こんな値段でここまで出されたら文句つける筋合いは無いし、ファストフード的な満腹寿司には不思議な喜びがあるのだった。ラーメン二郎はラーメン二郎という食べ物であってラーメンじゃない!という名言があるが、どでか寿司もどでか寿司という食べ物だ!と唱えることで、気分も盛り上がろうというもの。少なくとも僕はこの“どでか寿司”という食べ物が好きである。


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巻き寿司のコスパもとんでもないものがある。僕はお寿司屋さんで、かっぱ巻きを頼むのが何か好きだ。きゅうりという単純極まりないネタを、各店どういう具合に食べさせるのか興味が尽きない。どでか寿司におけるかっぱ巻きは、四つ切りきゅうりを巻いた食べ応えの高いものだった!合格!(なにが?)

 

ウインナー巻きという飛び道具もなかなか捨てがたい。小さめのおにぎり食ってるような腹持ちの良さ。「シャリコマ!」とか言うやつは一昨日来やがれな世界なのである。うそうそ。普通にお造り盛り合わせという選択肢もあるのが、どでか寿司という優しい世界。

 

 

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ワサビ巻きも涙が出そうなくらいパンチが効いている。他のどでか寿司を頼むときに一品加えておくと、ワサビが弱いときの味変要員の役目も果たしてくれる優れもの。どでか寿司随一のユーティリティプレイヤーだ。


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どでか寿司の素晴らしさが分かってもらえたと思う。南森町の名店といえばどでか寿司。そんな、どでか寿司だが、現在は緊急事態宣言で全く行けない店になっている。ただでさえ20時までの営業ばかりが続いて、飲食店がピンチになっているのに、お酒を出せない寿司居酒屋に未来はないのである。

 

休業してたと思ったら、いつのまにか看板を片付けられている店舗や、新しいテナントになってる店舗を見るたびに苦しい気持ちになっている。どでか寿司もある日…と考えると非常に厳しい。大阪にだって潰れて欲しくないお店が多すぎる。

 

日本政府よ、なんとかしてくれ!再びどでか寿司を食いに行けるようにしてくれ!五輪なんかどうでもいいから、大阪の街の人の生活を守れ!

 

まあ、とにかく、緊急事態宣言が収まって、南森町に来ることがあれば、名物どでか寿司をつまみに来て欲しい。お寿司界の大雑把グルメの局地だ。

 

どでか寿司のイカがまた食べたいのだ僕は。複数枚のイカの切り身が乗りまくったあのド迫力なイカのお寿司が。

年末に麺哲グループで最高の麺料理を食べてみた!?

大阪のラーメン屋に麺哲グループというのがある。池田市の麺哲支店麺野郎というのが本店と思ったら違ってて、豊中とか梅田とか他にも何軒かあるらしいけど、僕は梅田と豊中と麺野郎しか行ったことがない。豊中が本店らしい?よくわからないけど、M氏が信者なので教えてもらった。M氏が「麺哲グループは年末に最高の麺料理を出すんです!食べてください!」と毎年言ってくるメニューに『蒸籠風つけ麺』というのがあった。ずっと無視してたんだけど、今年は思い切って食べてみるのことにしたのだった。

 

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まずは手近にある梅田の大阪麺哲へ。店内に入るとたしかに蒸籠風つけ麺はあった。


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300gまでは無料らしいので300gで注文。おそばっぽいラーメンの上にわさびがピンポイントで載ってる。鴨だしみたいなんはたっぷりで温かい。


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油が絡めてあってテカテカ。いかにも美味そうに見える。実際なかなか美味い。おそばより万人受けする麺だろう。


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焼きネギと、鶏肉の入った出汁もなかなか美味い。


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焼いたもも肉がゴロゴロと入ってた。最初はちょっと嬉しかったが、出汁に漬け込んでふにゃふにゃした焼き鳥でしかないので、正直そんなにたくさんいらなかった。出汁と麺だけでかなり満腹なので。

 

美味かったけど、わさびがちょっとだったし、パンチとしてはおそばより無い。一味唐辛子とか何かそういうのが欲しいと思った。けど総じて美味かったので良しとする。腹も満たされたので。1300円という値段は……あまり考えないことにする。おそばを満腹まで食べたと思えば安い。


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さて後日。M氏に誘われて、今度は豊中麺哲の店内にいた。こちらのは1400円でやはり300gまでは同一料金なので二人とも300gにした。


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忘年会代わりなので注文して麺がくるまでビールを飲みまくった。注文が入ってから湯がいてくれるこだわりなのでけっこう時間がかかるものだ。二人で1.5リットル飲み切る寸前くらいに麺が登場。


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寿司桶のようなものに入った梅田のよりさらに細い麺!手切り風と称するだけあって、ランダムな幅になってるところがあって、木曽路御嶽そばみたいで美味い。

 

300gはなかなか食い応えがあった。でも周りを見渡すと500〜600gくらいをワシワシと食ってる強者ばかり。400g以上になると、釜揚げうどんの桶みたいなやつでくる。麺哲グループは茹で前の重量で表示してるっぽくてなかなか多いと思う。


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だしの色は梅田より濃厚にみえるし、入ってる鶏も手羽先を焼いたものみたいで全然美味い。こちらの方が甲斐がある気がする。少なくとももも肉よりは断然センスがあるのだった。麺はどっちも美味い。豊中のはわさびも付いてなかったのでよりパンチは無かった。

 

ワシワシと食べ終わってスープ割りをしてもらった。つけ麺のスープ割りというと、鰹の二番出汁みたいなぼんやりしたお湯で、つけ汁を割って飲むというあんまりその価値のわからん行為を指すことが多いのだけど、ここのスープ割りはガチでラーメンの出汁を入れてくれるっぽくて、目が覚めるような濃厚さでびっくりする。絶対にスープ割りしてもらわないと損というレベル。大阪麺哲でしてもらわなかったのが悔やまれるかもしれない……。

 

ビール1本分600円と麺料理1400円で2000円を払って大満足で店を出た。2人で3本飲んだのだけど、1本分はM氏が払ってくれていた。出汁も飲み干したのでパンパン。まさと氏は出汁を飲み切れなかったようだ。まあ、スープ割りすると、かなり量が多い。

 

唐辛子とか無いのはスープ割りがやりにくくなるからかなあ?

 

スープ割りを強力に勧めてくれたM氏。いつもいつも麺哲の美味しさを伝えてくれている。つかのまの楽しい豊中忘年会だった。阪急沿線に来てしまうと、僕のような京阪沿線民は帰るのがやや面倒くさい。

ミナミのインバウンド向けの大阪王将??

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ミナミの道頓堀の近く。堺筋という大通りに面した場所にやけに渋い面構えの大阪王将があった。長年にわたり大阪人をやらせて貰ってるが、こんなところに大阪王将があったなんて記憶に全くない。とはいえ、大阪王将の本店が道頓堀店だということも最近知ったばかりなので、僕の大阪王将知識は実はぜんぜん大したことがない。京都王将と言われる餃子の王将に対して、大阪王将の利用回数は圧倒的に少なかったのだった。

 

調べてみたら、かなりオートメーション化の進んだ店舗らしく、かつて(と付けなくてはならないのが悲しい)インバウンドの多かったミナミ地区において外国人観光客が利用しやすいように設計されたものだろうか。そう考えると、わざとクラシックな黄色看板で、あえて渋い感じの暖簾なんかを作っているのも頷けるのだ。

 

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ちなみにこちらは、最近見つけた大阪王将都島店だが、これが昨今の大阪王将スタイルに変更してないリアルに昔の大阪王将の看板の雰囲気(それでもまだ平成くらい?)。上記の店舗がイメージしたクラシックスタイルが多少は理解願えるだろうか。


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とりあえず機会があったので、堺筋沿いのこの自動化店舗に入ってみた。たしかに各テーブルにタブレットが備えられており、オートメーションの雰囲気のある店だった。タブレットをいじってメニューを吟味してみると、やたらデカい唐揚げが目に入る。これは店舗オリジナルメニュー?それとも近年の大阪王将にはこのような看板メニューが作られていたのだろうか?かなり間抜けたことを言ってそうだが、そのへんは大阪王将にあんまり行かない自分の弱さが出てしまった形だ。


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大阪王将といえばほとんどの店舗でサントリープレモルを採用しているのが残念。だからビールを飲みたいところを堪えて、妥協案でジムビームハイボールを注文した。これもブラックニッカクリアブレンドハイボールとかだったら詰んでいたところだ。サントリー推しで良かった。


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かつての大阪王将といえば、自分の中では鳥胸の一枚揚げだったのだが、いつのまにやらメニューから消えてしまった。プレモルの件も含めて微妙にセンスの悪いチョイスをするところがあるのが大阪王将だったりする。しゃあないので今話題のチキン南蛮を注文した。チキン南蛮とハイボールのいわゆるハイカラセット的な組み合わせだ。なかなか悪くないかも。チキン南蛮て前からあったっけ。


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運ばれてくると、このチキン南蛮がなかなかデカい。もしかしたらメニューで売り出していたデカい唐揚げをベースにしてるのかもしれない。わりと美味さがあって気に入った。デカい唐揚げの方も、いつか頼んでみたい気もするが、滅多に来る店じゃないのも事実。プレモルしかないという現実も来店させない気持ちを後押ししている。餃子の王将みたいにアサヒとかの大瓶があればな〜。そういう意味では餃子の王将は本当に偉いよ。次に来るとしてもやはりジムビームハイボール一択だな…。


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大阪王将の定番の餃子。餃子の王将のよりは微妙に好きじゃないが、餃子業界全体を見渡すとなかなかのレベルにあるのは認める。偉そうだが正直な気持ち。ただし、店舗によって上下はある。ここのは悪くなかった。

 

ハイボールでチキン南蛮と餃子を片付けてると、ラストオーダーになってしまっていた。自動化されてるわりには営業時間はそんなに長くないのだ。ちょっと食えたので充分満足ではあるが。また機会があれば……他のも試したい……かな。ラストオーダーは人力で各テーブルを聞いてまわっている。そこは自動化できないのか。

 

お会計も自動セルフレジになっていたが、残念なことに現金以外の支払いには対応しておらず、その場合は店員さんを呼んで精算しなければならない。

 

キャッシュレスなんて一番自動化にマッチしてそうなのになぜ!?

 

やはり微妙なセンス外しをしてくるのが大阪王将スタイルなのかもしれない……。なんか逆に楽しくなってきた……。

豊中市庄内にある日本一の銭湯夢の公衆浴場五色のスチームサウナ最強!

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五色の湯の噂は20年前から色々と聞いていた。かなり最強な銭湯が豊中にあると。ただその頃の僕はサウナとかには別にハマっておらず、銭湯に行くのは好きだったが手近なところで満足してる水風呂だけ好きみたいな人間だった。だから、生活感から大きく離れる豊中なんてところはかなり縁がなかったのだ。

夢の公衆浴場五色ホームページ

 

それがほぼ20年越しに行くことになったのは、近年ちょっと豊中市に縁ができたのと、サウナにどハマりしてたのと、なによりB.カシワギ氏が誘ってくれたのという天地人が揃ってしまったことによる。ぶっちょカシワギカーに乗せて貰って豊中に行く。


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とてつもないデカさ。ぶっちょ氏もデカいが、それをも飲み込むくらいの勢いがある。完全にスーパー銭湯といわれる規模の建物だ。関西にはスパ銭的な銭湯はたしかに多い。しかしここまで立派なのは見たことなかった。ボーリング併設したバッティングセンターくらいはあるんじゃないか。インターそばという立地で、車でしか来にくそうなので、連れてきて貰ったのは幸いだった。庄内駅からも歩いて来れないわけでもないだろうけどかなり面倒そう。しかし深夜を回った時間でこの車の混雑ぶりはどうだろう。でかい駐車場が7割以上は埋まってる。


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そしてびっくりしたのがうどん推し!この銭湯はこの規模で24時間営業という信じられないものなのだが、うどんや食堂もほとんど24時間の営業らしいのだ。そして、うどんはうどんだけで食べにくることも可能とか。そんなの見たことない!


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こちらは入り口ロビー側からみたうどんコーナー。うどん大好き銭湯サウナ大好き人間からしたら夢のような空間。しかもただ適当なうどんが食えるとかではなく、それ自体が非常に美味なうどんで、これだけで満点あげたくなる施設だった。もうととのった!

 

車が沢山あっただけに館内も平日の深夜とも思えない活気があった。人がたくさん行き交っている。実際は平日深夜2時とかでももっと人がいたりするらしい。なんということだ。とりあえず券売機で入浴料金を払う。たしかに銭湯料金。それに200円も足してサウナセットもつける。ここまできてサウナに入らなくては嘘なので。B.カシワギ氏たちはサウナは苦手の温浴と水風呂の交互浴派だった。ただ、フェイスタオルは貰ってた。濡れたタオル持って帰りたくない派でもあるそうだ。派閥は色々ある。

 

さて、どでかい脱衣所を経て、大階段を登り浴場へ行く。とにかくとんでもなく広い。でかい湯船がたしか3つ。それとは別に寝風呂。大人四人は入れるでかい水風呂。さらに露天スペースにも湯船が複数と、珍しい歩行湯まである。有料ドライサウナと、無料のスチームサウナも完備。洗い場はプラスチック椅子とかなくて、タイルのベンチ式になってる珍しいやつ。関西の特定地域には多いらしいが、僕の生活範囲ではなかなか遭遇しなかったのだった。

 

洗い場で身体を流し軽く水風呂で冷やしてから、さっそくサウナ室に行く。銭湯サウナとしてはかなり大きめ。サウナ料金についてくる専用のタオルを巻かないと入ってはいけない銭湯によくある仕組み。来客の割に人気はないように見える。広い室内はガラガラ。そしてカラカラ系の90〜95度なので割と根気よく座ってないと汗をかかない。残念ながらテレビももちろんある。12分計を睨みつつそこそこ汗出してから水風呂へ。まあまあ悪く無いが、他の湯船なり露天なりの施設を考えると、いささか凡庸すぎるかもしれん。デカいのはすごいけど。次はスチームサウナに入ってみるか〜と入ってみたら、こちらも思いの外に大きい。そしてスチームが噴き出ると、これがなかなか熱くて十分に汗が出るのだ。スチームサウナを出てすぐの水風呂でぶっちょたちと合流。大柄な男性を含む三人〜四人で余裕のある水風呂が素敵だ。水風呂を楽しみながら「ここはスチームだけで良いかもしれんね〜」などと話す。そして少し休憩して(水飲み場もある)再びスチームに入ったときに事件が起きる。さきほどは誰もいなかったスチームに常連らしき老人が、洗面器を抱えて入ってきた。座るところを流すのかな?とか思ってたら、その洗面器の水を一番奥の壁の上方に向かってバシャバシャと手で浴びせ出すじゃ無いか。何をしてるの!?と思ってたら、ひとしきりかけ終わった彼は満足したのか入口側に座る。すると直後に強烈なスチームが発生。さきほどの何倍も汗が吹き出した!サウナ施設のロウリュにも負けない強烈なパンチ力!その後の水風呂が気持ち良すぎた。

 

老人が水をかけていた壁の上側には小さい機械がついており、おそらくはこれが温度センサーで、これの温度を水かけて下げるとスチームの機械が蒸気を発生させて室内温度を一定に保とうとするのだろう。それを逆手に取って擬似ロウリュ的なことが出来るわけだ。しかしこの常連の中だけで通じてるっぽいハッキング行為はなんなんだろうか。はじめての来店でそれに遭遇してしまう幸運?イイものを見てしまった。一部のサウナ室には、なんの説明もない壁の穴があって、そこに水を放り込むとロウリュが発生するという常連だけが知っている謎システムがあったりするが、それに通じる間接ロウリュ法だと思った。あちらは公式、こちらは非公式なのかもしれないが。もしくはどちらも脱法行為かも。


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適当にサウナやスチームを楽しんだ後は、脱衣所で合法オロポことマッチを呑んで休む!いい銭湯には必ずマッチが置いてある気がする!


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これが五色の特徴的なロッカーの電磁キー?どう言う仕組みか知らないけど、この丸い金属を鍵穴に当てるとモーター音がなって何かが作動してる感がある。といっても、回して開けるのには変わらないのだけど。たまにどうやっても開かない時がある。店員さんが飛んできて助けてくれた。開く時と開かない時の差が分からん。


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ぶっちょ氏が食堂で冷たいものを貰ってるあいだに鯉を眺めたりする。鯉のいる銭湯!


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下足ロッカー上には滝!なぜ下足ロッカーと滝を組み合わせなくてはならなかったのか!日本一の銭湯だからだと言われたらぐうのねも出ない。鯉のいる銭湯はいくつかあるかもしれんけど、下足ロッカーの上に滝を作ってる銭湯が二つあってたまるか!という気持ち。


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ぶっちょ氏はうどんを奢ってくれると約束していたが、せっかく人数(4人)いるということで、東大阪のUKカフェを奢ってくれると。ここは昔から知られた深夜までやっているアメリカンな店内の大盛りの店。UKなのにアメリカン!?いや、もしかしたらユナイテッドキングダムな内装なのかもしれんが、日本人にとって判別はなかなか難しい!しかし僕自身かなり久しぶりだった。下手したら10年くらいぶり?最後に行った時もぶっちょ氏に連れてきて貰ったような…。


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最近は不景気で量も減ってしまったということだが、それでもまだまだボリューミーである。みなそれぞれライスに何かがぶっかかった料理を注文(とにかく大盛りライスにジャンクなものがかかっている謎料理が中心の謎レストランカフェなのだ!)。そしてみんなが食べれるように写真のような山盛りクリームパスタも注文してくれた!


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僕はというと、晩飯も多少食ってたのもあって、日和ってハンバーグとライスというありえないシンプルメニューを注文していた。それでも飯はかなり多めだし、ハンバーグもファミレスなんかと比べればかなりデカイ!そして肉の味がしっかりしてウマイ!!大満足すぎる……


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ミニカーとか何故か飾られてる。店内は何十年も変わらない感じ。なぜか阪神タイガースとかも飾られているが(普通に大阪人メンタル?)トラッキーとか茶色く煤けていた……。


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外観はこんなもん。

 

公式ホームページをみたらUKってユニバーシティ・オブ・ケンタッキーの略らしい!ずっと知らなかった新事実!!アメリカ風で良かったのだ!!

UKCAFEについて(UKの意味、歴史)

 

大阪人は美味いお好み焼きになかなかありつけない!?

大阪のお好み焼きといえば名物だし、今時は日本全国で食べることができるし知らぬ者はいないはずだ。それに対して広島のお好み焼きはクレープ状の皮とキャベツの重ね焼きが独特で、「お好み焼きとして変わり種やなあ」などと子供の頃には思っていたが、日本全国をわりと旅するようになって分かったことがある。

 

それは、大阪以外の地域にある古くからの土着のお好み焼きというのは、皮をクレープ状に焼いて具をのせるものが非常に多いというか、ほとんどそればっかりだったこと。キャベツや具を混ぜこぜにしてホットケーキ状にして焼くのは大阪くらいしか聞いたことがない。

 

大阪府のお隣の兵庫県の古い店で出すお好み焼きの一種「にくてん(肉天)」というのもクレープ状のお好み焼きだった。そういえばお好み焼きとは別に、細々と関西に存在する「一銭洋食」なんてのもクレープ状だ。つまり広島のスタイルのお好み焼きは変わり種どころか全国スタンダードに近いのだけど、大阪のお好み焼きの勢力が強すぎたせいで、そう思えてしまっただけだった。しかも大阪にずっと住んでると、よその地域のお好み焼きには目が向かない。

 

しかし……すると各地に伝わるクレープ状のお好み焼きって一体なんなんだろ?というぼんやりとした疑問がずっと僕の心の隅にあったのだが、『お好み焼きの戦前史』『お好み焼きの物語』という近年の研究本がその疑問を氷塊させてくれた。ものすごくかいつまんで説明すると、お好み焼きというのは大阪で発明されたものではなく、戦前の東京で生まれて全国にひろまった食べ物だったのだ。その時に各地で作られたのが、一銭洋食をはじめとしたクレープ状のやつらしい。兵庫の肉天もその一種だった(肉天という謎のネーミングについてもその本で解明される)。

 

なんということだ。ものすごい合点がいった。そのとき大阪のお好み焼き店では、謎の突然変異が起きてホットケーキ状のやつが開発されて一番人気になって、それが全国にさらに伝播されていき「お好み焼きといえば大阪!」と言われるようになったわけだ。詳しい経緯は本にすべて書いてるのでぜひ読んで欲しい。綿密な史料調査の成果に目から鱗に違いない。

お好み焼きの戦前史

お好み焼きの戦前史

 

 

さて、長々と前置きを書いたが、かようなまでに僕はお好み焼きというものにそれなり思い入れがあることを言いたかった。関西人一般レベルくらいには。さらにお好み焼きの歴史を知ることで、余計に各地のさまざまなタイプのお好み焼きに愛着が持てるようになったかもしれない。今まではそこまで気に留めてなかった些細な違いにも、なにかとときめくようになった。単に美味い不味いというよりも、「こういう焼き方をするところは、戦前のお好み焼きの遺伝子を残していて貴重やぞ?」みたいな視点も生まれてきた。なんでもそうだが、物事は知れば知るほど面白くなってくる。

 

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京橋の晃ちゃんというお店を紹介したい。近年の僕の中で「美味いなあ」と思えるお好み焼きを出している一店であった。ずっと知らなかったんだが、店構えが気になりすぎて数年前に入ってみたら、やたら美味かったという。

 

余談だけど、美味いお好み焼きとか、美味いたこ焼き屋とか、ことさら情報を仕入れて探す大阪人というのは少ないと思う。せいぜい近所で使うお店のなかで、ここは美味いとかこれは安いとかその程度。

 

これって香川のうどんにしろ、広島のお好み焼きにしろ、沖縄の沖縄そばにしろ、現地人の対応ってそんなもんじゃなかろうか。観光客の方が名店とか言われるものにやたら詳しいみたいな。僕はお好み焼きとかに関してはまさにそれだったのだ。だから、たまに美味いお好み焼き店に出会っても、「たまたま入った」みたいなことでしか無い。だもんで、この晃ちゃんも、たまたま遭遇しただけ。普段からお好み焼き屋を探したりはしてはなかったのだ。それで何気なく焼きそば頼んでも美味いし、お好み焼きも美味いしでびっくりしたのだった。大阪人のなかで、心底から満足する美味いお好み焼きにありついてる人は意外に少ないと思う。

 

じゃあ、それからこのお店に足繁く通ったのかというと、そうでもなくて、これだけ美味いからだろうけど、かなりの人気店らしくいつもカウンターは満杯。鰻の寝床みたいな店なんで実に入り辛い。定期的に覗きにいって、空いてる時だけ入るみたいなことしかできてなかった。


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しかし転機が訪れる。このコロナだ。晃ちゃんもモロに影響受けたっぽくて、めっちゃ行きやすい店になっていた。これをどうとらえたら良いのやら。心苦しいけど、自分はいつでもふらっと入れるのは嬉しかったので、暇を見つけては行くようにしている。ここは生ビール以外は小瓶ビールしかない。お好み焼きでそんなガブ飲みしないので自分は小瓶で十分。安いし。これで小瓶らしくキンキンに冷えてたら何本も飲みそうだが、そういうことはないのである意味では安心か?


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これが焼きそばだ。看板で推してるだけあって美味い。ちょい太麺系で。焼きそばは太麺も細麺も美味いけど、あんまり麺が主張してないやつは凡庸なものが多い気がする。つまみながら飲んでも良いし、ただ食べても満足できる。


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良い具合に主張のある焼きそばだと思う。これは食べにくる価値がありますな。


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焼きそばにするかお好み焼きにするか迷ってしまう店だけど、迷ったときには両方食べてみるのも手だ。ちょうどこちらには、「素焼き」という超シンプルなお好み焼きがあったので頼んでみた。豚玉とかイカ玉とかいう以前の素焼き。なかなか珍しい。


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この店のお好み焼きは、皮状に焼いた粉の上にキャベツなどの最低限の具材も盛りつけてさらに粉でとじたようなスタイルになっており、完全なホットケーキタイプになる一歩手前のような作り方。これが野菜のみずみずしさを堪能できて美味い。そして卵すらも拒否する素焼きというのも味わい深い。お好み焼きの原点に触れるかのような、駄菓子的な素朴さがある。こういう焼き方を実践してくれるところは年々減っていっている。ここは洋食焼きもメニューにあるくらいだから、関西お好み焼きの系譜の押さえ方は半端ではない。


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モダン焼きを頼んでも美味いのだ。モダン焼きを頼むと、うってかわりしっかりと固めて焼いたホットケーキ状のやつを、焼きそばの上にドンと落として合体。表面をパリパリにしてくれて泣かせる。ただでさえ焼きそばとお好み焼きの美味い店なので、合体させて弱くなるわけがない。

 

モダン焼きもどこでもあるメニューかと思ってたら、最近は減ってきたと言われてハッとした。もちろんお好み焼きにうどんやそばをトッピングするオプションは、今も多くの店で採用され続けているが、モダン焼きという言い方はしなくなっているということ。もう万博の時代に作られたといわれるモダン焼きなので、そんなカビの生えたメニューに対して何がモダンなんだと言われたら返す言葉もないのだけど、無くなってきてると言われればモダン焼きを掲げているお店が愛おしくもなってくる。

 

ここのお店は他にもメニューがどっさりとあって、いわゆる広島風も普通にメニューにあるが、広島風で頼むとそこまでの味ではなかったりする謎もある。あくまでも大阪スタイルを極めた店なのか。もちはもち屋ということなのか。他に頼むべきものが大量にあるのでどうでも良いといえばそうなのだが。それにしても店内は空いてるとはいえお持ち帰りの客がひっきりなしに来るのでさすがの人気といえた。

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ズラリと並んだメニューが頼もしい。鉄板で作る一般料理も多くて、正しいお好み焼き居酒屋のあり方である気がする。

福山のソウルフード肉丼の稲田屋が閉店することについて

福山の稲田屋といえば肉丼と関東煮といえば地元のソウルフードとして永年にわたって親しまれていたらしい。僕が知ったのは去年だった。福山をたびたび訪問するようになって2回くらい食べたかな。年季の入った独特の店構えと、チェーン店の牛丼とはぜんぜん違う昔っぽい肉丼。そして関東煮と呼ばれる豚モツの煮込み串が実に魅力的だったのだ。

 

いつ無くなってもおかしくない老舗レーダーにひっかかりまくりのお店で、僕もわかってたので意識して出来るだけ通おうとしてたのだけど、木曜定休というのが僕のスケジュールに合わずで、福山はけっこう行ってたのに1年間で2回訪問という数字に落ち着いていた。そしてやっぱりというか、コロナもあって2020年の9月で廃業ということになってしまった。無念だ。

 

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最後にもう一度だけ食べられないものか?と思ってたら、たまたま近くを通りかかった(!)ので行ってみた。したら口開け前から待ちが出ていた。今まではわりとガラガラなことが多かったのでタカを括っていた。さすがにソウルフードというだけあって地元の関心は強烈だった。


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昼下がりくらいに行けばランチ客をかわせるから丁度いいかな?なんて考えていた自分を責めたいくらいムクムクと列は伸び続ける。開店の20分は前なのに、もう僕の後ろ数人くらいでファーストロッターは締め切りになってしまう見込み。その後もずらずらと行列は伸びて見たことない光景になっていった。メディアの取材が来ていて、大将と話していたが、ネタが無くなるまで売ると言っていた。ということは無くなったら早仕舞いになるということ。なんとなく早めにやってきたことを感謝する。


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オープンして先頭集団が店内に雪崩れ込んだ。同時におばちゃんたちが注文を聞いて回るのだがかなり余裕がなかった。もう閉店に向けて社員はいなくなってるそうだ。おばちゃんたちは近所の手伝いだろうか。あんまりよくわからないが不慣れなのは確か。こんなパニック状態はとても捌けないだろう。注文が前後したりして大変。


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なんとか大瓶ビールと肉丼を頼んだ。学生食堂なみに相席でギチギチ。もっとあれこれ頼みたかったが、おばちゃんたちに余裕ないし、だいいち閉店に向けてもうやってないメニューがかなり多いようだ。次に来たときに、まかないカレーとか絶対に食べようと思ってたんだが、もう無いと言われた。無念。もちろんハンバーグ定食みたいなややこしいのを頼んだら発狂されそうなので聞くまでもなく諦めた。みればまわり全員が肉丼か関東煮を頼んでいた。そりゃそうか。たまに肉うどんを頼んでいる人がいるみたい。定食にするとちょっとしたものが付くが、僕はビールでやりたかったので肉丼だけで充分だ。けど関東煮は頼んでも良かったかなと少し後悔がにじむ。


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…と思ったら、巡回してきたおばちゃんに「串は何本やったっけ?」と確認されたので、ちゃっかりと「2本です!」と答えて関東煮をせしめた。稲田屋の関東煮ってのはなにかというとモツを甘く炊き込んだ串のことだ。ブタモツやんねこれ。2本頼むと良い具合に部位が違っていて楽しめた。全くクセがなくむちゃくちゃ柔らかくて甘い。最後に楽しめたのは運がいい!


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あまりに鉄火場すぎて、注文が通ってないとか言って声を荒げる人もいたが、仲間うちで「まあまあエエやん」とかいってなだめる場面も。そのへんは地元意識でなんとか回ってる感じ。見たら並んでる人の何割かは関東煮の持ち帰りということで、入り口側にある大将の煮てる大鍋のところに直接の行列になっている。これはすぐに無くなりますわ。なんとか店内でありつけて良かった。


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コーヒー無料サービスをやってたのは知らなかった。しかし閉店モードに入って阿鼻叫喚の店内で、コーヒーすすって居座る鉄の心臓の持ち主はさすがにいないだろうな。


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ゴボウなどが入った肉丼到着。あきらかに後から来た人の前らへんにポンと置かれたので、自分が取っていいのか微妙な空気になった。しかしその人がどうぞと言ってくれたのでことなきを得る。といっても、大鍋からすくって丼にかけるだけなので、ちょっとくらい待っても良かったんだけど。とにかく注文忘れられた人とか、反対に行き場のなくなった肉丼とかが飛び交っていた。

 

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稲田屋の肉丼は超絶汁だくなのと、とんでもなく甘い味付けが特徴。甘さを前面に押し出した料理は昨今の外食界にはあまりないので昭和の残滓を感じる。うどんに入れるきつねなんかも、昔っぽい店に行くと目が覚めるほど甘かったり。今も甘味は必須にはなってはいるが、かならず塩気も利かしている。しかしこの肉丼を食べると、肉うどんの味付けも容易に想像できる。でもこういうシンプルな甘味って、案外と腹にもたれないというか、後口はさっぱりしてるもんだ。


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二枚だけ付属しているお漬物で軽く味変しつつ平らげていく。最後の稲田屋も爽やかにいただけた。量も昭和サイズなので大瓶ビールと一緒にいただいてもかなり余裕がある。


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肉玉丼は一度もやらなかったので多少の心残りはありつつも味の想像はつくかも。うどんも食べたかったかも。言い出したらキリがない。行列のプレッシャーもあったのでサッと出る。こんな混乱状態でもビールでやれたので上出来だろう。しかしたまたま近くまで来ていて稲田屋の最後に間に合ったのは幸いだった。完全に部外者で来ている人は少なそう。


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出たのはまだぜんぜんお昼前だった。ランチタイムに向けて行列は凄いことになっていた。普段は人がほとんどいないアーケードの外れなんだが。なんでも最後だけ賑やかになるのは寂しいかぎり。でもよく考えれば、人知れず消えていくものの方がきっと多いのだろう。

 

いざ自分のことを振り返れば、ある時期を境に消えていくものばかり追っかけてたような気になってくる。少なくとも新しい店とか、新しい施設にはあまりときめかなくなってしまっていた。どこか覚めた態度で臨んでしまうのはなんでだろうか。懐古主義ではないのだけど、どうしても消えていってしまうものに興味が傾く。気がつけば自分が消えていく側の年齢になっているというのも影響しているのだろう。ただしトイレとビールだけは、新しい方が嬉しいけど。

 

news.yahoo.co.jp

本日ですが名古屋でイベントに出ます!

名古屋の栄のところにライブシアター金色鮫というのがあって、長年の友達であるB.カシワギという人がオーナー・店長をしている。そこのイベントに出演依頼されたので名古屋に行くことになった。

 

大阪人が語る名古屋の魅力ナイト

大阪人が語る名古屋の魅力ナイト | ライブシアター 金色鮫

なかなか強烈なタイトルのイベント。大阪人が名古屋に行って現地の人たち相手に名古屋の紹介をするという無茶ぶり。けどまあ部外者とか、県外からの旅行者が、どういうものに魅力を感じたりするかは、地元民の予想を超えたりすることもままあるものだ。同じ部分があるのか、違うのはどこかとか、こちらとしても分からないので楽しみではある。

 

個人的に夏に行きたくない三大地域というのがあって、沖縄、広島、名古屋だった。理由はやたら暑いから。今や大阪も相当暑いんだが、それは住んでいるから仕方がない。わざわざ暑いところに出掛けたくないという話だが、今年は7月も8月も名古屋に行ってしまっていた。そしてこうして9月の頭にも名古屋のわけだ。名古屋に取り憑かれ過ぎている。名古屋のぶっとい道路を汗だらだらで歩きながら「なんでまた来てるんだ?」と自問自答すること数度。近年サウナにハマってて、名古屋にサウナの聖地ウェルビーがあるのも悪いのだと思うけど…。大阪からのアクセスがやたら良いのも悪い!?休みなんかとれたときは、気がついたら名古屋あたりにきてしまっている自分がいた!?

 

そのへんのことも話せたら良いなと思うが、名古屋に向かっているこの最中にも、イベントの内容はまだぼんやりとしか決まってないという恐ろしさもあった。しかし睡眠時間を削りつつ名古屋の写真を整理していた。おかげでPodcastもYouTubeの配信もしばらく手がつけられないことになったがまあいい。名古屋のためだ。

 

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やる気を高めるためにコメダ珈琲であんこトーストのモーニングをいただく。しかもこれ大阪のコメダ珈琲なので驚き。大阪を出る前から名古屋に染まっていく。

 

松屋の角煮丼はアップグレードされていたのか!?

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松屋の牛と味玉の豚角煮丼があったので食べてみた。前回に出た時も食べて「決して不味くないけど微妙だなあ」という感想を抱いた商品(松屋の特集メニューの大半はこれ!)だけに、実はあんまり乗り気ではなかったが何となく。

 

ご覧の通り茶色いメニューではあるが、前回よりなんとなくアップデートされている感覚はある。なんでだろうと前回の時の記事と見比べてみたら、味玉が丸ママで入っていたのに対して、今回のは半分に切ってあった。ただこれだけで豪華感が演出できるのだから安いもんだ。しかし微妙に味もアップデートされてるのかもしれん。角煮とか少し柔らかくなった気がしないでもない。記憶を頼りにしてるので本当のところはわかんないのだけど。


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付属のお味噌汁と並べてみるとますます茶色さに磨きがかかる。無造作につっこまれたさじといい、沖縄感としては満点な気もする。これ、松屋のメニューというより、どん亭の新メニューと言った方が通用しそう。リアル沖縄の食堂メニューぽい迫力がある。味噌汁も含めて。その中で両断された玉子のオレンジがいい仕事してる。味の方も良い意味で雑なもんで、肉と飯をとにかく胃袋にかき込んでやったという気持ちになれた。

 

カレーの時もそうなんだけど、松屋でさじを使うメニューの場合、味噌汁の扱いに困る。そのままさじを使って味噌汁を飲むのは悪くない。味噌スープというくらいだし。けれども、どうしてか、日本人としては居心地の悪さがある。だからカレーの時なんかは味噌汁のためにわざわざ箸をべつに使うのだけど、角煮丼に関しては角煮を食べるときにさじだけでは難しい面もあって、箸を使ってるので心理的なプレッシャーは軽減されていた。なかなかにバランスが良いメニューかもしれん。値段は高いのだけど。


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松屋はタッチパネルの前にアルコール消毒いただけるので安心!とか書いてあったが、見ればアルコール消毒液はカウンターのはじっこのおじさんの前に設置されている。おじさんが飯を食ってる目の前に分けいってシュッシュするのはさすがに憚られたので無消毒でタッチパネル操作。

 

僕自身べつにむちゃくちゃ神経質になるわけでもないし、トイレで手洗いもできるから良いけれど、アルコールの設置場所はさすがに考えたらどうだろうか。端っこの席はソーシャルディスタンスとして座れないようにするとかさあ!?

 

帰りはおじさんが消えていたので、特に意味もなく手をシュッシュして帰りました!

 

去年の角煮丼の記事。

最強の回鍋肉を食べれるお店を探して

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定期的に登場する松屋の回鍋肉定食。とくに好きなわけでもないが、松屋のこの手の特集メニューの中では悪くない方ではある。あの小田原ドラゴン先生をして「回鍋肉定食ぽいものを24時間食べられるのが良いんですよ」と言わしめるほどのメニュー。


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だもんで今回も食べてしまった。しかもご飯大盛り無料も利用して。温玉が付いてくるのが他の回鍋肉類とは差別化されたところか。ぶっかけても良いし、すき焼きみたいに浸して食べても良い。ドロドロするけど。


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僕はなんとなく浸して食べる。美味いかまずいかと言われればまあまあと答える。温玉を絡めたところで評価はそんなに変わらない。60点が62点か63点になるくらいの些細なもの。回鍋肉らしきものでご飯を食べて、温玉は別のメニューとして食べたらそれ自体でも10点くらいは持ち点があると思われるので、合計したら逆転まであるかもしれない。

 

しかし松屋の回鍋肉的なものは、豚肉が妙に分厚いし、タレの方も「鶏ガラスープに醤油と胡椒ぶち込んだらラーメンでしょ」くらいの大雑把なもんであって、微妙に納得のいかないものであるのは間違いない。「回鍋肉的なもの」と評するドラゴン先生の指摘は、的を射ているとしか言いようがない。かといって、じゃあどういうものが真の回鍋肉かと問われると、実はあんまり回鍋肉に対する見識が無かったことに気がつく。キャベツと肉と、味噌っぽいタレ?…この程度だ。

 

その昔、東京のえぞ松という回鍋肉定食のデカ盛りで有名なお店に、わざわざ回鍋肉を食べに行った記憶があるが、これも回鍋肉に対して何かを求めたわけでもなく、単にデカ盛りで美味そうという興味本位のものだった。そして今となっては、美味くて腹一杯になったという記憶しか残ってない。思えば、餃子の王将で回鍋肉を食べる機会があったとしても(自分で頼むことはあまりないので、飲み会などで他人が頼んだものを食べがち)、なんとなく惰性でホイホイと口に運んでただけだった。これではイカンと思ったので、「回鍋肉とは何か」を見極めるために、手近にある数件の中華系のお店を回ってみることにした。ちなみにぜんぶ王将だった。


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まず行ったのは京阪電車の大和田駅から近い大阪王将大和田店。ここで回鍋肉を頼んでみたら、かような強烈に濃いものが出てきた。キャベツと薄い肉が山盛りで、名古屋の味噌料理もかくやという濃厚すぎるタレにまみれていた。これは間違いなくこれだけでご飯3合はいけるやつであり、この時はビールのつまみにしたのだが瓶ビール3本くらい行ってしまった。松屋の回鍋肉的なやつに比べると、明らかに満足度が違っていたし、これぞ回鍋肉と言われると、本当は違うかもしれないが納得してしまうパワーに満ち溢れていたのは間違いない。

 

大阪王将の回鍋肉恐るべし!と思ったが、実はこの店は大阪王将の中でもかなり異端のお店で、メニューなんかも全部手書きで、明らかに他の大阪王将とメニュー構成もレシピも違う独自すぎる店なのだった。だからこれを大阪王将の回鍋肉と思い込むのはかなり危険だったので、いちおう一般的な大阪王将の店舗にも調査に向かってみた。

 

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梅田にある大阪王将太融寺店の回鍋肉とライス。なかなかお洒落な皿に盛られている。さきほどの店舗に比べればボリュームとかは段違いだが、こんなもんが本来の常識の範囲だろう。で、内容なのだが、やはり薄い肉とキャベツが油っこいタレにまみれていたのだが、さきほどのやつみたいに名古屋人も納得レベルの味噌の濃厚さみたいなものは全くなかった。それでも十分に飯は食える。松屋のよりは回鍋肉の納得度は高い。あと結構余計な野菜があれこれ入ってた。キャベツと肉炒め!みたいな純度としては下がると言えるが、純度が高ければ良いのかどうかは分からない。でも個人的には高い方が回鍋肉という気もする。くれぐれも「本場の回鍋肉はさぁ〜」とかのツッコミはやめてほしい。


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さて、いよいよ我らがフランチャイズ、餃子の王将の回鍋肉を確かめに行く番が来た。スタンダードなレベルの店舗で何気に回鍋肉を注文。出てきた皿を見て残念な記憶が蘇る。そうだったのだ。近年の餃子の王将の回鍋肉ってやつは、キャベツ比率が異様に上がっており、肉が3枚〜4枚程度しか入ってないみたいな店が多かったのだった。ほとんどキャベツの味噌炒め!

餃子の王将の回鍋肉がいつからこうなっていったのか知らない。けどちょっと前に別の店舗でそんなのを食べて、残念な気持ちになっていたことを、完全に記憶から消してしまっていた。「あわあわ…」となりつつも、ビールのつまみとしてキャベツの味噌炒めを平らげていった。味としては悪くないのだ。タレとしては回鍋肉。そして紛れ込んでいる肉片もそれ自体はレベルが高い。きっと飯も進むだろう。肉たっぷりよりたぶんヘルシー。お腹ももたれにくい。でもこれビールが進むキャベツ炒めだろ…。

 

餃子の王将の回鍋肉はもはや期待できんのかと思いかけたが、これは常から僕が言っている「チェーン店をひとつの店舗で判断するな!」というスピリットに反する行為かもしれないと思い直して、初めて行った阪急岡町駅の岡町店でも回鍋肉を注文してみたのだ。わりと独自色の強い方だと店構えから判断したので。

 

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予感的中!岡町店では、めちゃくちゃ肉の多い回鍋肉が出てきた!タレも濃厚!これぞ回鍋肉だと納得しまくった!岡町店ありがとう!

 

これからしばらく回鍋肉の調査は続けていこうと思う。もちろん王将以外ので。自分で作ってみるのも良い。

2017年のカレーハウスT&Aの画像を考察

カレーハウスT&Aのことを書いたが、3年前に食べた時の画像が出てきたので紹介したいと思う。

 

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あんまり変わってないが、ポークカレーが税込み500円で、カツカレーが税込み850円だった。消費税が憎い…。

 

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おおおお!?

なんだか迫力が違う。やはりこないだ食べたやつはカツにかけるカレーソースが日和ってた気がする。焦げてるカツが気になったのもそういうことか。これだったら信頼できる。たまたまなのか、盛り付けの方針が変わったのか…。引き続き調査せねばなるまい。

 

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f:id:butao:20200718140004j:plainパリパリ感を残すという意味では、カツにカレーソースはかけ過ぎず、食べる人に選択肢を委ねるというのが大正解なのだろうが、盛り付けの迫力という意味では全かけが美しく感じる。これは自分の好みの問題なのか。作り置きのカツの場合はとくにたっぷりかけるのが重要なのだろう。そういえば大好きっだった蒲田の南蛮カレーも提供の速さが売りのお店だった。(現在は同じカツカレーを蓮沼のきっちんすみっこで食べられる)

 

こないだ食べた時は揚げたてカツだったからパリパリ感を損なわぬように手加減してくれたのかな?と思わないでもなかったり。そうするとなかなか侮れない親父ということになる。カツは多少焦がしていたけれど。

 

↓旧ブログの記事。

大阪カレーの老舗!カレーハウスT&A南森町店の久しぶり訪問

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大阪市内に昔からあるカレーハウスT&Aというカレーチェーン。最盛期はけっこうな店舗数があったと思うけど、今や滅多に見かけないお店になってしまった。外来種のココイチの方が完全にメジャーだし、そうでなくても福島上等カレーとか船場カリーの方が今では知られているだろう。松屋が400円程度で気の利いたカレーを出す世の中だ。昭和型カレースタンドには厳しい時代。そんな時代だからこそ、T&Aに行ける間は行きたいという気持ちが強くある。もともとここのカレーソースの味がかなり好き。自分の中では理想と言っても良い。

 

今時のカレーのように辛くも無いし、かといってインディアンカレーみたいに甘くも無いし、よくあるカレーのような酸味も無い。全方面にパンチのない具の少ないカレー。昔大好きだった蒲田駅前の南蛮カレーもこんな味だった。ありそうで無いカレー。わざわざ食べに行く味か?と言われがちだが、だからといって家で作れるかと言われれば再現しきれない。なんとももどかしさのあるカレーなのだった。


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T&Aは南森町店に行くことにしている。しばらく行ってなかったので潰れてるんじゃないかと冷や冷やしていたが普通に営業していてほっとした。特集メニューなんかも出ていて、まだまだやる気を感じるが、結局はカレーなんで具を載せただけの話だったりする。800円とか900円とか、カレーライスって松屋以外で外食するとなかなか高いのがネックかもしれない。カレーハウスT&A、昔はポークカレーなら300円ちょっとで食べれる安いイメージがあったんだが、みるみる値上がりしてしまって、消費税10%でついに外税になるという地獄。カツカレーだと千円くらいは覚悟して欲しい。それも客離れの原因だろうな…。


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お店はだーれもいなかった。僕1人。時間帯としては20時30分というところ。そんなもんだろうか。でも持ち帰り客は2組くらいは来ていた。


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客が僕ひとりなのでかなり時間をかけて揚げてくれたカツカレー。カレーハウスって瞬時に出てくるのが売りな気がするが、暇だからしょうがない。そのかわりにカツは熱々だ。ちょっと焦げてるけど…。はっきりしない味のカレーソースはやっぱり美味い。パンチはないけどダシがよく出てて後口が爽やかなんだよなあ。量もそこそこあるしベチャ飯じゃないのも重要。そしてどうしたってカツカレーを頼んでしまいがち。うどん屋ではもっぱら天ぷらうどんを基本としているが、カレースタンドではカツカレーが自分の中の基本としてあるのかもしれない。カツカレーというのは家ではなかなか作らないのもポイントが高いのかも。

 

というわけで、大阪にきたらカレーハウスT&A!大阪に来たらカレーハウスT&A!と連呼しておくが、たいていの人は「これ?」と言うかもしれない恐怖があるが、僕にとっては最高のカレーのひとつだというはかわらない。

 

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おまけ。

 

京橋には1970年の万博の年からやってるカレーハウスP&Gというの老舗があって、もしかしてカレーハウスT&Aの元ネタ!?とか思ってしまう。しかしT&Aとはなんの略なんだろうか。いまだに分からない。P&Gだって分からないけど。


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お値段も高いと思う。メニュー構成だって似てる。とはいえカレー屋なんかだいたいこうか。


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ここのトンカツはそんなにボリューム無さそうだったので卵カレーを頼むと、ラッキョウなどお漬物がいい具合についてきた。カレーソースはT&Aとはぜんぜん似てないドロドロ系。T&Aはわりとサラサラしているのだ。これはこれで昭和的な旨味がある。昭和といっても黄色いカレーとは一線を画するし。

新潟駅前のモツ煮食べ放題居酒屋

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2020年の2月。古町から帰ってきてJR新潟駅前で飲み屋を探そうとなった時の話。十年以上前に新潟駅に来た時はたいして何も無かったイメージなんだが、今はたいそう賑わってて客引きもすごくて、わざわざ橋を渡って古町まで行くのは好きものだけやろと思わせるには十分だった。


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養老乃瀧の激安ブランド一軒め酒場も出来ていた。いぜんに来たときは無かったはず。おそらく。あったら行ってたかもだし。ちなみに大阪の養老乃瀧も次々と一軒め酒場化している。


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そうすると気になるネイティブなお店もやたら目につく。ひよこのラーメン。すごく行きたい。なんで以前は見つけられなかったのだろうか。見る目が養われたのかもしれない。時代がそうさせているのかも。いずれにせよ男子三日会わざれば…というやつだ。女子でも良い。

 

今はお腹がいっぱいなので無理。残念だ。


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ヤム氏がすごく気になってしまったという居酒屋を教えてくれた。たしかにこれは変わってる。6個の目玉焼きが名物とは考えたものだ。誰でもできるメニューなのに誰もやらなかった。そしてこんな蛮勇ふるったメニューを押し出されてると、ついつい入りたくなってしまう。


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もうひとつ気になったお店。

なんとモツ煮食べ放題!!!

これもありそうで無かった展開。関東居酒屋にありがちなモツ煮は好きだが、食べ放題にしたいと思ったことはないし、そんな需要があるものだろうか気になる。どういうシステムなのかも気になる。

 

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しかし味わいに溢れた看板だ。居酒屋としてもすごく興味がひかれる。このビルは記憶に残っていたが、モツ煮食べ放題の看板は知らない。居酒屋自体は前からあったのだろうが(じゃなきゃこの味わいは出ない)モツ煮食べ放題は近年のサービスのはず。看板も新しいし。


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とりあえず入ってみたら、手前にカウンターがあり奥にテーブル席があるようなお店。この道数十年くらいの超ベテランなお姉さんがお出迎えしてくれた。

 

肝心のモツ煮だが、食べ放題は60分で500円ということだった。単品で注文する場合は400円。なにそれ!?どういうこと!?

 

この看板を見て入ったのだし、興味があったのは間違いないが、タレかつ丼を食って、秋吉で純けいを食ったあとにはさすがにキツいと思って注文しなかった。いまにして思えば単品注文くらいしたら良かったかもしれない。


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このお店、基本は、いわゆる大皿にあれこれ料理が並べてある系の昭和な居酒屋。名前はわからんが気になる食べ物が並べてある。そんなにお腹に余裕はないが貰ってみたくなる。


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新潟らしく熱燗をいただく。銘柄のなかでいちばん安いやつを。それでも白鶴まるとかではないので安心できる。千代鶴220円と無監査350円。それぞれ一合の値段。新潟で飲まれている日常酒だ。お猪口はカウンターにある好きな奴を使ってくれと。


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大皿に煮込まれた団子みたいなのがあると思って貰ったらたまごだった!


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うすあげも貰う。


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焼き鳥というかやきとん系。煮込みがあることからもお分かりのように完全に東日本系のスタイルの居酒屋。ここの串はなかなか美味かった。おそらくモツ煮もいけてるはずだ。なんで頼まなかったのだろう。


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最安値の千代鶴も貰って漬物でちびちびやる。新潟にきた醍醐味だろう。2人で飲み食いしたけどめちゃめちゃ安かった。そりゃあお酒のお値段がねえ。これでモツ煮食べ放題で飲んだらもっとだろう。人によったら千円くらいで満足しちゃうかも。

 

モツ煮食べ放題は人気ですか?と聞いたら、学生さんなんかがよくやってるよと教えてくれた。看板メニューにしたくて始めたとか。目論見通り看板として十分目立ってた。新潟駅前にあって実に良い店だ。

 

 

 


近鉄八尾駅の河内うどんで天ぷらうどんとビール!

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以前に紹介した近鉄八尾駅前にある河内うどんを食べるためだけに近鉄電車に乗って行ってきた。なにせ近鉄八尾というのは滅多な事では行かない土地。ほとんど立ち食いうどんみたいなお店の400円前後のうどんが食べたいがためだけに電車賃を払っていくのはなかなか酔狂だ。僕のところからだと往復で千円オーバー。けど無理してでも行かないと、もののついでなんてことはほぼない地でもあるのが辛いところ。そんなこんなで40年以上近寄ることの無かった地域でもあるし。うどんを食うためだけの小旅行も悪くないさ!と思い腰をあげて行ってきた。(これが高松とかだとわりと気軽に行ってるのに)

 

コロナで潰れてたりしたらやだなあと心配していたが数ヶ月前訪問時(なんと去年の12月から行ってなかった)と変わらぬ姿で河内うどんはあった。汚いショーケースと、メニューが多すぎる食券機もそのままに。前回は肉と卵のスタミナうどんを食べたが、今回はオーソドックスに天ぷらうどんを試していきたい。人によって関西うどんのオーソドックスはきつねという人もいるかもだが、僕はなにをいっても天ぷらうどんだ。とくに木の葉のような天ぷらだと理想的。

 

天ぷらうどんと……少し悩んだすえに缶ビールの券も買う。わざわざ割高で缶ビール?という気もしないでもないが、ここのうどんの美味さに敬意を払って購入してもいい気がした。久しぶりすぎて食券を渡す段取りがわからず店のお姉さんに「ここで渡して!」と言われてしまう。うどん屋とバスだけは段取りがまちまちなので初見殺し&たまにしか利用しない人間殺しなんだよなあ。うどん屋はバスよりはマシかもだが。

 

ちょっと席で待ってたらすぐに出来たと声がかかったのでお盆をとりにいった。


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思った通りの理想的な天ぷらうどんだった。スーパードライに付けてくれたタンブラーも思いの外に良いものだ。ズドンとしててよくあるビアタンブラーに比べて若干径が大きめ。この少しの違いにときめくのがビーラーという人種か。おまけにキンキンに冷えてて涙が出そうだ。


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うどんはやはりちゅるちゅるで美味い。出汁も完璧。そして冷えたスーパードライ350を、このちょっと特殊なタンブラーで飲むと最高の気分になった。意外。どうせ缶ビール…なんて思った自分が恥ずかしい。最高の天ぷらうどんをちびちびやりながらビールをいただく。なんか表現としては逆の気もするが、天ぷらうどんがぬるくなるよりも先にスーパードライのキンキンさが失われるのが早いので、まずはビールなのだった。このまま居座って何杯かお代わりしたくなる感動的なうどん屋ビールだ。暑い中での最初の一杯として完璧。

 

新潟県に唯一ある秋吉で純けいを食べる事に成功した話

めちゃくちゃ放置していたけど、この話の続き。今年の2月に新潟に飛行機で行ってきたのだった。ものすごい昔のことの気がする。

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タレかつ丼を食べたあとにヤム氏と古町の飲み屋街の方を散策した。以前来た時は料亭みたいなものばかりで面白くなかった印象だったが、二度目ともなるとそれ以外のものも多少は見えて来るようだ。それでも、ミニ祇園というか、先斗町出張所というか、自分が利用することは無さそうなお高そうなお店が多く、散策してもあまり収穫がなさそうな雰囲気は否めない。


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縦横に路地があって闇雲に歩いているといくら時間があっても足りない。いくつか老舗で大衆価格の良さそうな焼き鳥屋とかも下調べしては来たのだけど、あいにく水曜日は定休日というのが多かった。特定の曜日に行ってはいけない繁華街というのはたしかにある。古町は水曜日はいけてないのだろう。おそらく。


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路地の雰囲気は良いのだが、これといってひっかかるものは見つからず。ひとつの街をたかたが1時間くらいで知ろうというのはどだい無理なのだ。僕は何年も通ってる街のことも未だにわからなかったりする。ずっと昔からあった店が見えてなかったり。


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かつては賑わっていたんだろうなと思わせるには十分なたたずまい。前にも説明したが、人の流れは完全に駅周辺になっている。だからやはりこちらはお高い人か、家や職場がたまたま近い人らしか、もはや寄り付かないのだろう。


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そんななか、ふらっと散策しただけでも、旅行者にも遠方からその実力が十分に分かる店の看板を発見。やきとりの名門秋吉新潟西堀店である。ここは広い新潟県でただひとつの秋吉店。このへんにあるとは知らなかった。これは行っておくチャンスなのではなかろうか。わざわざ新潟まで来て秋吉に入らなくても……は非常に癌な思想である。ここで入らないなら新潟で唯一の秋吉にいつ行けるの?新潟西堀店だけ特殊だったらどうするの?やっぱり行っておけば良かったと後悔したら、また飛行機で新潟空港まできてバスで新潟駅まできて駅から歩いて萬代橋渡って食べに来るの?とか、なんぼでも反論を浴びせられる。


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というわけで新潟で唯一の秋吉店に入る喜びを噛みしめつつ入店する。コの字になったカウンターのお店だったが、人通りの少ない古町周辺を他人事のようにして店内はパンパン。やはり……。予想はしていたが、秋吉はだいたい地域で一強になりがちだ。まずい店舗だったらどうしようとか少し思わんでもなかったが、この盛況ぶりをみて価値を確信した。うまい具合に席が二つ分すぐあいたので待たずに触れた。タイミングも完璧だった。


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メニューを確認する。残念ながら北陸の店舗にありがちな「あぶら」は無かった。まあ、金沢の店にも無いし、富山市も置いているのは一軒だけだったしそんなものかも。高確率であるのは福井だけかも。

 

しかしもちろん黄金のメニューである純けいはあるわけで問題はない。さっそく純けいを10本頼む。飲み物は大瓶ビールだ。


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ドカドカと並べられる純けい。秋吉は目の前の温かいステンレス板に並べられた純けいを、無心でむさぼるためのステーション。かなり焼きが極まった店舗に思えた。支持の厚さに納得。ここで撃沈するまで飲み食いしても後悔はないのだが、いちおう駅周辺のお店もチェックしときましょうということで程々で退散することにした。新潟の秋吉に来れて良かった!これから「新潟の秋吉も行ったことあるよ?」という顔をして生きていこうと思う。


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秋吉に行って満足して余裕が出てきたせいか、付近の気になるお店が次々と目に入ってくる。次に新潟に来たときには…と思うんだけど、それがいつになるのかはちょっと分からない。十年後なんてことだけならないようにしなくては。


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新潟駅方面まで帰る途中に見つけた万代寿しというお店。あきらかに潰れてしまっているが、越後杜氏の名前が入っていた!越後杜氏のお酒を入れていた貴重なお店が潰れてしまうなんて!


越後杜氏に感じてはこちらをどうぞ。金鵄盃酒造という地酒中の地酒メーカーだ。そちらの社長さんと親しくしていてたびたび飲む機会があるし、このときも試飲コーナーで飲んだりしていたのだった。そのこともまたいずれ書く。

 

↓最近は通販もできるようになった!美味いのでぜひ!

kinshihai.com

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