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映画館でなんでポップコーンなんか食わなければアカンのか

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映画オタのあいだで、映画館での受動ポップコーン問題が話題になっていて、それりについての意見をまとめてみた。

 

まとめてみる前からわかってたことだけど、人それぞれ許容できる範囲というのは様々であって、紙やプラスチックの袋がガサゴソいうのですら許せんという人から、ポップコーンの匂いが許せんという人から、会話されるとかでないなら大丈夫、はては椅子を蹴られる以外は平気という心の広い人(もしくは神経が大雑把?)もいる。そして五月蝿くなければ映画館という気がしないという人だっている。

 

皆が集まって映画を観るんだからどこかで線引せねばならんのだけど、どこらへんが妥当かというのは多数決で決めるよりも他にない。たとえば喫煙者が多かった時代なんて、映画館でタバコを吸いながら映画を観れた。こんなことをいうと驚かれる世代もいるかと思うけど本当のことだ。今でも一部の古い映画館では喫煙できたりする。

 

もう少ししたら、居酒屋やレストランで喫煙することすら、言語道断の暴挙といわれる時代が到来するだろう。だって考えて欲しいが、居酒屋やレストランは人が御飯を食べるところである。そういう意味から考えると、映画館以上に喫煙なんてとんでもない事じゃないだろうか。でも現在はまだぎりぎり分煙ということで踏みとどまっている。まだまだ御飯を食べながら飯や酒を楽しみたい人がたくさん残っているからだろう。

 

映画館はタバコを吸いながら映画を見たいという強い要望が無くなってきたからタバコを吸える場所ではなくなった。電車なんかも、昔は喫煙出来たけれどこれも禁煙に移行したわけだ。新幹線はまだまだ喫煙車両が幅を利かせているが、切符の値段が高いのだから、喫煙者を排除したら売り上げが落ちるという意識がJRの中に残っているのだろう。しかし風前の灯とも思える。「20XX年3月より新幹線全車両禁煙!」という謳い文句が目に浮かぶようだ。

 

僕は現在のところ喫煙者ではないので、受動喫煙はまっぴら御免なので、こういう流れには賛成ではあるが、けっしてモラルとして絶対正義とは考えないし、僕の要望が聞き入れられたわけではないのは知っている。だってそもそも、今まで生きてきて一度だって「食事中に喫煙やめて貰いませんですかね?」などと直接誰かに(店にも、客にも)要望したことは無いし、そういう政治的な運動に参加したこともない。たまたま、時代が禁煙の風潮になってきて、そして僕が禁煙者(15年くらい禁煙している)だったというだけである。

 

日本の映画館がこれからどういう方向に進化してくのかちょっとわからない。映画鑑賞中の飲食なんて言語道断の暴挙として排除されて、ややこしい私物は必ずロッカーに預けておくのが当たり前。上映中は一切の物音を立てず、背筋をまっすぐに伸ばしてスクリーンに集中すること。うっかり居眠りなんてしてイビキなんてかこうものなら大顰蹙でインターネットに「とんでもない客がいたせいで映画が台無しになった」と愚痴られる……。

 

そんな時代が来ないとも限らない。なんせ日本人は異常に潔癖なところがある。そして映画の上映中の時間を神聖な時間としてとらえているのか、不真面目な態度をものすごく嫌っているようだ。決してアメリカ人みたいに映画は所詮エンターテイメントと割りきって「ヒャッハー!」とか「USA!USA!」とか、ナチョやポップコーン撒き散らしたりとかっていうノリにはなりそうもない。

 

どちらかといえば、数十年前の日本人観客の方がまだ、映画館での振る舞いにアメリカ人みたいなフリーダムさがあった。それが現代に至るまでどんどん大人しくなっていっているということは、今後も大人しくなっていきそうな雰囲気はある。ここから騒ぐ方向に行くとはとても思えない。

 

これがプロ野球観戦だったら、日本人観客は太鼓叩いたりラッパ吹いたりの馬鹿騒ぎが好きで、アメリカ人の野球好きからしたら「騒ぎすぎだろあれ!」とか言われるくらいなのだけど不思議なものである。

 

ともあれ、もし将来的に、劇場内では一切の飲食禁止で、観客はきっちりした服装で粛々と映画を見るべき、なんていうクラシックコンサート会場みたいなものが映画館として当たり前になったら、僕はどうするだろうかと考えている。

 

仮にそうなったら、映画の料金だって、2500円とか3000円くらいには値上がりしてそうである。お金に余裕のある人や、よほどの映画マニア向けの娯楽になっているに違いない。

 

でもそれだと今どんどん増やしているスクリーンも、半分くらいになってしまいそうなので、映画会社としても、そこまでガチガチに縛りたくはないだろう。

 

そもそもポップコーンやホットドックを販売しているのは映画館の売店なのだから、飲食禁止に踏み切るとは(今のところは)思えない。

 

実は映画のチケットのお金は、6割くらいが配給会社に持っていかれるらしい。ポップコーンやコーラなどの収益が劇場にとっての利益の柱になっているのだ。だから、例えば缶ビールやマクドを持ち込んで食べてたら、映画館は儲からないということになる。飲み食いせずに粛々とストイックに映画を観る客も、劇場からしたら大嫌いということだ。

 

映画館を潰さないためにも、劇場内でポップコーンを買って欲しいという意見もある。利益率の高いポップコーンが売れなくなったら、ほとんど利益が出ないそうなのだ。

 

でもちょっとまって欲しい。映画のチケットは1800円というのがだいたいの相場である。ここに350円のポップコーン代が含まれるなら、映画を一本観るのに2150円かかることになる。コーラをつけたら2300円とかだ。

 

映画を観るのに2300円かかると言われたら普通に躊躇してしまう。客がポップコーンとコーラを買わないと利益が出ない構造になっているのは問題ではないだろうか。もうちょっと配給会社の取り分を減らせよとは思う。それでなくたって日本の映画料金は高すぎると言われているのに。

 

結果的に2300円支払ったとしても、もうちょっと楽しめた結果なら構わないのだろうけど。いずれにせよ、ポップコーンとコーラでは魅力薄である。

 

これがプロ野球の観客ならば、試合の展開によっては500~600円の生ビールをガンガンお代わりしたりする。グッズもけっこう売れる。一回球場に足を運べば、なんだかんだで5000円くらい使っていたりすることも稀ではない。

 

映画館がそっちを目指そうとすると、どうしたってUSA!USA!式か、太鼓叩いて大騒ぎみたいになってしまうので、日本の映画オタが理想とする「粛々と観賞して回りに迷惑にならないスタイル」からは遠くなってしまうだろう。

 

いっそのこと、映画館と居酒屋をくっつけてもらいたいと個人的には思う。大瓶ビール380円(ほんとは350円と言いたいところだが映画文化の振興を考えてこれくらい)でビールがぶ飲みしながら映画が見れるなら映画館にもっとお金を落とす。おつまみは今までのポップコーンとホットドックで構わないので。どうせ二時間くらいのことだ。その代わり、映画を見ながらガンガン追加注文できるようにして欲しい。それだったら持ち込みとかしないし。ちょっと映画館に行く回数も増えるかもしれない。

 

あ、あと、ビールを飲み過ぎてトイレに行ってる時に映画がわからなくなって困らないように、通路とかトイレにも映画の様子がわかるスクリーンを付けておいて欲しい。(野球場では通路にモニターがある)

 

もしくは一時停止を頼みたい。

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