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18きっぷよりオススメな鉄道の日記念切符

butao.hatenadiary.com

今年の三月にこんな記事を書いた。北陸本線が無くなってしまって、18きっぷ単体では、たとえば僕の住んでいる関西からは、富山と新潟を訪れるのは非常に困難なことになってしまった。

 

しかしつい最近まで知らなかったのだが、地味に救いの神が現れていた。救いの神とまでいうと大げさだけど。思わぬ伏兵くらいがちょうどよいか。今までまったく注目してこなかった切符がここにきて大化けしていたのだ。

 

それは何を隠そう「JR西日本版の鉄道の日記念きっぷ」である。これを使えば旧北陸本線の三セク化を無視するがごとく、富山県新潟県まで到達出来てしまうのである。

 

鉄道の日記念きっぷ」……これは知る人ぞ知る「秋の18きっぷ」とも言うべきものだった。

 

鉄道の日記念きっぷは、かつては、全国版と、JR西日本版の二種類が発売されていた。もともとは18きっぷと同じ全国版がありつつ、なぜか西日本版というのも同時に発売されるという不思議な切符であった。

 

鉄道の日記念きっぷと18切符の違いは以下のようなことだった。

 

10月14日の鉄道の日の前後の二週間ばかりの使用期間。

18きっぷの一ヶ月~一ヶ月半という期間にくらべればずいぶんと短い。

 

18きっぷの5回ぶんに対して3回(3人)ぶん。JR西版は1回(1人)ぶん。

使用期間が短いので少ないのは当然か。

 

18きっぷに比べるとちょっと割高。

18きっぷが一回あたり2500円とか2600円とかで使えるのに対して、鉄道の日記念きっぷは一回あたり3000円くらいだ。そして金券屋でもあまり出まわらないので値引きも期待出来ないからほぼ正規の料金で使うしかない。

 

18きっぷに比べるとマイナー。

これはメリットだった。この切符で旅行する人は極めて少なかった。18きっぷのシーズンみたいに「人気路線(東海道線とか山陽本線みたいな)に乗ろうとしたら、車両ぜんぶが18きっぱーですし詰め!」みたいなひどいことにはほとんどならないのだ。実にのんびりしたもんである。

 

つまり「鉄道の日記念きっぷ」は、「冬と春と夏の18きっぷでは物足りない鉄道オタに、秋の優雅な鉄道小旅行をプレゼントするちょっとだけ贅沢な切符」という位置づけだったのだ。

 

しかしJR西日本版だけちょっと違っていた。JR西日本版というだけあって、JR西日本のエリアしか乗れないのである。「JR西日本だけ乗れる18きっぷ」という代物だったのだ!

 

だから大阪から香川県にうどんを食べにいくとかはダメなのだ。児島駅から先がJR四国だから。

 

もちろん九州に行くのもダメ。東京に行くなんてのももちろんダメ。それどころか岐阜や名古屋もダメ。だって米原から先はもうJR東海エリアだから。

 

じゃあなんのためにあんねんというと、「JR西だけが儲かる18きっぷ(普通の18きっぷは各社で利益を分配する)」というミラクルな理由の他に、「二週間くらいの使用期間に3日ぶんも要らんねん!」ていう人が買いやすいというのがあった。なんせ一枚一回分で3000円なのだからわかりやすい。まあ、これが18きっぷだったら、ものすごいメリットだっただろう。なんせ3600円くらいプレミア価格を上乗せしても18きっぷ1回分という券を買う人もいるわけで。しかしあいにくとコレはJR西エリアだけだし、一年のなかで10月の2週間しか使えない。

 

つまり3回使いたい人にとっては、JR西版を買う理由はこれっぽっちも無かったのだ。だまって全国版を買いなさいと。それでJRのエリアとか気にしないで全国のJRに乗れるのだから。

 

大阪から広島旅行でもしてみようって人にとっては、どっちでも良かったっちゃあ良かったのだけど、そういう目的性でもなければ使いにくい切符であって、僕も全国版しか買ってこなかったのだけど、2011年に転機が訪れる。

 

JRが「鉄道の日記念きっぷ」の廃止を発表!鉄オタ界に衝撃が走った!

 

そして後継として発売されたのが「秋の乗り放題パス」というやつだった。

 

これは18きっぷと同じ機能の乗り放題と、3回ぶんというルールは引き継ぎながらも、値段も見直して一回ぶんあたりの価格を18きっぷと同じくらいにするという…。

 

なんだすごい良いじゃなかと思ったが甘かった。JRがそんな嬉しいサービスをするわけがなかった。

 

新ルールというか、新たにとんんでもない「縛り」が加わっていたのだ。

 

連続した3日でしか使えない。

出た!JRが近年よく行う究極の嫌がらせ!

 

つまり10月8日に最初の一回目を使用した場合、9日と10日の使用も「自動的に決まってしまう」という嫌なルール。三連休でもないかぎり絶対に有効活用出来ないのだ。たとえば2日しか旅行日程がとれない場合は、1日ぶんが死んでしまう。

 

そういう人にとっては、2日で7500円のチケットでしかない。18きっぷのように1日ずつ分けて3回使うということは不可能なのだ。

 

そして連続3日ルールは、18きっぷや、前の鉄道の日記念きっぷと違って、複数人で一日で使うとかいう抜け道も許されない。あくまで連続3日での使用が許される切符であって、「3日または3人ぶん」とかいうことではないのだ。おおもう…。

 

ほとんどの人にとってみたら、これは厳しい改変だった。

 

そうなってくると相変わらず「鉄道の日記念きっぷ」を出し続けるJR西日本エリアに住んでるお得さが見えてくる。JR西日本エリア内とはいえ、一回ぶんづつ販売してくれるので、かなり融通が効く…。この際だから、普段は行かない山陰でも攻めてみる?あと山口県の楽しい旅とか…なんて話だって出てくるというもんだ。開き直ってJR西エリアだけで遊ぼうず…。

 

ところが!

 

今年のJR西版鉄道の日記念きっぷはもっとすごかった!!!

 

www.westjr.co.jp

 

な、なんと、18きっぱーが諦めかけていた、北陸三県の三セク線の一部利用が可能なのだ!今年のJR西日本鉄道の日記念きっぷは!!!やったぜ西日本!!!

 

これを使えば、最大で新潟県糸魚川駅まで行けてしまう!直江津まで行けないのは残念だけど仕方がない…。富山まではぜんぜん問題なく行けてしまうわけだし、これはこれでよしと考えようではないか。3セク線の代金を考えると、関西から富山や糸魚川まで行くことに関しては、18きっぷよりもJR西日本鉄道の日記念きっぷの方が安くなったのだ。なんつう逆転現象。

 

というわけで、僕は今まで見向きもしなかった、JR西日本版の鉄道の日記念きっぷを2枚購入した。金券屋で買ったので、6000円のところが、5960円だった。なんだ、ぜんぜん安くないやんと思ったかもしれないが、それだけこの切符がマイナーということだ。こんな切符をわざわざ金券屋で現金化する人は相当マニアック。そもそも、金券屋で売っているところすらも初めて見たのだ。

 

これでどこに行くかといえば、もちろん北陸。富山県だ。今年だけで三回目だろうか。むちゃくちゃ富山県好きになってる。富山駅が好きなだけか。

 

これから毎年、北陸三県の三セクが使用エリアに加わってくれるならば、鉄道の日記念きっぷは、北陸に行く切符として機能することになる。

 

出来れば、もう、10月だけじゃなくて、通年で発売してくれないかなあなどと。

 

「旅名人の九州満喫きっぷ」は通年なんだから、それくらいしてくれても良いじゃないかと思うのだけど。せこいなあ。

 

とはいえ、三セクが乗りやすくなる券は大歓迎である。みなさんも「鉄道の日記念きっぷ」を覚えておいてくだされ。

 

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