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京橋サウナグランシャトーは関西の昭和サウナの王様的存在

昔ながらの銭湯に付属しているサウナを除いては、大阪にある昭和的なサウナというと、カプセル&サウナになってくる。これらはかなり早い段階で人々にサウナを普及させてきた施設だ。なんせ、カプセルホテルの元祖は、ニュージャパン梅田店に併設されたものが最初だったりする。

 

大阪において具体的にいえば、日本サウナ&スパ協会に加盟している以下の面々が昭和的サウナ施設のカテゴリーに該当する。(あくまで大阪地域ではということであって他地域はまた事情が違っていたりする)

公益社団法人日本サウナ・スパ協会のホームページ

 

この中で異色なのは京橋のグランシャトーだ。ここは古くからのサウナ施設ではあるが、カプセルとか仮眠室などは併設しておらず、あくまでもサウナとレストランを兼ねた休憩室だけ。あとはマッサージ。ウェイトトレーニングジムが何故かあるが、支配人がパワリフの選手だからだそう。とにかくグランシャトーは宿泊はやっていない。23時で閉店するという独自の思想を貫いている。

 

僕も京阪沿線民であったので、昔からグランシャトーは身近な存在だった。♪グランシャトーはレジャービル♪というCMソングがある通り、グランシャトーというのはレジャービルになっていて、サウナの他にもゲーセンやパチンコやキャバレーやカラオケや中華料理があったりしていた。

このCMを見てもらえばわかるけど、昭和の男の脂っぽい臭いにまみれている。今の時代ではぜんぜん心惹かれるところはない。

 

ゲーセンは子供の頃からずっとお世話になっていたし、中華料理も食べた事がある。その後、中華料理店は閉店してしまったが。しかしサウナは一度も利用したことが無かった。大人の空間としか認識していなかったから。あんなところはおっさんの利用する施設であって僕らには関係ないよと。いつしかおっさんと言われる年齢になっていて、しかもサウナにもハマっていた。じゃあ行くしか無いやんというわけで、遂に行ってきたのだ。

 

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かつての中華料理店に行く目的以外では、一度も使ったことのないエレベーターで上の階にあがる。なかなか緊張の一瞬だ。上がってみたらカウンターの受付があった。こんなふうになっていたのかという気持ち。とりあえず手始めに100分コース1512円というのを利用することにした。100分すなわち1時間40分だ。なんとも中途半端な利用時間。しかしこの下のコースは50分だからもっと中途半端。

 

50分コース 756円

100分コース 1512円

閉店まで  2268円

 

整理すると風呂&サウナ利用料金はこうなっており、それぞれ時間をオーバーすると自動的に閉店までのコースに切り替わるという、罠めいた仕組みになっている。これの他には、サウナ施設定番の、垢すりやらマッサージのコースが各種用意されている。僕は垢すりやらマッサージはしたことがない。あくまでも一介のサウナ好きなのでマッサージ類のメニューはチェックしない。

 

とりあえず100分のコースにした。どちらにしろ23時までゆっくりしている暇は無かったので丁度良いっちゃよい。しかしサウナでぼんやりしていてうっかり100分を回ってしまうと、べつに閉店まで居れないにも関わらず、756円が加算されてしまう。

 

僕は普段から、この手のサウナで時間ない時には、60分コースなんかを選択しがちだけれど、いつだって緊張感がある。だってカラオケ屋なんかと違って「あと10分ですよ」なんて知らせてはくれないから。自分で時間を覚えておかなくてはいけない。何しろサウナだからスマホなんか持っていくわけにもいかない。風呂場にある時計を逐一チェック入れておかねばならない辛さがある。そしてたまに何分に入ったかの記憶が曖昧になってしまうこともある。銭湯なんかではとうてい味わえないプレッシャーだ。その点に関しては銭湯は素晴らしい。長風呂しても怒られたりしないから。

 

だから出来れば、心情としては、サウナ施設の時間で区切られたコースは利用したくないのだけど、だからといって限られた時間しか利用できない時なんかに、わざわざフリータイムにする不経済もしたくない。だから諦めてプレッシャーと戦っている。それにしたって100分というのはわかりにくい。だから基本的に1時間半くらいの感覚で風呂を出れば良いと考えた。10分はロスタイムだ。

 

初めて入浴するグランシャトーでそんなプレッシャーを感じていると、受付のおばちゃんが「ガウンいる?」とよくわからんことを聞いてきたので余計に混乱した。「ガウン?」「館内着つかいはりますってこと!」「えええ!?ああ…まあ…」という曖昧なやり取りがあって、カウンターでサウナ施設によくある館内着を受け取っていた。つまりグランシャトーでは、希望者にしか館内着を渡さない方針のようだ。館内着でリラックスしたい人は、必ず「いる」という意思を示すようにしたい。僕には100分しか与えられていないので、館内着なんか着込んでリラックスしている時間があるのかは不明だが、とりあえずあって困る事はないので貰っておいた。

 

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丸められた館内着。サウナにありがちな、ごく普通のバスローブ的なやつ。

 

カギを受け取って自分のロッカーに向かった。ロッカーを開けると驚いた。使い捨ての歯ブラシと髭剃りが1本づつ入っていたのだ。館内着の件があったのでピンとくる。つまり、この手のサウナ施設は、歯ブラシや髭剃りは使い放題というのがよくあるパターンではあるけれど、グランシャトーは宿泊は無いわけで、それなら一本づつで大丈夫でしょと。髭剃りおじや、歯磨きおじに、やたらめったら無駄に使われても、いたずらに経営を圧迫するだけであるし。使い放題というゴージャス感は無いが、僕も鬼ではないのでそういう部分には深い理解を示した。

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ただ、たまにあるのは、タオルも最初に渡した1本か2本でなんとかせいよ、というパターンの施設。これはあまりにも残念だが、本当にあるのだ。もしや!?と思ったけれど、タオルに関しては使い放題システムで安心した。締める所は締める。サービスするところはサービスする。さすがに長年にわたり関西昭和サウナの看板を背負ってきただけあって客の気持ちをわかっている。

 

さて、肝心のサウナであるが、大きな高温サウナと、やや低めの温度の小さめのサウナ(銭湯によくあるくらいのサイズ)の2つが用意されていた。どちらもテレビ付き。ガス式の遠赤外線タイプで、熱すぎずほどほどの気持ちよさがある。テレビもさほどはうるさくない設定。遠赤外線タイプはものにもよるけれど、大抵は気持ちよく汗が出るものだ。ロウリュサービスだのアウフグースがどうのなんていう本格志向でなければ、遠赤外線タイプを採用している施設は概ねハズレが無い印象。

 

そして水風呂は17度くらいだっただろうか。こちらもほどほどに気持ち良い温度になっている。尖った部分とか過激さみたいなのは微塵もないが、ゴージャスな銭湯といった趣はなかなか悪くない。水風呂もプールみたいな広さがあって、他のおじたちとバッティングしないようになっている。風呂の方もなかなかでかい。

 

休憩用の例のプラスチックの椅子はたしか3脚ほどあったと思う。サウナと水風呂を3往復くらいしてなかなかととのっていった。深夜営業は絶対にしないだけあって、さすがに掃除は行き届いており不快なところは微塵もない。

 

軽くととのってから、せっかくなんで館内着に着替えて、レストランの方に休憩しにいった。まだぜんぜん時間的余裕はある。リクライニングチェアはなかなか気持ちよく、横になっているとますますととのっていくようだ。レストラン(というか食堂と呼びたい雰囲気だが)では、常連らしきおじたちが、テーブルを囲んでビールを飲んでいた。サウナで一杯やるみたいなのが恒例になっているのだろうか。それはそれで良い趣味かもしれない。そういう仲間がいるのも素敵やん。

 

グランシャトーのある京橋という土地は、飲み屋がひしめき合う大阪でも有数の歓楽街だ。そういうゴミゴミしたところにあって、サウナで小奇麗にして館内でゆっくりとコップを傾けあうのはかなりの贅沢かもしれない。おっさんらはその虜になっているのか。サウナの飲食って基本的に少し高いから敬遠してしまうのだけど、たまには良いかと思わんでもない。とはいえ今回は100分コースなので、のんびり飲んでる暇なんか無いのだ。

 

食堂にはグランシャトーオリジナル健康ドリンクというポスターが貼ってあって「なんだそれ?」と思った。見たら「原材料がなんであるとか、何に利くとか、そんな御題目は一切言わん。四の五の言わずに飲め!」みたいな説明(になってない?)があった。こんな漢らしい健康ドリンクは初めて見た。感動した。飲んでみよう……という気にはあまりなれなかったけど。

 

そんなわけで、サウナグランシャトーは地味ながら、かなりととのうサウナだったといえる。100分以内とはいえ館内着も大活躍した。いちどは長時間コースも試してみても良いかなと思った。朝から晩まで京橋に居座る覚悟が要るけれど。僕の生活パターン的には100分コースが使いやすいかな。銭湯的な使い方なら平日のみの50分コースだ。なんせ京橋は駅前に銭湯が無い。一番最寄りだと思われる湯ーとぴあ白玉温泉まで、けっこう歩く。

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