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なんで日本人は傘をさすのがこんなに大好きなのか?

毎朝使う電車。終着駅で自動改札を通って外に出るのだけど、ホームから階段を登りそのまま前進すると進めば自動改札機が複数台並んでいる。だけど通勤客などでなかなかに混雑していて、みんな数秒くらいづつは待たされるわけだ。しかしふと右側を見ればもう一台の自動改札機があって、そちらは誰も使っていない。いつ見ても誰も使っていない。だから僕はそちらからすっと外に出る。

 

なんで誰もこっち側から出ないのか不思議でしょうがない。真正面に配置された自動改札機に比べれば死角といえばそうだけど、強いて言えばの話であって、この自動改札機が全く見えなかったという人は誰もいないはずだ。じゃあなんで誰もこっちから出ないのかといえば、ちょっと横道から出るという労力よりも、何も考えず数秒待たされる方がよほど楽だと考えているのだろうか。朝の出勤みたいなつまらない行動をしている時は意識を完全にオフにしていて、「おっ?誰もいない?」「右から出たら早いかも?」なんて思考を巡らせるだけくたびれ儲けということか。

 

たしかに何も考えず正面の自動改札機を待っているのと、横の自動改札機からすっと外に出るのとを比べても、数秒ほど早く外に出たらからといって何も得をしたりはしない。次の電車の乗り継ぎに影響したりしないし、それで会社や学校に遅刻するならば、もとから遅刻しているはずだ。僕がなぜそんなことをするかというと「明らかに空いているレーンがあるのに列に並んでいるという不合理」にイライラするからである。「出たいから出る」と言い換えても良い。

 

日々そんなことを考えていると、ある日とんでもない光景に出くわした。その時はたまたま混んでいない時間帯だった。自動改札機を使う人間もまばらなもので、行列までにはなってなかったのだ。するとどうだろうか。行列になっていた時はあれほど誰も利用しなかった右側の自動改札機レーン。かなりの人間がそちらを通って外に出ている。というか、正面のレーンと、右側のレーンと、見ている限りでは利用率はほとんど同じなのだ。

 

これはどういうことだろう。混雑して、人が通りにくくなっていればなっているほど、人はそちらに集まってしまうとしか考えられない。不合理すぎる事実だ。行列のできるラーメン店には、余計に行列が出来るのと同じことなのかもしれない。この場合は、ラーメン屋なんかと違って、自動改札機レーン同士に、なんらクオリティの差があるわけではないので、より明確に人間の心理が浮き彫りになっている。人間とはなんと釣られやすい生き物なのだろう。

 

本題に入る。雨の日に外を歩いていると、誰も彼も傘をさして歩いている。よほど酷い雨ならば、傘もささずにびしょ濡れで歩いている方がおかしいけれど、ちょっとした小雨程度だったとしても、傘をささずに歩いている人は少数派だったりする。

 

なんでみんなこんなに傘が好きなのだろうかと首を傾げる。僕はよほどの雨でもない限りは傘をささずに歩いてしまう。傘というものがめんどくさいからだ。だから折りたたみ傘なども持ち歩いたりはしない。旅行に出かけるときも用意しない。その代わり、日除けもあって、普段から帽子をかぶっているので、少々の雨だったら帽子があるから気にならない。これでたいていのケースはなんとかなってきた。

 

しかし僕のように傘をさすのを面倒だと思っている人というのは、今までそんなにたくさんお目にかかった事がない。そりゃ「おたくは、雨降ってきたとき、傘をさす派?ささない派?」なんて質問をすることはないけれど、雨の日に外を歩いてみればなんとなくわかる。ほとんどの人が、雨が降っているという情報をキャッチすると、自動判断で傘をさすことになっているようだ。そんななかで、まったく傘をささずに歩いている人というのは、傘をたまたま持ってなくて仕方なくだとか、すぐ近くまでだからダッシュで行こうとか、何らかのイレギュラー感を醸し出している。

 

少しでも濡れたら化粧が流れてしまうとか、酸性雨の影響を気にしているとか、濡れた野良犬みたいな匂いになってしまうのを恐れているとか、そのほか僕の知らない何らかの理由で、絶対に水に濡れられない人も、そりゃ世の中にはいるとは思うけれど、そういう人たちばかりでも無いはずだ。これだけ人が歩いているのだから、もうちょっと傘嫌いがいても良いではないか。

 

しかし思い出してみれば、かつての僕もそんなものだった。出かける時は天気予報をチェックして、雨が降りそうな気配があると傘を持参していた。少しでも濡れるとこの世の終わりみたいな気持ちがあった。なんで雨の日に少しでも濡れたくなかったのかと今思い返しても「わからない」としか言いようがない。強いて言えば「親とか先生がさしなさいと言ったから」だったりする。その理由が「風邪をひくからダメ」だった。実体験して「なるほど」と思ってそうしていたわけではなく、いってみれば呪いみたいなものだ。その呪いで「傘をさすのが大人の分別」と思い込んでしまった。

 

それから人生に色々な体験をして「本当に傘をさすのが大人の分別なのか?」と考え出すようになった。そしてよほど酷い土砂降りでもないならば、少々濡れても別に大丈夫だし、服が水に濡れたくらいで風邪なんかひかないというのもわかってきた。そして今に至る。しかし今だに「なんで傘をささないの?」とか「傘をもって行きなさい」と変な顔をされることは多い。

 

みんなが傘をさすのは、行列にみんなが並んでいるからというのと同じく、「みんながそうしているから」という理由でしかないとしたらどうだろうか。もう一歩進めて「みんながしているのに、していなかったら奇異の視線にさらされるから」ということであるとすればどうだろうか。かつての僕にしたって「雨の日には傘をさしなさい」と他人に言われたから傘をさしていただけで、これという明確な理由は、どれだけ考えても出てこないのが恐ろしい。

 

僕みたいなライフスタイルの人間が他にいないものかと思った。そこで試しに「傘をささない」でググってみたら、たちまちいくつかのサイトがひっかかった。

www.leondesign.co.jp

www.bite-japan.com

itmama.jp

どうやら、日本人で僕みたいな奴は少ないらしく(わかっていたけれど)、いたとしたら外国人らしい。そういえば、たしかに雨の日に歩いていて「お、他に普通に歩いている人がいる!」と思ったら、たいていは外国人だった。

 

なんで日本人は傘をさして、外国人はそれほどささないのかの理由はよくわからない。これらの記事では、気候とか、街並みとかが理由に挙げられているが、日本にしか四季が無いとかいうたぐいが勘違いにも程があるのと同じく、これくらいの雨量や湿度というのは別に日本特有のものでもないはずだ。それに気候なんてものは、同じ日本の中でも、北海道から沖縄までそれぞれかなり違っている。

 

雨の日でも傘を持たずに普通に歩くという活動を、長年にわたって実地で試している僕からしたら、服が濡れて乾きにくくて困ったという経験も無いし、街並みにしたって、都会なら雨を避けて歩ける場所はかなり多い。アーケードや地下街なんて、日本の都市は特に発達している部類ではないか。僕の住んでいる大阪なんて、アーケードと地下街の都市といっても良いくらいだ。それでも人々は傘を手放さない。

 

やっぱり「雨が降ったら傘をさすという日本人の多数派のルールから外れたくない」という理由がいちばん納得がいく。常に多数派に属していたいという感覚だ。行列のラーメンに並びたいとか、みなが歩く方向に進んでいこうとかいうのと同じだ。

 

そう考えていたら検索で出てきたサイトにこのようなものがあった。

sirabee.com

なんか完全に、多数派による少数派に対するイジメとしか思えない。小雨でも傘をささないやつは不潔であると何の脈絡もなく決めつけられるようだ。もちろんこの記事にそう書いてあるだけで、みんながそんな風に考えているかどうかは疑問だ。むしろ「なにも考えていない」というところが正直なところじゃないだろうか。ルールから外れることに対しては極度の恐怖心があるように思う。みんなが傘を持っているのに、自分だけ傘を持っていなかったら、間違った事をしているみたいでそわそわしてしまうのではなかろうか。

 

もちろん、どうしたって雨に濡れるのが嫌いという人が、雨を気にして傘を持ち歩くのは構わないと思う。レインコートでも構わない。パーカーみたいなフード付きの服だってある。それは各人の「こだわり」というやつだ。でも皆が皆、同じ方向性というのは不思議でしょうがない。

 

ちなみに、傘を持ち歩くのが嫌な僕にだって雨に対する「こだわり」はある。靴下だけは絶対に濡らしたくないというものだ。靴下が濡れると、とたんにやる気がなくなってくる。濡れた靴下のままでいるとみるみる体力が低下してしまう。なんでかはわからない。

 

疲れた時に、お風呂に入って全身を洗って、湯上がりに新しい服に着替えると嘘みたいに元気になるという体験をしたことがないだろうか。それが無理ならシャツと下着を着替えるだけでかなり身体が楽になる。それが無理なら、靴下だけでも履き替えるとだいぶ違う。旅先で疲れ果てた時などにやってみることをオススメしたい。靴下なんか100均でも買えるわけだし。

 

反対に、靴下がじけじけとしていると、ものすごく疲れるし、びしゃびしゃになるともう最悪だ。ベトナム戦争をテーマにした映画で、沼地みたいなところを進軍しているときに、軍曹なんかが新兵に向かって「替えの靴下だけは濡らすな!」と注意していたシーンがやけに印象に残っている。米軍でも靴下を重要視しているということは、僕の感覚はそんなに的を外したものではなかったんだなと思っている。理屈はわからないけれど。

だから雨が降りそうな時とか降る可能性がありそうだなと思ったら、防水がそれなりにある靴とかブーツとかを履くようにしている。通気性のよいスニーカーはご法度だ。夏だったらサンダルでも構わない。足は濡れるけれど、靴下を履いてないので、靴下が濡れるようなことにはならない。とにかく靴下が濡れるのが最低なのだ。

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