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岡山ラーメンとはかなり違う「笠岡ラーメン」の魅力について。

笠岡駅前

自分はいわゆる18きっぱーというやつなので、岡山方面から広島方面にかけての山陽本線はよく乗車する。岡山や倉敷からさらに西進していくと、前回に紹介した福山駅に到着する手前に笠岡駅というのがある。笠岡駅のある笠岡市までが岡山県で、そこから先が広島県になる。そういう位置だ。僕は笠岡駅でちょくちょく下車することがある。理由としては「笠岡ラーメン」という独特のラーメンが好きになったからだ。

 

笠岡駅前はちょっとした商店街(ほんとうにちょっとしたもの!)があって、多少の飲食店や土産物屋などがあるがほとんど大したものはない。あとは半ばシャッター街と化してしまったアーケード。寂れ具合がなかなかすごいので、昭和的な風景の好きな人にとっては見どころといえば見どころではあるが、とくに何かすることは無い。

 

一番目立っているのは岡山木村屋だろうか。岡山木村屋は県内だけで人気のパン屋なので知らない人は買ってみても良いかも。バナナクリームロールが看板商品。けど、笠岡駅で買わなければならないものでもない。

 

あとは瀬戸内海とフェリーなどの船着き場。駅の反対側には近隣の人が買い物する大きいマルナカとパチンコなどがある。ちょっと歩くと、古い工場がぽつぽつ建ってるだけみたいな海沿いの道が延々と続いたりする。笠岡駅周辺の事情をだいたいイメージして貰えただろうか。

 

笠岡市はカブトガニで有名で、カブトガニにちなんだお土産物とかもあるが正直よく知らない。僕にとってはやはり笠岡ラーメンの街だ。

 

駅前からちょっとだけ歩いて、34号線のでかい道路の方へいくと笠岡ラーメンの老舗である坂本がある。この日はあいにくの雨模様で、けっこう濡れながらたどり着いた。それでもわりと最短距離で到着するあたり、なかなかの笠岡慣れを感じさせると独りで思い込んでいた。

 

笠岡ラーメン

これが笠岡ラーメンの坂本というお店。営業時間に注目して欲しいが、9時30分から、14時30分ごろまでの営業!!!ごろ!!!

 

早朝ラーメンという発想。ラーメン店というよりは讃岐うどんとかそちらのカテゴリーに入れたいような営業形態。まさに地域に根ざした中華そばといえる。

 

笠岡ラーメン

外観はこんなもん。ラーメン店というよりは家と行ったほうが近いかもしれない。車がばんばん走っているのがきっと34号線。

 

笠岡には20店舗ほど笠岡ラーメンの店があるそうだが現存する最古の店にして、家感もおそらく一番じゃないだろうか。このすぐ近くに、元祖笠岡ラーメンの味を引き継いでいる「いではら」という店もあるのだけど、そっちなんか普通のカウンターのお店だし、営業時間もランチタイムにあわせたもの。いくらなんでもこんな過激な営業はしていない。

 

笠岡ラーメン

店内もあんまり席数なくてこんなもん。昭和の昔はこんなお店がどこの地域にも多かった。

 

特筆すべきはカウンター前に小銭を入れた「ザル」が置いてあること。まあ、今で言う自動精算機だろうか。客は買える時に、食ったラーメンの代金を勝手に入れていく。そしてお釣りがあるなら自分でとっていく。そういうシステム。だからなるべく小銭をもって訪れた方が良い。

 

そして男らしいのが、メニューは中華そばと中華そば大の2種類しかないところ。まさに中華そば専門店。中華そば600円で、大が700円とかだったと思う。あとあるのは水。

 

だから店に入ったら、並か大かを言うだけで良い。すると、かなり素早く中華そばを出してくれる。ますますのところ、うどん屋と変わらんと思ってしまう。

 

笠岡ラーメン

これが笠岡ラーメンの特徴を余すとこなく伝えている坂本の中華そばだ。今回は並サイズにしといた。大盛りは麺が増える。

 

西国のラーメンにありがちな極細の麺。そしてシンプルなしょうゆスープというと、岡山ラーメンや尾道ラーメンの特徴とかぶるようだけど、背脂とかのこってり要素は皆無なところが違う。醤油と鶏ガラだけ!といわんばかりの骨太なスープ(実際は他に何か入ってるのかもしれんが)は、他のラーメンとは一線を画するところで、昨今はなかなかお目にかかれないもの。デフォルトだと麺がちょっと硬めなのも良い。

 

なにをいっても笠岡ラーメン最大の特徴は、一般的なチャーシューとか豚とかの代わりに、チャーシューぽく醤油とかで煮た親鳥の硬い肉がいっぱい入っていること。親鳥大好きな僕からしたら夢のラーメンかもしれない。ラーメンって、鶏でスープの出汁をとって、具だって鶏に決まってるよね?などと、ついついうそぶきたくなる嬉しさ。

 

笠岡ラーメン

テーぶりにもシンプルな調味料が。定番のコショウ。そして一味唐辛子。しばしば古典的な中華そばというものは唐辛子の投入が好まれたりする。しかし醤油がわからない。これってスープの追い醤油!?けっこう辛いのにまだ足りない人向け!?

 

先に説明したとおり、ここは他にギョウザだのなんだのメニュウは無い。中華そば一択なのである。とするとやはり中華そばにかけるための醤油で間違いないとは思うのだけど…。怖くて一度も試していない!

 

他の店の笠岡ラーメンも食べたが、ほかのところも洗練されて美味いんだけど、いまのところ一番シンプルで面白いのは坂本だと思っている。早朝やっているのも18きっぷと相性が良いし。

 

笠岡ラーメンというのは知られてないけどなんか良い。ちょいとひっかけていきたくなる味というか。あの親鳥の歯ごたえを思い出していると、ついつい口の中につばがたまってきてしまう。

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