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『貞子vs伽倻子』を大阪最速で観てきたが安心してオススメのお祭り映画だった!!!

四ヶ月前にこんな記事を書いた。そうすると早いもんで、もう『貞子vs伽倻子』の公開の日を迎えてしまった。僕は大阪でいちばんに観ようと思って、初日の初回に間に合うために土曜日の朝の通勤ラッシュ(なのか?)に揉まれながら梅田の映画館に訪れた。

butao.hatenadiary.com

感想としては期待してたとおり面白かった。この映画は白石監督しかいないと思っていたが十分に期待に応えてくれた。

 

『リング』の時代には現役だったVHSのテープ。貞子の呪いの源泉はこのVHSなのである。今やVHSなんか廃れてしまって、DVDに焼いてくれるか、YouTubeにアップロードでもしてくれないと、誰も呪いのビデオなんて観れないよ!というのがホラーファンの共通のつっこみどころ。ここを安直に呪いのブルーレイとか、呪いのネット動画なんてリファインをしてなくて、「呪いのVHSだから誰も観なくなった」という悲しみも含めて映画のストーリィに盛り込んでいたのは実に感心した。

 

悲しさはもうひとつあって、時代の変化といえばVHSが廃れただけではなくて、スマホの普及ということもあった。貞子はスマホとも戦わないといけない。現代では呪いのビデオもLINEに負けてしまうのである。真面目なホラー映画として作っているのだけれど、ちょっとおもしろいシーンがあって吹き出してしまう。このへんの匙加減も白石監督ならではで、日本でこれを出来る人はそんなにはいない。

 

この映画を観るにあたって『リング』や『呪怨』を予習しておく必要はないと白石監督は言っていた。エンタメ志向の白石監督だから、難しいこと抜きであくまで単体で楽しんで貰いたいという気持ちがあるのだろうと受け取った。「そうはいっても両キャラクターを知らない人は、それぞれの映画で予習をしておいた方が盛り上がるんじゃ…」という僕の考えは良い意味でも悪い意味でも裏切られたと思う。白石監督の言葉は素直に受け取って良いものだった。

 

『貞子vs伽倻子』を観るにあたっては『リング』や『呪怨』のシリーズは特に観ないで良い。本当にそうなのだ。

 

「貞子とかいうやつは有名な幽霊やな。それが伽倻子とかいう別の幽霊と戦うんか。面白そうやのう。ひとつ観てみるか」

 

こんな軽い気持ちで観るのが大正解。難しく考える必要はない。ヒマだったら観にいくのがオススメだ。本当に損はないと約束できる。いまどき、これくらいスカッと楽しめる日本映画がどれだけあるか。

 

「ちょっとおもしろい怪談ムービーない?」っていうエンタメ志向の観客の需要を百パーセント満たしてくれる。それが『貞子vs伽倻子』だった。ホラーオタの視点からああだこうだと考えてた自分が重すぎたと反省することしきり。

 

こんなんでいい、こんなんでいいんだよと、ついつい言いそうになる。「こんなん」がなかなか無かったのが邦画の弱点でもあったのだ。

 

邦画というと、作家性とか、芸術性とか、思い込みとかが強すぎて、映画の素人がうっかり手を出すと火傷しかねない両刃の剣という作品が実に多かった。マニアックな作品ならそれで良いけど、一見敷居が低そうなエンタメ映画と思われるような作品で、そんなのぶつけられるて焼死者が続出するというのが邦画の悲劇だった。

 

それが今年は『アイアムアヒーロー』『貞子vs伽倻子』と、軽い気持ちででかけて、ちゃんと見返りのある映画が連発されている。どっちもホラー映画だというのは、たまたまのことだろうか。

 

 

それでいて、『貞子vs伽倻子』が作家性の薄い無味無臭映画かというとそうでもない。かの白石監督がそんなことをするわけもなく、重度の白石監督ファンには堪えられないシーンの連発でもある。後半の霊能者が出てくるとこからは完全に白石監督のお得意パターンの釣瓶撃ちだ。ホラー映画なのにともすれば爆笑の連続になるのが白石ワールド。後半の展開が面白かった人は、ぜひほかの白石作品を観るべきだろう。ここからファンになる人も多いかと思われる。

 

貞子と対決するもうひとりのヒロインである伽倻子の事を書き忘れた。伽倻子は呪怨シリーズのメインヒロインだけどそんなことはどうでもよい。この映画では、息子の俊雄くんが大活躍で、親子タッグでどんどん脇役を面白く殺害していく。呪怨シリーズの売りは「幽霊が過剰なくらいすぐ出てきて人を殺す」というものだったけど、『貞子vs伽倻子』もそのスピリット全開。「親子ですぐ殺す幽霊」としての存在感を見せつけていた。

 

呪怨シリーズをほぼすべて観た僕だけど、正直、伽椰子とかあんまり好きではなかったけど、『貞子vs伽倻子』の伽倻子はちょっと健気でかわいかった。子供を女手一つで育てている女性はそれだけで男性をホロッとさせやすいらしい。今回の伽倻子にはそんな様子があったし、普通に美人さんだったような気がする。親子愛も感じられた。それだけにラストは俊雄君の気持ちはどうなんだろうと思った(ちょっとネタバレ?)

 

なんか公開前に貞子とか伽椰子のおもしろプロモーションを散々展開していたけど、今回の映画で貞子と伽椰子を『ゴジラvsヘドラ』くらい愛すべきキャラに押し上げたと思う。


貞子vs伽椰子「マウンドでガチンコ対決」 北海道札幌ドーム

 

公開したばかりの映画なのであんまりネタバレしたくないけど最後は「よっ!サダカヤ!」と声をかけると盛り上がること間違いなし。4DX版もかなり良かったとミャウダーが言っていた。

 

繰り返すけど『リング』や『呪怨』を観てない人は観なくて良いよ!こっちを先に観た方が良い!

 

 別に関係ないけど面白い映画。

 

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 ぜったいにオススメ。観た後でも見る前でもよし!

 

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 これもオススメ!見る前でも(以下略

 

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