ミナミの道頓堀の近く。堺筋という大通りに面した場所にやけに渋い面構えの大阪王将があった。長年にわたり大阪人をやらせて貰ってるが、こんなところに大阪王将があったなんて記憶に全くない。とはいえ、大阪王将の本店が道頓堀店だということも最近知ったばかりなので、僕の大阪王将知識は実はぜんぜん大したことがない。京都王将と言われる餃子の王将に対して、大阪王将の利用回数は圧倒的に少なかったのだった。
調べてみたら、かなりオートメーション化の進んだ店舗らしく、かつて(と付けなくてはならないのが悲しい)インバウンドの多かったミナミ地区において外国人観光客が利用しやすいように設計されたものだろうか。そう考えると、わざとクラシックな黄色看板で、あえて渋い感じの暖簾なんかを作っているのも頷けるのだ。
ちなみにこちらは、最近見つけた大阪王将都島店だが、これが昨今の大阪王将スタイルに変更してないリアルに昔の大阪王将の看板の雰囲気(それでもまだ平成くらい?)。上記の店舗がイメージしたクラシックスタイルが多少は理解願えるだろうか。
とりあえず機会があったので、堺筋沿いのこの自動化店舗に入ってみた。たしかに各テーブルにタブレットが備えられており、オートメーションの雰囲気のある店だった。タブレットをいじってメニューを吟味してみると、やたらデカい唐揚げが目に入る。これは店舗オリジナルメニュー?それとも近年の大阪王将にはこのような看板メニューが作られていたのだろうか?かなり間抜けたことを言ってそうだが、そのへんは大阪王将にあんまり行かない自分の弱さが出てしまった形だ。
大阪王将といえばほとんどの店舗でサントリープレモルを採用しているのが残念。だからビールを飲みたいところを堪えて、妥協案でジムビームハイボールを注文した。これもブラックニッカクリアブレンドハイボールとかだったら詰んでいたところだ。サントリー推しで良かった。
かつての大阪王将といえば、自分の中では鳥胸の一枚揚げだったのだが、いつのまにやらメニューから消えてしまった。プレモルの件も含めて微妙にセンスの悪いチョイスをするところがあるのが大阪王将だったりする。しゃあないので今話題のチキン南蛮を注文した。チキン南蛮とハイボールのいわゆるハイカラセット的な組み合わせだ。なかなか悪くないかも。チキン南蛮て前からあったっけ。
運ばれてくると、このチキン南蛮がなかなかデカい。もしかしたらメニューで売り出していたデカい唐揚げをベースにしてるのかもしれない。わりと美味さがあって気に入った。デカい唐揚げの方も、いつか頼んでみたい気もするが、滅多に来る店じゃないのも事実。プレモルしかないという現実も来店させない気持ちを後押ししている。餃子の王将みたいにアサヒとかの大瓶があればな〜。そういう意味では餃子の王将は本当に偉いよ。次に来るとしてもやはりジムビームハイボール一択だな…。
大阪王将の定番の餃子。餃子の王将のよりは微妙に好きじゃないが、餃子業界全体を見渡すとなかなかのレベルにあるのは認める。偉そうだが正直な気持ち。ただし、店舗によって上下はある。ここのは悪くなかった。
ハイボールでチキン南蛮と餃子を片付けてると、ラストオーダーになってしまっていた。自動化されてるわりには営業時間はそんなに長くないのだ。ちょっと食えたので充分満足ではあるが。また機会があれば……他のも試したい……かな。ラストオーダーは人力で各テーブルを聞いてまわっている。そこは自動化できないのか。
お会計も自動セルフレジになっていたが、残念なことに現金以外の支払いには対応しておらず、その場合は店員さんを呼んで精算しなければならない。
キャッシュレスなんて一番自動化にマッチしてそうなのになぜ!?
やはり微妙なセンス外しをしてくるのが大阪王将スタイルなのかもしれない……。なんか逆に楽しくなってきた……。