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普段テレビに出ないジュリーのコンサートのキャンセル話がやけに大きく扱われる事についての闇

kimniy8.hatenablog.com

あの木村ゆうさんのブログですら取り上げられたジュリーの話題。これに関しては外野が騒ぎすぎだし、なんでファン以外が怒るねんと誰もが不思議に思うだろう。素直な反応としては、木村ゆうさんのブログのような感想になるのが当たり前。そもそもジュリーのファンが騒いだせいでニュースになった話でもないことも知られている。例えば僕の友達でジュリーファンでもある中将タカノリ氏の記事だとこうなっている。

citrus-net.jp

そもそもファンでもないくせに外野で嬉々としてこの件でジュリーを叩いているのは所謂ネトウヨと呼ばれる系統の人たちに多いという不思議があった。Twitterでもその手のアカウントが高確率でジュリー叩きをしていた。代表的な例が、ネトウヨの親玉的な存在である百田尚樹Twitterだろう。

 

今回に関しては、同じ百田尚樹シンパのネトウヨの中にもジュリーファンがいたらしく、猛烈に反発を受けて謝罪するという珍しい事になっている。沖縄米軍基地問題やその他の問題について、度々事実無根のデマを流布しては何ら反省することのない百田だが、このときばかりは本来は自分のシンパ(所謂ネトウヨ勢)からの突き上げだっただけに、訂正するしかなかったということだ。だからネットなんかで喜んでジュリー叩きしているネトウヨ勢の中に、今回に限ってはジュリーファンはいないということになる。

headlines.yahoo.co.jp

これら経緯から考えても、ジュリーのファンたちは、むしろ一連のジュリー叩き報道について賛同するどころか、猛烈な反発心をもっている事がわかる。ジュリーファンの本音としては「なんでこんな報道をされにゃならんの」「俺らのジュリーを悪くいうやつは許せねえ」というわけだ。

 

じゃあ、そもそも論として「なんでコンサートのキャンセル程度の事件が、テレビなどのメディアでこんな大きく報道されたの?」という事になる。囲み記事程度の扱いだったら、ファンが騒ぐわけないし、外野がしゃしゃり出てくる事もなかったし、ネトウヨが喜んで叩くなんてこともなかったし、僕や木村ゆうさんがこのようにブログを書く事もなかったわけだ。この事件が大きく扱われた理由の一端を伺える記事がある。

lite-ra.com

察しの良い人はおわかりかと思うが、キーワードはジュリーが反原発を明確に前面に押し出した稀有な芸能人であることだ。記事内にもあるが、芸能人が反原発を表明することは死を意味する。嘘だと思ったら反原発を明言した芸能人がどれだけいるか調べて欲しい。

 

最も代表的だと思われる存在の山本太郎は、芸能界を干されて政治家になってしまった。原発に反対するなんて事を言えば、テレビに出る機会は著しく制限されてしまうのが実情のようだ。忌野清志郎だって生前はほとんどテレビに出ない人気者として有名だったし。坂本龍一にしたって、宮崎駿にしたって、テレビタレントではないから言える事だったりする。ジュリーは坂本龍一なんかと反原発の署名運動に協力しているようだし、反原発ソングを何曲もリリースしてるくらいだから、文化人枠じゃない歌手・芸能人としては相当につっこんでいる存在だといえる。

 

つまり、ジュリーは芸能人にもかかわらず原発に忖度するどころか、目の敵のような存在になっていた。そんな人のスキャンダルになりそうな事件だからテレビで大きく取り扱ってやろう……まあ、これはあくまで憶測にしか過ぎない。ただし、テレビ側からしたら大スポンサーの電力会社に忖度できるネタであるのは間違いない。というか、普通のジュリーが活躍しているとかいう話題だったらスポンサーが絶対に喜ばないが、これだったら安心して報道できるというのはあるのだ。そしてこのニュースのコメンテーターとして起用されたタレントの立場としては、騒動に対してジュリーにちくりと非難めいた意見を差し挟むのが「テレビタレント的に好ましい態度」といえそうだ。

 

それくらい電力会社がマスメディアに対してのマネーパワーは強いというのが重要。普通はテレビ局がお客様であるスポンサーを接待するくらいなのに、電力会社は逆にテレビの営業幹部を接待するという。なにしろ東電だけで途方もない金額をメディア対策に費やしている。テレビ局もタレントも、忖度するなという方が無理のある話。

 

テレビ局と原発マネーの関わりについてはLITERAの設立人のひとりである川端幹人氏の発言が参考になる。これ読むだけでも原発とメディアの闇がわかるんじゃないだろうか。

togetter.com

そんなわけで、何かと大手メディアに歓迎されていない立場のジュリー(しかも反原発が最大のキーワード)という文脈がわかれば、今回の不思議な騒動もなんとなく納得がいく。そこに反原発憲法改正反対という要素が加われば、ネトウヨ勢に色めき立つなと言うほうがおかしいわけで…。

 

ここで大事なのは「テレビでは反原発は絶対に言えない」「テレビの人気商売で反原発といって利益になることは何もない」という恐ろしい事実だ。そしてジュリーが発言した「60過ぎて言いたい事が言えるようになってきた」という言葉の重みだろう。

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