暗い気持ちになる辺野古基地移設問題。
知事の指示の取り消しが決まるなら何のための知事の権限なのか。そして知事を選挙で選んだ県民の声を踏みつけにするのか。これが日本政府、ひいては自民党のやり方なのである。自民党の意向により沖縄のサンゴ礁は荒らされ、そしてジュゴンは死ぬ。ジュゴンは沖縄県民なのに。
しかし知事と政府とのやりとりのなかで、ひとつだけ解せぬところがある。
翁長知事は、沖縄防衛局が名護市辺野古沖でのすべての作業を1週間以内に中止しない場合、前の知事が出した、埋め立て工事で岩礁を破壊する許可を取り消す姿勢を示していました。
姿勢だけ?
なぜ取り消さないのだ?
本当に基地に反対なら、許可を取り消す事に何の躊躇があるのだろうか?
取り消さない理由が全くわからない。もしあるとしたら前に書いた記事でも引用したブログの情報にある通り、知事は土建で利益をあげようとしているので、ポーズだけ反対派ということ以外にちょっと思いつかない。
そう考えると、翁長県知事は、前知事の許可の取り消しをチラつかせるだけチラつかせて、本音としては工事を邪魔するつもりはなく、自分の後援者に利益を誘導しようとしているだけということになる。そうだとしたら、このタイミングで農林水産省に知事の権限をストップさせられるのは非情に都合がよいことになる。
「頑張ったけど政府の命令で何も出来ませんでした」と堂々と県民に言えるのだ。
まだそうとは決まってないかもしれないが、結果的にそうだったら、あまりにも県民をバカにしてないだろうか。他人の気持ちをもてあそぶ悪魔の所業といえる。
それもこれも辺野古基地の建設が強行されるかどうかで判断できることだろうけど、建設されてしまってジュゴンも死滅してからしか本当の事がわからないというのは悲しい。なにしろ「ジュゴン=沖縄県民」なのだ。
俺はジュゴンだったのか(衝撃) pic.twitter.com/DflaMXdVq5
— gibojiro (@kyuto910wanwanw) 2015, 3月 6
沖縄県の有権者で基地に反対していた人は「頑張ったけど力及ばずでした」なんてズルい言い訳に騙されないで欲しい。
政治家の良し悪しを判断するうえで、イメージ戦略に乗ることがもっともよくない。何をして、何をしなかったのか、が重要なのである。税金を下げますといって下げなかったら下げる気は無いのであるし、基地に反対しますといって反対しきれなかったのなら反対する気は無いのである。原発を止めるといったのなら、何があっても止めるべきなのである。それで暗殺されたらしょうがないと割り切るしかない……。
何度も言うが、中国に珊瑚を荒らされるから、移設は仕方がないという前に、自分たちで荒らしてどうすんねんと。やられる前にやるしかないので戦争は仕方がないといって国民を殺しまくっといて、結局アメリカに降参するのが被害がいちばん軽かったという前の戦争と同じ馬鹿さ加減なのである。まあ、そのアメリカの基地問題で揉めているというのが、とんでもない皮肉なのだけど。戦前戦中はアメリカに無茶苦茶されると言ってた政府が、こんどはアメリカ様に出て行かれたら中国に無茶苦茶されると言っている。所詮こんなもんなのだ。庶民はいつだって偉い人間の適当な理屈に振り回されるのだ。
こちらは内地から見てるだけなので、何の援護射撃もできないのが残念ですが、引き続き温玉ブログでは辺野古基地移設には反対の姿勢を示し続けていこうと思っております。