丸デブを食って、なんとなく柳ヶ瀬あたりをぶらつきながら駅に向かって戻っていると、てっちゃんがアーケードにふとしたスイーツ店を見つけた。シュークリームが気になったので入って買うそうだ。スイーツを見かけたら買い食いしてみようというてっちゃんの趣味を今更知った。僕だったら同じ道を歩いていても「ふん、スイーツ店か」くらいにしか思わないというか、気がつきもしないだろうからこれは新たな刺激であった。こんなところに地元くさいスイーツショップがあったなんて…。
潰れたシュークリーム……ではなくて最初からこんな具合。パイ生地っぽいものらしい。それもパリパリではなく柔らかいパイ生地。それって普通のシュークリームの皮では？という疑問を許さぬほどに「変わってる！」と興奮していたので普通のとはかなり違うのだろう。
シュークリームを狙うてっちゃん。
そのあと金津園の西日本最大級といわれたソープ街を社会見学して(写真は怒られそうなので撮影していない)「ものすごい数が更地になってるけどかつては凄かったんやろねー」などと感想を述べながら岐阜駅に戻ってきた。
岐阜駅のスーパー前で五平餅が売られているのをめざとく見つけたてっちゃぎ。僕なんかだと「ふん、五平餅か」くらいでスルーしてしまうところだが、てっちゃんは五平餅とか食べたことが無いとのこと。たしかに、沖縄の人は食べないかもしらん。関西くらいだとギリギリ見かける機会もある感じのものではあるが、五平餅って相当にヘンなスイーツかも。
さすがスイーツのてっちゃん…と感心しつつ五平餅を購入するところを見守る。おばあちゃん店員が販売している五平餅は思いの外に立派な形をしており、僕もついでに買おうかなと思わされるほどであった。しかし「ふん、五平餅か」という気持ちが再び頭をもたげて踏み止まった。
黄金の信長像の下で五平餅を食べる沖縄のてっちゃんと、その友達のでぃお。感想は…「これ…米やん！？」だった。身もふたもない感想だが、もともと焼きおにぎりに甘いのを塗っただけの質素きわまりないスイーツだそうだから仕方がないのかも…。そういえば五平餅に美味い不味いがあるのかどうかすらよく知らない。米やん言われたら米だが、てっちゃぎがおらんかったら五平餅のことをここまで考えるきっかけは無かったかも。刺激の塊のような男だ。
そのあとスーパーに寄っていろいろ物色した。旅先ではスーパーに入るに限る。てっちゃんにお持ち帰り用真空パックの生の五平餅があるよと言ったら、お土産に買ってかえるとのこと。気に入ってしまった！？さっきまで「こんなん串と米があったら誰でも作れるやん」とまで言ってたのに…。ちなみに、五平餅のくるみタレもスーパーで売られている。これさえあれば、文字通り、あとは米と串だけで良い。岐阜とか飛騨とか長野とかの人は、家で五平餅たまに焼いたりするんだろうか。
いちごが入ったサンドイッチを目ざとく見つけて食べたがるてっちゃん。お土産の五平餅とあわせてまとめて買って渡した。本当にスイーツが好きなんだなと。名古屋行きの電車でサンドイッチを食べていたが感想は「イチゴや！」だった。
でぃおに真空パックっぽいアイスモナカを買って貰う。みたら美濃市の老舗のものらしい。食べてみたらなるほど古い店のアイスモナカにありがちなシャリシャリしたやつだった。普段行かない場所のスーパーに行く発見はすごい。
