温玉ブログ

ブログで儲けるヒントは絶対に教えません。


スポンサードリンク

コロナの街で謎のパクチータコスをテイクアウトした

f:id:butao:20200405191535j:image

しばらくブログを書かないでいた。ここから日々の梅田の情勢も含めた話を書いていくつもり。2020年の4月5日まで時間を戻す。

 

緊急事態宣言が出される前の週の日曜日の大阪の梅田は人通りはまばら。普段の日曜日はアホみたいに人がいるものだ。先週はぜんぜん人がいた。これも志村けんショックだろうか。(4月14日現在、もちろん日曜日の人通りは帰ってきてない。休業していく店も日増しに増えていった。)

 

f:id:butao:20200405191634j:image

コロナの街をぶらぶらパトロールしていると、吉野家の前あたりに謎の看板を見つける。タコスの店?持ち帰り300円?

 

ここはたしかインドカレー屋が看板を出していたところだった。梅田界隈はインドカレー屋がやたら多い。どんな隙間のビルのテナントにもインドカレー屋があるイメージ。ここもそういったお店の一軒としか認識していなかったが、日曜日だけ謎のタコス屋になるというのは知らなかった。いつからやってたのだろう。怪しいしタコスは好きなので妙に心に引っ掛かった。

 

f:id:butao:20200405191641j:image

4階にどうぞといわれても吉野家の隙間が入り口になってる単なる貸しビルでしかなく、おおよそテイクアウトのタコス屋さんがありそうなロケーションではない。いちおうエレベーターはあるが、エレベーターに案内などもあるわけもなく、看板に4Fと書いてあったのを信じて行ってみるしかない。

 

f:id:butao:20200405191659j:image

エレベーター降りたところはそっけないフロア。飲食店があって良い雰囲気じゃない。というかタコス屋がどこにあるのかわからない。フロアの突き当たりのあたりに人の気配を感じたので行ってみる。

 

二つ入り口があって、片方の入り口はバックヤードみたいになっており、もう片方の入り口はカウンターテーブルがいくつかあって、ドトールみたいな喫茶店のようになっており男女の客が何人か飲み食いをしてるようだった。

 

テイクアウトのタコスという看板のイメージに近いかな?でも店員さんが見当たらないけどどこなんだろう?とキョロキョロしていると、通路で携帯で喋ってた水商売風の兄ちゃんがバインダーとペンを持って近寄ってきて「当店のシステムはご存知ですか」と言ってきたので「知らない」と答えたら「当店をどこで知りましたか?」などと返してくるわけである。どこで知ったも何も「下の看板見てタコスを買いに来た」と言うしかない。そしたら笑われて、「それはあっちですよ」と暗くて人のいないバックヤードの方を指された。たしかによく見ればこちらの方はタコスじゃなさそうな看板がかかっていたが、何のことなのかよくわからない隠語めいたものだった。いったいなんなんだと思ったがもう忘れることにした。

 

f:id:butao:20200405191721j:image

暗い入り口のタコス屋といわれる側は、入り口にビニールシートがかかっており余計に客を拒絶している雰囲気だった。店内に入ると男性一人と女性一人がカウンターにいて、あとはテーブル席がいくつかあるバーみたいなところであって、テイクアウトのタコスを専門にやってる様子ではなかった。タコスを出してるバーがテイクアウトもやっているだけだった。お客は誰もいなかったが、さっきまで誰かが飲み食いしたような食器がカウンターにひとつだけあった。これだけ暇そうなのに片付けてないなも不思議だったが、とりあえずタコスをテイクアウトしたいと伝えると豚バラか牛タンかがあると言われたので豚バラにしてもらった。サイズはそんなに大きくなさそうだったので2個くれと言った。300円だけ払っていくより600円くらいは支援したい気持ちもあった。店主らしき男性がタコス作りにとりかかると、女性の方が水を出してくれたのでテーブルでしばし待つ。しばらくすると透明のプラスチックパックに入れたタコスを渡してくれた。600円を支払って受け取る。先ほどの謎の店の前ら水商売風の兄ちゃんが二人に増えており、店内に入るでもなく通路をうろうろして辺りを伺っていた。非合法な香りしかしないが興味もないのでタコスぶら下げて素通りしてエレベーターで外に出た。

 

f:id:butao:20200405191725j:image

タコスを持って道路に出たものの正直いって食べる場所なんかなかったのだった。これなら店で食べてもぜんぜん良かったはずだったのだけど、看板にあった「タコスのテイクアウト」という文句に魅力を感じていたのかもしれない。タコスが食べたいというよりも「タコスのテイクアウト」がしたかったのだろう。諦めて道端で袋をひらくと、細長いパックに小さなタコスが二つ直列に並べられていた。二つでひとつのホットドッグみたいなサイズだ。タコスはおむすび程度の大きさ。二つ頼んでやっと格好がつくレベルだった。持って帰っても仕方がないので、もう野外でつまんでしまおうと思った。道路でタコスを食べるおじさんの出来上がりだ。ライムを絞ってから食べてといわれたので、とりあえず道端でライム片を絞るおじさんにも変身する。

 

f:id:butao:20200405191746j:image

タコスの皮はふにゃふにゃのパンみたいなタイプ。パクチーが効いている。そういえばパクチーと玉ねぎ入れますか?と聞かれたのではいと答えたのだった。塩味でシンプルに肉を食べさせるタコス。タコスというよりも生春巻きを連想する。エビとか入ってたら完全にそっち系だった。

 

タコス料理というのは幅がとんでもなく広くて、きつねうどんと皿うどんくらい方向性の違うものも沢山あるようだ。「うどんが好きです!」と言った人が、皿うどんまで好きだという覚悟を持って可能性はなかなか無いが、タコベルのタコスが大好物という人が、このパクチー入りタコスを同じタコスと認めるだろうかと思った。こういうの、メキシコにもあるんだろうか。行ったことがないのでわからない。とにかく初めて食べるタイプのタコスだった。日曜日だけ営業するといっても、自粛が始まってからも続けているかどうかは知らない。平時のインドカレー屋の方は、ずっと看板が出ているのをチェックしている。あのフロアまで行くのは気疲れするので看板のチェックにとどまっている。通常時でもなかなか商売が厳しいテナントだと思う。

スポンサードリンク