前にもデイリーヤマザキの事を書いたが、デイリーヤマザキには通っていたのでまた書く。
2017年6月から、デイリーヤマザキと、セブンイレブンの間で密かに牛丼戦争が繰り広げられている。
牛丼チェーン店でのカレー戦争の話は前にも書いた。牛丼屋は牛丼で戦争せえよと思ってたら、まさかのコンビニエンスストアが牛丼で戦争していた。それもあんまり誰も知られていないところで。
しかも見るところ、デイリーヤマザキとセブンイレブンでしか争っていない。ファミマーなどはカルビ丼かなんかをマイペースで売ってるし、LAWSONはとくにそんなようなものは見かけない。もしかしたらあるのかもしれないがあったら教えて欲しい。
そもそもなんで牛丼なのかもよくわからない。大手の牛丼チェーンの店舗数というはすごいことになっていて、大阪みたいな都市部だと、コンビニの近くにはたいてい牛丼屋の1軒や2軒くらいはあったりする。そうすると、牛丼を食べたいなら、牛丼屋のどれかに入ってお持ち帰りなりなんなりしたらええやんかと思ってしまう。僕のよく利用するデイリーなんか、周囲に、吉野家、松屋、すき家、なか卯すべてあったりする。
もちろん、デイリーやセブンイレブンの店舗数からいったら、近所に牛丼チェーンの無い地域も多かろう。
セブンイレブンは19579軒。デイリーヤマザキは1426軒。吉野家1198軒。松屋944軒。すき家1970軒。なか卯464軒。(2016~2017年度の数字。時期は多少ズレあり)
とんでもない事実が判明してしまった。デイリーヤマザキより、牛丼チェーンの店舗の方がはるかに多かったのだ。これだったらむしろ「デイリーヤマザキの牛丼は手に入らないが、牛丼チェーンの牛丼なら手に入る」という地域の方が多いかもしれない。とんでもない。なんで牛丼で勝負しようと思ったのか。
それにしてもセブンイレブンとデイリーヤマザキの差がここまであるとも思わなかった。哀しいくらいデイリーヤマザキは少なかった。大阪にいるとそこかしこにデイリーヤマザキがあるからここまでの差はあんまりわからなかった。そういえばセブンイレブンの出店攻勢は異常だった。同じ地域に4店も5店も出している。僕の行く地域でも、デイリーヤマザキが2店か3店くらいでずっと頑張っていたのだけど、気がついたらセブンイレブンが5店か6店くらい一気に出来ていた。
さて、本題に入る。デイリーヤマザキの牛丼と、セブンイレブンの牛丼はどっちが美味しいかだ。
これが噂のデイリー牛丼だ。なんと吉野家の牛丼380円より少しだけ高い。何を思って牛丼戦争に割って入ったのか。よほど良いお肉が安く手に入ったとしか思えない。発売前には予約受付の告知までしていた。そこまで自信が!?見た目にはよくあるチルドのそれなりの牛丼にしか見えないが食べてみたければ実力はわからない。
お肉が別トレーになっていてご飯が強制汁だくでべちゃべちゃにならない工夫がなされている。さすが近代コンビニ飯は良く出来ている。コンビニ弁当の類は、どうせ不味かろう高かろうと、長らく買って無かったので細かい進化にちょっとだけ感動する。いや、昔からこうだったのだろうか?よくわからない。カルビ丼とかは昔に食ってた気がするが、牛丼はさっぱり記憶に無いのだ。コンビニが牛丼に挑戦するのは今回の牛丼戦争が初めて?そんなわけは無いだろう…。とにかく別トレーは良い。このまま牛皿とライスとして食ってしまう自由もある。
お肉をご飯に載せたところ。まあ牛丼ですな。食ってみると、お肉がまあまあ美味しい。悪くない。ぜんぜん悪くない。お店の牛丼なんかに比べて、お肉が縮れちゃってるけれど、これはもう仕方がないのか。かなり濃い目の味付けで、お店の牛丼ではなくいかにもチルドですなという味で違いはあるんだけど、味的には問題ないと思われる。紅しょうがが無いのだけが残念だ。そしてお肉は良いんだけどご飯がベチャ飯だったりする。そこは厳しくマイナスしておく。ベチャ飯は嫌いなのだ。
デイリー牛丼はまあまあの評価だったが、さてセブンイレブンの方はどうなのかと。
やはり同じ価格帯だ。セブンイレブンにデイリー牛丼が合わせてきたのか、デイリー牛丼にセブンイレブンがあわせてきたのかは今となってはわからないが、なんとなくデイリー牛丼が後発だった気がする。
やっぱり別トレーになっておる。ここまではあんまり差異は感じられないが、七味唐辛子が付いているというところが明確な違いか。紅しょうがと七味唐辛子は牛丼の華といわれる要素なので、セブンイレブンの方がデイリー牛丼よりは半歩だけ牛丼に気を使っているといえる。
トレーで牛丼を食べる侘しさも変わらない。ただし七味唐辛子はある。味の方はというと、デイリーのものよりお肉は多少そっけなく感じる。お肉や味付けはデイリーのものが上かもしれない。まあ、ちょっとの差ではあるけれど。そしてご飯がベチャ飯でないのと、七味唐辛子が付くというアドバンテージがセブンイレブン牛丼にはある。
つまり、セブンイレブン牛丼のお肉の部分と、デイリー牛丼のベチャ飯を組み合わせて、七味唐辛子を捨ててしまえば、完璧な「何か」が生まれるということか。いやいやいや、逆だった。デイリーのお肉が美味しいのだから、セブンイレブン牛丼のベチャ飯じゃないご飯の上にのっけたい。そして七味唐辛子もかけたい。もっといえば紅しょうがも欲しいので、紅しょうがを買ってくるのも良いかもしれない。ついでに吉野家かすき家あたりで牛丼を買ってくるのも…。
それにしても今回の調査で思い知ったのはセブンイレブンの圧倒的な店舗の多さだ。主要牛丼チェーンをすべて合わせても4576店舗とかいう水準だ。ということは主要じゃない牛丼チェーンをあわせたって5000店舗も無いということになる。
牛丼チェーン店はセブンイレブンの四分の一も店が無い!
ということは事実上、お持ち帰り部門だけでいうと、セブンイレブンがぶっちぎって一位の牛丼屋という言い方が出来るのかもしれない。
そしてデイリーヤマザキは、セブンイレブンと戦争するにはあまりにもあまりにも非力ではあったが、吉野家には店舗数で勝っていたという現実。ある意味では業界2位に突如浮上してきた牛丼屋ともいえる。
デイリーヤマザキが牛丼戦争をしていた理由はそこにあった!?
最近のコンビニはデイリーに限らずイートインスペースが充実していたりする。とするとお持ち帰りに限らなくなってくるわけだ。
そう考えるとデイリー牛丼にもウマミがあるような気がしてきた。ただしセブンイレブンはもっとだ。
でも、そうだとしたら、イートインスペースに紅しょうがと七味唐辛子を置いて欲しい。たぶんデイリー牛丼が負けているのはそこなのだろう。あとベチャ飯。
各社、牛丼の肉を売りすぎだろう。これってたぶんお店そのままとはいかないだろうけど、デイリー牛丼より美味いの?コンビニ牛丼に勝てる?これも調査するしかないのか!?
でも家で食べるなら、いっちゃなんだが、自分で肉を買ってきて煮た方がきっと美味い。食べすぎてしまうけれど。