2018年末に東京に数年ぶり行った話の続き。
かつて東京のサウナ&カプセルといえば、今はなきグリーンプラザ新宿とかよく泊まっていたが、その頃は完全に風呂勢(風呂と水風呂往復)だった。サウナ目線で東京のサウナに泊まるのは初めて。どこに泊まるのが良いのか色々と検索していたら、上野にやたらカプセルサウナが集中していたので上野を攻めることにした。
記念すべき第一発目は上野のサウナ&カプセルホテル・ダンディだ。値段が安くてゴージャスな雰囲気はまるで無いが、検索でやたら上位にくるし、なんとなく上野のスタンダードという雰囲気があったからだ。
LCC関空ー成田(第三ターミナルという僻地!)からの京成線で上野の地に降り立ち(14時すぎのフライトだったのに到着が19時回っていて辟易とした!)、地図でチェックしたあたりをウロウロとするが見つからず。そんな馬鹿な。京成上野駅から上野広小路駅方面に歩いていけば自動的に見つかるはずなのにサウナ&カプセルぽいものがぜんぜん無い。思わずぐるぐると回ってしまった。
よく見ればパチンコ屋の横に地味めの看板が。もうちょっとデカイ看板とか出ているのかと思っていた。表通りに面したビルなのだから。ビルを見上げてもいまいちアピールがないし。
この区画をぐるぐるとさまよった挙げ句、なんさっき小汚い看板出ていた気がしたがまさか…と戻ってみたら、ソレだった。
ほんとうにコレなのか?と看板をしつこくチェック。たしかにダンディと書いてあるので間違いないだろう。パチンコの側面だし地味な入り口。一泊で3000円するかしないかのカプセルだからこんなもんなのだろうか。ちなみにこの時の料金は、楽天トラベルを使って税込み2376円だった。とんでもない安さだ。
もう一度見上げれば、たしかにビルにもちゃんと看板があった。けどパチンコの看板が強すぎてカプセルの文字が完全に埋もれてしまっている。とくに京成側から歩いてくるとわからなかった。
エレベーターでフロントに上がるとまずまずの雰囲気だったが、恐れていた通り館内はエレベーターの上下移動が多くて動線が悪い。ロッカーはカプセルルームの真横にあって、かなり珍しい配置。これに関しては使い勝手が良いとも言えるけど、狭い通路に置くもんだから、通路の邪魔になってしょうがない。プラスマイナスゼロか。ロッカー自体もそんなデカくない。安いからねえ…。
そして館内はスロットのあるスタイル。サウナ&カプセルのジャンルとして、「スロットが設置してあるサウナ」というのがあって、そういうサウナは高くても3500円までというイメージがある。なんでスロットが置いてあるのかは不明だし、なぜスロットがあると値段が安くなるのかも不明だが、そういうところで値段以上の高級感があった例がないのもたしか。
ちなみに安いからといって必ずしもスロットがあるわけではないので誤解しないで欲しい。スロットがあるところが何故か安いという話だ。
なかでもサウナ・ダンディはなかなか気合いが入っていて、複数箇所にスロットが設置されていた気がする。パチンコ屋がサウナを経営するケースは多いけれど、そういう店がスロットを置きがち、というわけでもないのが不思議だ。スロットで高得点を叩き出すとお得なクーポンとかが貰えるっぽい。
カプセル横の狭いロッカールームで着替えを済ませると、早速サウナのフロアに向かった。ダンディは最初に大小のタオルが与えられて、それでやりくりしなさいというスタイルだ。でかいバスタオルが使えるのはありがたい面もあるけれど、フェイスタオル的なものが使い放題のサウナに比べると、いささか戦略性が問われるので面倒くさいし貧乏くさい。僕はこの手のサウナの場合は、バスタオルはエリクサーよろしく大事にロッカーにしまいこんで、フェイス一本でギリギリまで勝負することにしている。銭湯みたいに。
ちなみにダンディは、朝の時間帯だけは、フェイスタオルが使い放題になるので、微妙にありがたい。価格が価格なのでギリギリのサービスなのかも。
ダンディのサウナ室は、あまり大きくは無く、正方形に近い形になっている。客入りはなかなかだったのでわりと席取り合戦になっていた。湿度的にはカラカラぎみ。100度あたりだったか。熱くはないけど、そこそこ辛抱して入ってないと汗が出てこないよくあるタイプだ。テレビはさほどはうるさくないのが救いか。
水風呂はサウナの規模に対してわりに広く、綺麗だしまあまあ冷たいし文句もないところ。あと、小さいジャグジーの露天風呂があって外気浴スペースになっているが、銭湯の申し訳露天風呂よりは広いけど、そこまで特筆すべきもんでもなかった。外気浴できますよと。
場合によっては2000円台でカプセルに泊まれて、最低限のサウナと水風呂と外気浴が出来て、場所も上野駅から近くて…と考えればコスパ最強かもしれないけど、それに価値を見いだせるかどうかが分かれ目か。通常の入浴料金が1800円というのが少し高く感じてしまうくらい。1000円くらいだったら都会の銭湯として文句なかったかもしれない。朝の時間帯は最大7時間いて1000円だ。徹夜で飲んでからの仮眠としては十分すぎるかも。僕はもう徹夜で飲むとかはしなくなったけれど。でも3時間で900円というコースもあるという情報もあった。たしかに看板には900円よりと書かれている。上野で飲みに行く前にサウナ一発入れていくか!という使い方ならぜんぜんアリだ。だんぜんアリ。すごい。
カプセルとしても、サウナとしても、遠征してまで使う理由は今の所みえてこないけど、安く泊まりたいという場合に、むちゃくちゃに汚いとか、利用が苦痛とかいうマイナス点(けっこうそういう施設は多い)は見当たらないというのが、ダンディの魅力なのかもしれない。良くも悪くも値段に見合ったサービスだし。ととのうかととのわないかはサウナーの技量次第としておく。ダンディ好きが居たら魅力とか教えてくれると助かります。(追記:知る前に閉店してしまった)
僕はこのときは軽くととのってから外出。板橋に飲みに行って、けっこう遅めに帰ってきて富士そば食って、サウナもう一回楽しんで寝た。朝サウナももちろん。10時チェックアウトが厳しかったけど安いサウナだし東京だししゃあないか。近くの富士そばのカツ丼はまあまあだった。昔食べた店舗のは美味しく無かったので侮っていた。
<追記>残念なことにダンディは2019年9月で閉店してしまった。サウナもいつまでもあるわけじゃない…。