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福山駅前『カプセル&サウナ日本』の実力は日本代表レベルなのか!?

福山駅前のカプセル&サウナ日本の紹介をしようと思う。サウナブームとよばれ、サウナーによるサウナ紹介がもてはやされている昨今だが、サウナ日本を紹介している記事はほとんど無いはずだ。

 

普通は、カプセル&サウナ福山とか、そのへんの当たり障りない名前にすると思うけど、日本というネーミングがまず凄いと言わざるを得ない。広島県福山市にありながら日本を代表してしまっている。ちなみに福山駅周辺にあるもうひとつのカプセル&サウナの名称がコスモシティ福山だ。普通はこういった名前をつけがち。こちらの方は利用したことがない。駅からけっこう歩く場所だから…。今回は日本のことだけを語る。

 

サウナカプセル日本

名前も凄いが場所も凄い。駅前にある名画座の上がサウナになっている。映画館とサウナが合体しているのはなかなか見たことがない。地図を見ながらだからすぐにわかったけど、適当に歩いてたら「あ、ここにサウナあるやん」とはなかなか気が付かないはずだ。

 

カプセルサウナ日本

カプセル&サウナ日本。あまりにも強い看板だ。どうせ古臭い昭和サウナでしょとか決めつけにかかってた自分ではあったが再考にせまられそうな予感がある。調べたら1994年オープンだったので、いちおう昭和生まれじゃなかった。よく考えればバリバリ昭和生まれの梅田のサウナニュージャパンも、いちおうサウナ日本的なネーミングだった。サウナ日本だけが代表面をしていたわけではなかったのだった。。。

 

カプセル&サウナ日本

サウナーとか言ってる時点でサウナ意識の高さをうかがえる。

 

映画館の経営も、日本の経営も、フューレックグループという同じ会社というのを後で知った。だから映画の半券でサウナが安くなったり、サウナ利用者は映画が安くなったりみたいなサービスがあるのか。映画&サウナってなかなか素敵やん。

 

エレベーターでフロントまであがっていく。Windows95の前年、スパ2XやKOF'94と同じ頃に出来た施設だけあってさすがに古さは否めないが汚くはない。チェックインしてロッカールームへ行く。ロッカールームはまあまあの広さがある。

 

カプセル&サウナ日本

ロッカーは1段タイプだが、わりと細めではあるが僕のリュックが余裕をもって入るくらいの幅はあった。リュックをせんべいみたいにしないと入らないレベルの極細ロッカーがたまにあるが勘弁してほしい。金属の仕切り板みたいなのが手前にあるのが変わっている。荷物がはみ出てロッカーが半開きになるのを防ぐためにあるのだろう。たしかにカバンの紐とかが角からびろんとはみ出てうまくしまらない時がある。

 

風呂場は階段をあがって上のフロアー。ロッカーから移動がちょっと面倒だが仕方なし。移動の途中に洗面所なんかがあった。風呂場は高温サウナとスチームサウナ、大きめの水風呂と、あとは大きいお風呂。そんなに広くはないが、可もなく不可もなしという構成。タオルは使い放題。わりとしっかりしたサウナパンツが常備されている。

 

高温サウナは昔っぽいカラカラ系でうるさめのテレビのあるものではあるけれど、大きな窓があって外の景色を眺められるようになっているという特徴がある。窓付きサウナはなんとなく気分が良い。景色といってもビルしか見えないのはさておき。サウナ室内に木の枕も設置してあって寝れるようにもなっている。うっかり寝込んでしまうと危険ではあるが。

 

水風呂の温度はかなり低めで、サウナ室でじっくり温まった後でないとあんまり浸かってられない厳しさがある。かなり根気よくサウナ室で蒸されていく必要を感じる。

 

スチームサウナ室(ミストサウナかもしれない?)にはととのい椅子が設置してあって長時間ゆっくりできそうではあるがいかんせん温度がかなり低い。

 

水風呂とサウナ室の間には「ととのい椅子」と「ととのい寝椅子」が設置してあってテレビまであるのはいただけないが、寝椅子の設置に関してはかなりうれしい。

 

アイスボックスもあって氷を口にふくみつつサウナ室に入れるようにもなっている。僕は口に含んだ氷を時計の代わりにしてサウナ室に入る事もあるので、アイスボックスがあること自体は嬉しい。

 

サウナ日本には何とロウリュサービスが1日に2回だけある。17時と19時というなんとも微妙な設定だけどやってるだけですごい。その点は前向きに評価するしかない。

 

17時のロウリュを受けてみた。サウナもまばらにしか人がいなかったので参加者は僕を入れて三人だった。三人のおじが座っており、水をかけて扇ぐおじが一人。アウフグースおじが小さいひしゃくでバシャバシャとサウナストーンに水をかける。そしてアウフグースが始まった。

 

ぼんやりした昭和カラカラ系と思われていたサウナ室内が、たちまちロウリュでいっぱいになり、さすがに目の覚めるような熱さになる。計3回のロウリュを予定してますと宣言していたが、なんと最初に1回で僕以外のおじはさっさと逃げていってしまった。ここで僕も逃げたら、そこでロウリュサービスが中止という危険なリーチがかかった。にわかに重圧ともに熱い熱気が両肩にのしかかる。それほど人のいないサウナでしばしば起きると言われているタイマンロウリュの怖さがここにある。

 

結果的に3回めのロウリュをやり終えるまでサウナ室でがんばった。サウナ日本のロウリュサービスはかなり熱かったのだった。終わった瞬間、ロウリュおじが「もうダメかと思った…」とふと漏らす。やはり辛かったのは僕だけじゃなかったのかと救われた気持ちに。

 

ここまで蒸されると、刺々しいまでに低温だった水風呂がたいへんに気持ちがいい。十分に冷やしてととのい寝椅子で至福の時間を過ごせるわけだ。テレビの音なんか気にならないくらい個人的な世界に突入できた。十分に休憩をいれてととのってから福山の街に繰り出した。気分爽快である。

 

かようにサウナに関しては十分にととのえる施設だと思った。難点があるとすればその他の部分の建物面とかソフトウェア面かもしれない。館内移動が煩雑で、あんまりレストスペースが充実してなくて、館内での休息の選択肢が少ないところとか。サウナ施設の花形ともいわれる食堂だが、カプセル&サウナ日本の食堂エリアは、なんと閉鎖されてしまったようだ。福山の厳しい現実を見たような気分にさせられる。あと、宿泊が16時チェックインで、朝10時チェックアウト(連泊でも変わらず)という昭和的なシステムもやや面倒。あとどうしょうもない問題として、常連客はけっこう汗まみれで水風呂にとびこむおじが多め。

 

経営会社はオシャレ空間を数多く運営しているところみたいだし、名画座なんかもそのひとつではあるようだし、サウナ日本ももう少し小洒落た感じに今風にリフォーム出来ませんかねと思った。そういう会社がひとつだけこんな昭和的な物件をもってるのも、面白いといえば面白いけれど。カプセル&サウナ日本という泥臭い名前も含めて。

 

とはいえ値段に釣り合ってる駅チカのサウナ施設なのは間違いないし、福山駅前に宿泊するサウナーにはサウナ日本に泊まっていただきたい。たっぷりサウナしてカプセルで寝るぶんには十分といえば十分。近隣は飲み屋街ですので飲食は困らない。サウナだけならば60分利用1000円、120分利用1200円というコースもなかなかお得かもしれないと思った。駅近くのスパ銭代わりとして。十分にととのえる。

 

ほかにも福山には駅からギリギリ歩いていける範囲に銭湯とかスーパー銭湯も無いではない。スーパー銭湯ゆららとか。こちらのほうが活気ありそうなのは闇だけど。

 

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