1月10日の最終日まで1日使える最後の機会が7日(火)だったので、とりもなおさず始発電車で家を出た。とくにどこに行く予定も立てられなかったけど、朝5時台に京橋駅でスタンプを押してもらい大阪駅に。こうしたことがちょくちょくある。どこにに行きたくて18きっぷを使うというより、時間がそこしかないからとにかく出てから決めるという。18きっぱーなら共感してくれる部分じゃないだろうか。
大阪駅で米原行きと姫路行きの案内を睨みつつ、西か東かで悩みまくる。これもよくある展開。あるいは福知山行きも…とまで考えたが、とりあえず西に決定。姫路行きの快速に乗り込む。なんとなく、福山でチラッと降りて、2019年に大フィーバーしたサイコキラーおにぎり始めをしようというような、旅の目的の軸が見えてきた。サイコキラー始めしたいがために日帰りで福山……何か間違ってる気もしたが、福山はあくまで通過点。その周辺でやりたいことを探せば良い。たとえば前に紹介した笠岡ラーメンとかもあるわけで。
だいたい笠岡駅って、真面目に行こうとすると、大阪駅から片道4070円もかかるのだ。岡山に行くよりはるかに高い。18きっぷで山陽本線に乗ったおり、何かのついでに下車してるから、簡単に行けるみたいな勘違いをしがちなのだけど中々行く機会のない貴重な場所だ。「片道4510円かけて尾道に旅行に行くのと、片道4070円かけて笠岡旅行に行くのと、あなたどっちします?」って聞かれたら文句なく尾道と答える人が多いだろう。18きっぷというのは普段ならば絶対に出来ない贅沢が出来るわけだ。「大阪駅から尾道駅までの切符なんか250Km超えてんだから余裕で笠岡駅の途中下車が可能だろ!」みたいな鉄オタ的なつっこみは、くれぐれもやめてもらいたい。
ああだこうだ考えているうちに福山駅に来てしまってた。大阪駅から3時間半程度だからこんなもんだ。結局、笠岡駅とかはスルー。倉敷で降りてぶっかけうどん古市とか食べたろうかなあと思ったけどそれもベタなのでスルーしている。あんまり朝から飯を詰め込んでも。それにしても近年はJR西の遅延がよく起きる。必ずと言って良いほど起きている。なんでなのかはよくわからない。
さんすてのサイコキラーへ直行……する前にぷらぷらとさんすて内の飲食店とか見学してた。どうせろくに目的のない旅だし見てないところを見てやろうと。意外と店が多かった。サイコキラーへ戻っておにぎりを4つ買う。今まで忌み嫌ってきたおかかにも挑戦。
サイコキラーおにぎり始め。袋の撮影の儀式。今回はレジ前にいかしたデザインのパンフレットがあるのを発見して貰ってきた。名刺サイズなのにソーセージのいろいろが解説されており楽しい。まあ何をいっても表紙のサイコキラーおじさんが目当てなのだが。サイコキラーおじさんの柄のTシャツの発売が待たれる。
駅ビルの立ち食いうどん。ちゃんと椅子あるけど。実質的に福山駅うどんはこの店ということになっている。今まで気にはなっていたけど、ほかに行く店が多すぎて利用したことは無かった。このチャンスに入ってみることにした。ポスターの福山ラーメンというのが猛烈に気になってしまっていた。『福山ラーメン』というジャンルがあるのか無いのかはよくわかってない。たしかに福山にはラーメン屋は多いし、尾道ラーメン系の店もいくつかあるし、尾道ラーメンそのものの支店もいくつか存在してきた。尾道ラーメンの影響下にある地域なのは間違いない。しかしそれを福山ラーメンと呼ぶのは難しいように思うし…。まあとにかく福山ラーメンを名乗ってる貴重なうどん屋なので確かめてみるしかない。
駅のうどん屋とタカをかかってたら福山ラーメンはなんか凄そうな百選に選ばれたようだった。なんなのかは分からないが、福山の百名店のひとつとなればなかなか……多いな。
調べてみたらこのお店『あじわい麺処』の福山ラーメンは、福山百選総合部門で432位、食の部門で87位だったそうな。ぎりぎり百選なのは間違いではなかった。凄い!?
10時くらいの段階ではガラガラ。食券機で福山ラーメンを購入。570円かなんかだった。うどん屋のラーメンとはいえ、600円しないのは偉い。
食券出して席で待ってたらすぐ作ってくれた。意外といったら失礼だけど、食欲をそそられるビジュアルだししっかりしたラーメン。スープの透明感などたいしたものだった。細麺で背脂が浮いているところは尾道ラーメンの流れをしっかり汲んでいる。ていうか尾道ラーメンじゃないのとも思った。香ばしいスープが実に美味しい。
麺も固めで食べ応えがある。量もわりと多くて満足度は高い。百選は伊達じゃなかった。これが福山ラーメンなのかはよくわからないし尾道ラーメンと言われたら従いそうだけど、福山ラーメンと名乗ってる以上はパイオニアなのかもしれない。なんせ市民投票で百選に選ばれてしまっている。実際に美味いし。
かつて尾道駅にうどん屋さんがくっついてあって、そこの尾道ラーメンが意外な美味さ(でも誰も語ってなかった!)で大好きだったのだけど、駅の改装で無くなってしまい悲しかった。福山ラーメンがその穴を埋めてくれるのかもしれないと思った。僕は手軽に食べれる美味いラーメンってのが大好きなのだ。ラーメンに行列とか付加価値とかドラマとかカリスマ性とか、本来はそんなあれこれ要らないし無ければない方が良い。「お、この店って意外に美味いね?また来たくなるね?」こんな感じがラーメンとしては理想ではないかねと。
満足してとりあえずは福山駅を後にしてさらに西へと行くとこにした。ずんだ大福が気になってしまった。いつも売ってる気がする。