4月から飲食店はすべて原則として禁煙になるそうだ。もちろん酒を飲む店も。僕らの世代の常識からしたら隔世の感がある。酒=タバコ、そういう時代だった。居酒屋で禁煙なんでとんでもない!とされていた。しかしずっと前から禁煙を売りにしていた立ち飲み屋があったのだ。それが天満駅そばの酒の奥田。
何を隠そう、僕を立ち飲みの世界にどっぷりとハメこんだきっかけになった店が、この酒の奥田なのだった。最初にこのお店が気になってしょうがなかったのが禁煙という看板。当時の感覚で、おっさんの巣窟ともいえる立ち飲みで禁煙なんて考えられないことだった。たしか禁煙をはじめて間もない時期だったんじゃ無いだろうか。そうでなくても飲み屋のタバコの煙は大嫌いだった。こんな凄い店があるのかと。しかもそれから色んな立ち飲みに行くようになってからわかったのだが、酒の奥田は立ち飲み屋としてはものすごい大箱であって収容人数も半端ない。その店がむちゃくちゃ混んでる。禁煙の飲み屋を求めていた人間が、僕以外にこれほどいたのか!と衝撃を受けた。みんな酒飲むときに煙はいらなかったのだなあ〜。
もちろんそれだけじゃなくて、安さも衝撃だったし、メニューのクオリティもいちいち高かった。それで行くようになって立ち飲みの世界にずぶずぶとハマっていったのだった。その後だいぶしてから「居酒屋でタブーとされる禁煙の試み」みたいな記事が出てくるようになった。今では禁煙の居酒屋もけっこうあるし、先に申した通り4月からは全面的に禁煙になる。けど「酒の奥田はずっと前からやっていたぜ!」と言いたい。
そんな酒の奥田だけど、いろいろと行く店を増やしていく過程で訪れる機会も減っていった。なんせ営業時間が早いのだ。午前中からオープンするが、夜は20時ごろには終わってしまう。このまえ、ふと酒の奥田に行く機会があったのでわ原点ともいえるこちらに寄ってみた。
大瓶ビール380円。僕が行き始めたころは350円だった。消費税も5%だった。いまでも十分に安いが世知辛いなあ。
注文するたびにプラスチックマドラーとか札とか串とかをいろいろ置かれる。これは計算するためのものなので覚えておこう。頼んでないのになんか棒とか置かれたら間違いなので正していきたい。竹の串は1本50円で、プラスチックのマドラーは350円とか色々ルールがあるが、そのへんは通い詰めて覚えていけたらと思う。僕もあんまり行かなくなったので怪しくなってきた。
で、でた〜。酒の奥田名物のかき揚げ!このかき揚げこそは酒の奥田を奥田たらしめてる逸品。分厚いかき揚げ(野菜と海老の寄せ揚げ)が、ほぼ4等分にされていて食べ応えはかなりのもの。それぞれのピースに好きな調味料をかけて食べるとテンションがあがる。候補はしょうゆ、塩、酢など。
とどめはギネス!なぜか、関西の立ち飲みとかには黒ビールやギネスが置かれがち。なんでなんやろね。
お会計をしてもらったら990円だった。素晴らしい!