JR米子駅を出てすぐ眼の前の県道102号を横断すると、駅前の繁華街やホテル街が形成されているが、そのなかでもかなり米子駅側に居酒屋太平記は存在する。
『太平記』というと楠木正成とか新田義貞とか足利尊氏などが出てくる古来よりの面白本のことだ。しかしここ米子においては居酒屋太平記のことだ。それくらい米子駅前シーンでは定番のお店。なんで店名が太平記なのかは知らない。
これが太平記の店構え。提灯が眩しい。駅前のホテル街から近いがゆえにめちゃめちゃに便利。初めて米子を訪問したときからすぐ目に入っていた。そのときは入らなかったけれど…。
それから2度3度と米子訪問を繰り返すようになって、今ではド定番の居酒屋スポットに(自分の中で)成長していった。実際、いついっても結構なお客さんで賑わっている。
店内はカウンターと座敷席。座敷スペースがけっこう広くて、ほとんどのお客さんは座敷で飲んでいるので、一人で行くとカウンターで気楽で良い。まずは生ビールで一杯やりながらおすすめメニューのボードを吟味する。
普段は瓶ビールしか飲まない僕がなぜ生ビールかというと、食べログのクーポンを使うと生ビールが無料になるからだった。ここはいわゆる300円程度のテーブルチャージがあり、つきだしが出てくる店だけど、食べログクーポンで生ビを飲むと相殺されてる感があって気にならない。地味に嬉しい。ソフトドリンクもいけるので、必ず使うようにして欲しい。僕は使うのを忘れる事もある…。
太平記のメニューは、おそらく駅を利用する県外客を意識してだろうけど、鳥取近辺の郷土料理や魚を利用したメニューが多く取り揃えてあって実に便利。高すぎず安すぎずだし、とりあえず米子に来て、それらしいものを食べたかったら太平記で良いんじゃ?と思わざる得ない。水木しげるロードとか見に行ったついでに、米子に泊まって魚とか食いたいんだけどお手軽な店を~とかいう人がいたら、「とにかく太平記に行け!」で片付く気がする。それくらいオールインワン。昼間はやってないけど夜なら太平記。米子駅そばなら太平記。
つきだしをつまみつつ生ビールで喉を潤し、いよいよ本番ということでキリンの中瓶に切り替える。太平記では一番搾りの鳥取に乾杯(前は鳥取づくりだったやつ)を出してくれるので嬉しい。旅行気分も盛り上がるというものだ。
つまみとしては手羽中の甘辛揚を注文する。これぞ太平記の名物。10本単位ということで怯む人もいるかもしれないが、ご覧の通りのスナック感覚のやつのであっという間に食べてしまえる。甘辛いタレのついた手羽中は無限に食える。
名古屋とか姫路では手羽先が名物。しかしここ米子では手羽中が密かに名物化していた。しかし一部で手羽中をチキンヒーローと呼ぶのは何なんだろう。いまだに謎である。太平記の手羽中とは何ら関係ないけれど。
鳥取や島根県の地酒もいく。このあたりは酒が非常に美味しい地域でもあったりする。いろいろあるので飲んでみて欲しい。
米子と松江は近いのである。太平記ではしじみもいただけるのだ!憧れのしじみ漁師に思いを馳せつつ酒蒸しを…。
無限に食える手羽中揚げ。一人で20本くらい食べてみよう。
写真がブレブレになっているが、ばばちゃん唐揚げだ。非常に蛋白な白身魚のばばちゃんを唐揚げにしたもので郷土料理。鳥取の特産物なので食べて欲しい。ばばちゃんが食べられるのは太平記だけという嘘もついてみたくなる。ばばちゃん鍋というのもあるが、太平記のメニューに出てくるかどうかはよく知らない。運がよければ食べられるかも…。
もちろん、2019年1月にタコの卵てっちゃんさんと米子に行ったおりも、太平記は大活躍したのだった。太平記の三人プレイは初めてかもしれない。いや、初めてだ!
僕自身、ソロプレイか二人プレイまでしかしたことなかった太平記で卓を囲む幸せがあった。周りのサラリーマンたちはたいてい3人プレイ以上なので疎外感も少しあったが、今夜ばかりは豪快に行こうじゃないかという話に。
まずは軽く手羽中を20本ばかり賞味いただく。こんなもの3人にかかってしまえばぺろりである。
そして追加で手羽中を20本。美味すぎる。よそで食べてきたのに無限に食える。写真もぼやけてきた。
居酒屋太平記にはホッピーセットなんてのもある。ホッピーで甲類焼酎を割りながら手羽中揚げをつまむ。
関東周辺でしか飲まれていなかったホッピーが米子でも飲めるようになった喜び。イオンとかのスーパーにいけばだいたいこの紙ラベルの家庭用ホッピーが買える時代だ。居酒屋でも置いている率が高くなってきた。こんなホッピーをやりながらの手羽中揚げはかなり良い。脂っぽいものには焼酎がよく合うのだ。
居酒屋太平記…自分で書いていて、また行きたくなってしまった。