2019年の1月の下旬。沖縄のてっちゃんを呼び寄せて、鳥取県米子市に行こうと神戸サウナ&スパに宿をとって待ち構えていた。
鳥取県米子市は、これまでの記事を読んでもらえばわかってもらえるが僕のフェイバリットタウンだ。年に1回以上は行っていると思う。那覇市も好きだが、米子市もなかなか好きなので、沖縄のてっちゃんに是非体験してもらおうという趣旨だった。
神戸サウナ&スパ(ホテルカプセルイン神戸)の入り口にあるサウナの守り神トントゥ。フィンランドから運んできているらしい。館内のサウナや水風呂にも設置されている。神戸サウナ&スパは、ご覧のこだわりからもわかる通りのガチ勢向けのサウナなので、てっちゃんに体験してもらいたかったというのもある。
何を隠そう三宮などの神戸の街も、僕のフェイバリットタウンのひとつではあるので、とりあえず飲みに行こうという事になった。米子行きの前哨戦だ。
とみ爺&とみ嫁夫婦とも合流して、炉端焼きの大関を紹介してもらう。三宮に炉端焼きの店があるとは知らなかった。大関といえば例の西宮にある大手メーカーの有名なお酒の名前だけど、神戸界隈には大関の名前を冠したお店が昔からいくつかあるようだ。そういえば新開地の大関という居酒屋には行ったことがあって、今になって思い出すとたしかに炉端焼き風だったような…。
新開地の店となんか関係あるのかどうか知らないが、三宮の店は「炉ばたの元祖 酒肆(しゅし)大関」という正式名称がある。酒肆というのは酒屋の意味。えらい古風な言い回しだ。
以前に釧路に行った折に、炉ばた焼きの店は釧路発祥!みたいなのを見て、そうなのかなあと思っていたけど、よくよく調べれば仙台の「炉ばた」という店が発祥とのこと。その弟子が大阪とか釧路とかに店を出して、全国に広まっていった経緯があるそうな。
とすれば、大関の炉ばたの元祖とは何のことだろうと思ったが、40年以上にもなる老舗らしいので、「このスタイルの炉ばたはウチが元祖!」くらいの話として解釈するしかない。まあ、なにをもって「炉ばた」なのかは人それぞれだし。
店内に入ると焼台のまわりに座れるカウンターが空いていた。炉端焼きといえば、焼台をぐるりと囲んだテーブルで飲みながら、並べられた色々のものを焼いてもらったりするスタイルを想像する。元祖炉ばたというだけあってまさにそのとおりなんだけど、ひとつだけ度肝を抜かれた部分があった。
カウンターが畳やん!?
そう、この店では畳がカウンターになっているのだ。畳に食べ物やお酒を並べて食べた経験なんか一度も無い…は言い過ぎで、子供の頃にそういう行儀悪いことをしてたかもしれんが、少なくともテーブルが畳になっているのなんか見たことがない!
正直、そこまで炉端焼き経験があるわけじゃないので知らないが、こういう畳スタイルは他にもけっこうあるものなのかわからない。でもあるとしても、このスタイルの炉ばたこそが大関が元祖たる由来?などと色々と思いを巡らせてしまうには十分なインパクト。
中瓶ビールを注文してちびちびとやる。タコの卵のてっちゃんはコロッケとかイカの焼いたやつとか色々と注文しまくって食べまくる。さすが大柄でならしただけある。わいらは、それを眺めつつつまみも酒もちびりちびり。人格の差が出た気がする。
それにしても、畳の上にビアタンブラーが設置されているインパクトよ。
イカの丸焼き的ななにか。当然のことながら美味い。イカは焼いても生でも煮ても揚げても最高。イカで有名な米子に行くのでまさに前哨戦だ。
大関に来たのだから大関を飲まにゃあというわけで升酒を飲む。升酒があるというのも珍しいが、酒も食べ物も1品あたり、ほぼ500円に統一されているこの店にしては、升酒だけは安くて200円代だった気がする…。さすが大関の名を冠する店だけあると思った。しかもこれ、あのまずいワンカップ大関淡麗みたいなやつではなくて、上撰とか特選とか、そういうちょっと飲めるやつじゃないだろうか。枡効果もあるかもしれんけど普通に美味しかった。ここは日本酒が良いと思う。
かなりあれこれ頼んだ気がするが、最終的なお会計はそこそこ安く感じた。一人3000円いかなかった気がするんだけど。意外にリーズナブルかもしれん。
畳には度肝を抜かれたけれど、それ以外はそこまで特筆すべきものもなく、昔からあるタイプの店やんとか言ってしまいかけたが、僕らの世代では時代遅れの一言で片付けていたこんな大衆店も、今じゃめっきり見かけなくなってきている。そういや2000年以降は炉端焼きなんて、関西ではほとんど俎上に載ることも無かったのだ。
酒肆大関は昭和の空気を味わえるものすごく貴重なお店なのかもしれないと思い直す。畳のカウンターでチビチビやりにまた来ようと思った。
70周年を超えるいうすさまじいスイーツの店ローヤル。
タコの卵のてっちゃんといえばシュークリームなので、酔ったついでにここでシュークリームを買って食べるかということになった。お店に突撃して一人1個づつシュークリームをもらう。深夜0時まで営業しているのがまたすごい。東門筋の酔客の需要を支え続けてきただけある。シュークリームは歩きながら食べるので包装とかは要らないといったら笑われたが、裸で渡してくれた。
超老舗のシュークリームの味はどうかといえば、むちゃくちゃに昭和の味だった。とんがった部分まるでなし。安心感の塊。安心感がカスタードの形をとったようだった。今のうちに食っておく必要のあるシュークリームだろう。
てっちゃんに感想を聞いたら「甘かった」としか言わなかった。
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この日に神戸餃子も食ったのだった!
てっちゃんのブログ。