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清水潔講演会のために那覇市に行ってきた話

尊敬するジャーナリストである清水潔氏が、那覇で講演会をされるということで、飛行機(スカイマーク航空)で駆けつけた。

桶川ストーカー殺人事件―遺言 (新潮文庫)

桶川ストーカー殺人事件―遺言 (新潮文庫)

 

清水記者といえば僕が勧めまくってきた『桶川ストーカー殺人事件』や『殺人犯はそこにいる』『南京事件 兵士たちの遺言』などを世に送り出してきた方である。その記者が沖縄県で初の講演会をやるのだ。しかも手前味噌で申し訳ないのだけど、主催がBS@もてもてラジ袋ということになっている。なんと僕のやっているネットラジオが主催なのだ!

 

まさか、講演会の主催者になろうとは思ってなかった。いろいろと決まってから直前になって「主催になっているから」と知らされたのだ。世の中にそんなことがあるのかと思ったけれど、BS@もてもてラジ袋のメンバーで、毎週喋って貰っている那覇市在住のてっちゃんが色々あってそういう決定していたそうだ。名前を使うのは構わないのだけど、主催となれば行かないわけにはいかないし、お金もいくらかは渡したいという思いもあって駆けつけたのだった。

 

清水記者の講演会が開催される影響なのかどうか、開催日は日曜だというのに関西から那覇行きの飛行機がかなり高くなっており厳しかった。金土などで関西に行っていた沖縄の人が日曜日に帰るとかいう需要の高さもありそうなので、そういうことかなと思っていたら、なぜか月曜日の那覇から関西に帰る飛行機も高かったので、もうそれだったらと火曜日の朝までいることにした。

 

沖縄は宿代が安く済むのだけが救いである。(那覇市の国際通り近辺では、ちゃんとした個室の宿で一泊二千円代とかザラ)

 

始発で神戸空港まで行って、朝7時50分の便になんとか乗り込む。2時間ほどで那覇空港に到着。空港からはゆいレールを使って国際通りまで移動する。美栄橋駅で降りてすぐにあるジュンク堂書店那覇店を覗くと、講演会のポスターがしっかり貼られていた。

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国際通りは那覇市の最大の観光拠点である。京都でいえば西京極とか寺町みたいなもの。東京でいえば原宿あたりだろうか。僕の住んでいる大阪だと、ちょっとどこにあたるかよくわからないけど、たぶん道頓堀とかそのへんに違いない。お土産物屋や飲食店がずらずらと立ち並ぶ。近年はお店の入れ替わりも激しい。

 

そんな国際通りの一角にある古ぼけたビルの三階で営業している「まきし食堂」がお気に入りだ。まきし食堂というだけあって国際通りの牧志にある。モノレールの駅でいえば美栄橋よりも牧志駅の方が近い。そらそうか。

 

今時ほとんど見かけないような老朽化した四人乗りくらいのエレベーター。それに乗り込みガタゴトとゆっくりと三階に運ばれると、いかにも昭和的な食堂が出迎えてくれる。いい意味で国際通りの喧騒から取り残されたような店だ。店内はわりに広くてテーブル席がたくさん並んでいるのだけど、混んでいるところは見たことが無い。日曜日のお昼前だというのに、お客は僕ひとりだったりする。お昼になっても観光客らしい人が数組入ってきたくらい。実にのんびりしている。

 

実は前日から清水記者と連絡を取り合っていて「ランチを食べながらビールでも飲みましょう」とありがたいお誘いをいただいていたのだ。そうとなれば、国際通りではまきし食堂しか無いと思っていた。

 

国際通りを見下ろせる窓際の8人かけの広いテーブルを確保する。まきし食堂は広くてゆったりしている上に、24時間営業にもかかわらずとんでもなくメニューが豊富なのが特徴。メニュー帳は昔よくあった透明のビニールの中に写真を挟んでいる分厚いアルバムみたいなタイプ。めくるたびにバリバリっという音が聞こえてきそうなベタベタ感が懐かしい。ステーキもあるし、カツ丼やハンバーグ定食といった人気メニュー、そして沖縄の郷土料理もいろいろ揃っている。

 

メニューをばたんばたんと繰りつつも、店のおばちゃんに声をかけて、とりあえず瓶ビールを注文する。生ビール(オリオン発泡酒)も安いのだけど、ここはあえてオリオンの中瓶を飲むのが良い。オリオンの瓶ビールは出荷数がさほどでもなく、置いている飲食店があるとついつい頼んでしまうのだ。グラスにオリオンをなみなみと注いで飲み干す。沖縄に来たと実感する瞬間だ。

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清水記者が到着するまでは時間がありそうなので何か注文しておこうと思った。前回はここで沖縄そばの焼きそばを注文して美味しかった記憶がある。とりあえず沖縄そばでも食べてみようと考えてメニューをめくってみると、まきし食堂では名護そばがウリになっているようだ。そういえば看板にも名護そばとあった。ならばと名護そばを注文した。それとおつまみ感覚で島らっきょうの天ぷらも。

 

ビールを飲みながら店内をキョロキョロとしていると「営業時間が深夜1時までに変わりました」みたいな張り紙を発見してしまう。24時間営業と看板にあるけれど、さすがに辛くなってきたのだろうか。僕のみるかぎりはフロア係に若い人は見たことがない。お店も混んでなさそうだし、1時までで十分だと思われる。そもそもなんでこんな食堂で24時間営業なんかしていたのだろうか。

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なんてどうでもいいことを考えているとらっきょうの天ぷらが運ばれてきた。島らっきょうはエシャロットや谷中しょうがのように細長い。天ぷらはぼんやりした味がした。オリオンビールのおつまみには最適なような気がする。ゆっくりとつまんでいけそうだ。

 

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名護そばも運ばれてきた。名護そばは沖縄そばの一種で、名護市で親しまれているスタイルだと解釈している。麺は名護から運んでいるらしい。三枚肉が乗った一般的な沖縄そばに対して、名護そばはかまぼこと言われる天ぷらが乗っていたりするから、それも大きな特徴なのだろう。まきし食堂には、他に普通の沖縄そばや、野菜そば、てびちそば、ソーキそばなどもラインナップされているが、特に名護そばを看板に冠しているのは、経営者が名護の出身だったりするのかもしれない。単に名護そばが好きなだけかもしれない。そのへんはよくしらない。ひとついえるのはまきし食堂の沖縄そばは美味いということだけだ。

 

そばをたぐっていると、清水記者と青木先生が登場した。清水記者は二度目にお会いするのだけど『尖閣ゲーム』の青木先生は初めてお目にかかる。今まではTwitterのやり取りだけである。この日に備えて『尖閣ゲーム』を読み返していたので、初対面が沖縄後になるとはなんだか生々しい。

尖閣ゲーム (幻冬舎単行本)

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オリオンビールを追加してもらって三人で軽く乾杯。といってもお二人は講演会があるので軽く一杯だけだそうだ。なんというプロ意識。そこから講演会の打ち合わせが始まる。まだあまり段取りが決まっていないそうだ。「なんかテーマとか無いの?」と尋ねられたので、思っていたアイデアをいくつか出す。それを青木先生がノートに書き留めていく。どういうわけか講演会の打ち合わせに自分も参加していることになっていた。

 

講演会の内容なんかはとっくにてっちゃんと決めていたと思っていたので意外な展開だ。のんきにビールでも飲みながら講演会まで時間を過ごすつもりになっていたがそういうことでも無いみたいだ。とはいえ自分も主催者のひとりということになっているそうなので、来てくれた人が楽しんでもらえるような話のアイデアを一生懸命に提案してみた。調子にのりすぎて90分の講演会では足りないくらいの分量になってしまった。そして比例するようにオリオンビールの空き瓶もテーブルに増えてくる。やっぱりどうしたってビールは進んでしまう。清水記者に聞いたラリーチャンプの話などがとくに面白かったので講演会でぜひ話して貰おうということになった。

 

そしてついに、真の主催者であるてっちゃんさんが遅れて登場した。僕、清水記者、青木先生、てっちゃんでテーブルを囲むという快挙。青木先生は「ステーキでも食べようかな」とおっしゃっていたが、やはりこんな食堂でステーキというのも…と考え直して野菜そばを注文していた。しかし野菜そばの旨さを知って「ステーキにしておけばよかったかもしれない」と後悔されていた。まきし食堂は美味しいからステーキも期待できるはずと言ったのだけど、やはり昭和的な喫茶店とか食堂といった風情の店構えと、ステーキというのは結びつけるのが難しかったようだ。もっとも、僕だって食べた事はないのだけど。次に来たらステーキを食べたい。

 

青木先生と清水記者が野菜そばをたぐり、てっちゃんさんが沖縄そばの焼きそばを食べる。そして僕はといえば清水記者に勧められるままにオリオンビールをぐいぐいとあおる。沖縄というだけでテンションが高いのに、こんな四人でテーブルを囲んでいるわけだからいくらでも飲めてしまいそうだ。このあとは客席で講演会を楽しむだけだから気楽なものである。

 

ちなみに、沖縄そばの焼きそばとは、「沖縄そばの麺」を使って作った焼きそばの意味である。沖縄ではたいてい「焼きそば」というと、沖縄そばの焼きそばを意味している。家庭でも焼きそばを作る時は沖縄そばの麺を使うことが多いようだ。これがまたたまらなく美味いのでやみつきになる。沖縄そばの少し太かったり平たかったりする麺がソースとよく馴染むのだ。内地では沖縄そばは乾麺くらいしか手に入らないので、沖縄そばの焼きそばがあまり上手く作れないのが残念。どこかでゆで麺が手に入るのなら試して欲しい。

 

てっちゃんは沖縄そばの焼きそばを食べたら風のように去っていった。会場で準備がいろいろあって大変そうだ。なにしろ400人も入る会場を借りたそうだ。少人数で回すのも大変かと思われる。打ち合わせなんかも悠長にしている暇がなさそうだ。なんだか間違っているような気もするけれど、すでに90分の分量を超えるネタ出しは三人で終えているので、よくわからないけれど、いつの間にかそういう役割分担だったのかもしれないと思った。

 

てっちゃんが去っていってしばらくして、清水記者と青木先生もタクシーで会場に向かうことになった。僕も便乗させてもらう。会場は思っていたよりも遠かった。歩いていくつもりだったけど、タクシーに乗せてもらって大正解。

 

そしていよいよ400人も入るホールで講演会が開催された。何人くるのかと心配したけれど90人近くの人が来てくれたので、それほど不格好なことにならずに良かったと思う。詳しくは主催者のブログとネットラジオでも語っている。

tettyagi.hatenablog.com

moteradi.com

 

講演会のあとは那覇でいちばんの歓楽街である松山に移動。遠方から来てくれたお客さんやスタッフの方々と、清水記者と青木先生を囲む打ち上げが開始された。

 

会場は松山で最高の名居酒屋とされるバイキング居酒屋リオだ。ここは広い店内に料理がダァ~~と並べてあり、ビールをはじめありとあらゆるアルコールもダァ~~と並んでいて、入り口で入場料を払ったら「後は閉店まで好きにして」という夢のような居酒屋空間なのだ。内地によくあるビアガーデンのパワーアップ版みたいなものだと考えて欲しい。それでいて男性料金で2800円とかだから相当に安い。料理の方も、一般的なおつまみになりそうな唐揚げだのピザだの枝豆だのも揃っているが、各種沖縄料理なんかも結構あったりするので、旅行で沖縄に来た人も満足できるかと思う。

 

ビアガーデンだとビールは2種類のメーカーから選べるみたいなのが主流で、あとは黒ビールかなんかある程度だと思うけれどその点においてもリオは半端ない。オリオン、キリン、アサヒ、サッポロ、サントリー、バドワイザーなど主要なビールはほとんど揃っていたりする。そのうえで発泡酒まである。とことんビールで満足させてやろうという気概がある。究極の居酒屋と言っても過言じゃない。

 

もちろんビール以外も、泡盛、焼酎、ウイスキー、ウォッカ、日本酒(白雪の大吟醸)などたいていある。カクテルなんかも好きに自分で作れるようになっている。清水記者の大好きな角ハイボールを作るためのサントリー角瓶も、業務用の巨大ボトルで置いていた。

 

こんな究極の店で開店の18時から閉店の24時までいたのだからたまらない。大いに盛り上がったのはいうまでもない。僕もビールを何杯飲んだかわからない。無理しても沖縄にやってきて本当に良かった。関東や東北、同じ沖縄県内でも沖縄市などという遠来から駆けつけてくれた人たちには感謝しかない。

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居酒屋を終わらせた店リオの店内で立ち尽くす大きな仕事を終えた顔のてっちゃんさん。お疲れ様。

 

そのあと二次会を経て、清水記者と青木先生がタクシーでホテルに帰るのを見送ってから、てっちゃんと二人で三次会。何故か二人でどん亭に行った。もう夜中の3時を回っていたと思う。どん亭とは、沖縄と神奈川県にしかない24時間の牛丼チェーン店だけど、カレーとかカツ丼や唐揚げや沖縄そば(沖縄の店舗のみ)なども人気だったりする店だ。どん亭について語りだすとキリがないのでまた今度。

殺人犯はそこにいる―隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件―(新潮文庫)
 

 

 

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