9月10日に使用期間が終わった夏の18きっぷだが、使った先を忘備録的に書いておこうと思う。こういうものは今までとりたてて書かなかったが、歳のせいか記憶力が鈍くなってきていてもう記憶がうすらぼんやりしてきている。いや、若いころからきっとぼんやりしていたのだと思う。ぼんやりしているのを認識できるようになったのだ。だから成長のためにもメモをとっておく。
一枚目は東加古川への往復に使った。コスパ的には京橋ー東加古川の単純往復で2640円の距離で、もちろん寄り道なんかもしたのでもう少しかかってるにしろ、18きっぷ的に損はしてないが、ものすごい得をしたわけでもない。しかし東加古川のローカル弁当である三六弁当を買うためにわざわざ遠征するなんて普通は無いし、夕方からのスタートという限られた時間の中で考えると十二分の活用といえる。以下はその時の模様と、ネットラジオ放送。
ものすごく時間の余裕のある人なら、あますとこまで18きっぷをしゃぶり尽くすのも良いけれど、いつ休みがとれるかわからないみたいな人は、あまりカツカツせずに5回ぶんトータルで大きく得をすれば良いと考えて、ちょっと空いた時間を活用して、1回ぶんくらいは気楽に使っちゃうのは実にオススメだ。なんだったら1回分のコストである2300円を割りこんでも構わないと思う。期間中はどこでもふらっと行ける切符だという強みを活かしたい。
二枚目と三枚目は岡山への一泊旅行に利用。こんどは2日間を完全に使い始発から乗り込む。笠岡にいって笠岡ラーメンを食い、新倉敷を満喫して、岡山のサウナで一泊。次の日は姫路に寄り道しつつわりと素直に帰宅。
一日目。
京橋-笠岡4000円。
笠岡-新倉敷320円。
新倉敷-岡山500円。
二日目。
岡山-姫路1490円。
姫路-京橋1660円。
もしかしたら二日目は他にも寄り道があったかもしれないが、大まかにはこんな感じだったかと思う。 もちろん日帰りにしたり、香川なんかもひっかけたりすると、大幅にコスパが上昇するのは知っているが、あまり欲張らずこの程度の「得」に抑えておくと色々と捗ったりもする。トータルでは4000円ちかくは浮いているはずなので十分である。
さて、残り2枚というキリの良い数字になったところで思いがけない事が起きる。新潟のばじるさんから依頼が来て、2回分の18きっぷが欲しいとのことなので、送料込み5000円で売却してしまったのだ。そりゃ欲張れば2回ぶん残しというのは高値で売却も可能だけど、お世話になっている仲間内で回すぶんにはぜんぜん良いと思う。逆にこちらは、もう少し使える日程の目処がたってきたので、むしろ売却したお金で5回ぶんを買い戻せるチャンスだと捉える。
というわけで、金券ショップでサラの18きっぷを買いなおす。これで2回ぶんが5回ぶんに戻った。余談だが、8月の半ばだというのに、金券屋で18きっぷがなかなか売ってなくてちょっと焦った。どうも近年の金券屋は、早めに18きっぷの在庫をはいてしまうみたいだ。もちろん最終手段としてJRで定価で購入するというのも可能だったが、一回あたり100円くらいは安くなるので、どうしても金券屋で買っておきたかった。
さて、4回目は岐阜への日帰り旅行に使う。回数が復活したおかげで、こんなフラっとした遊びにも気軽に使えてしまう。日帰りだとコスパが大幅に上がって、6040円ぶんの距離になる。しかも最初に名古屋までちらっと寄り道して、きしめんなんかひっかけてからの岐阜到着(これぞ18きっぷならではの無駄移動!)なので、実は3820円+3020円で6840円以上の移動をしていたりする。はっきりいって関西の18きっぱーは、地理的に日帰り旅行に恵まれすぎていると感じる。
5回目6回目は香川へ一泊旅行。これは元々予定していた使いみち。あまり寄り道したりせずにシンプルに移動した。丸亀駅に寄って骨付鳥を堪能したくらいか。やっぱり欲張りすぎないのが近年の自分と18きっぷとの向き合い方になっている。
一日目。
京橋-坂出4140円
坂出-丸亀220円
丸亀-高松550円
二日目。
高松-天満4620円
天満-京橋120円
7回目8回目は長野県伊那市への一泊旅行。これもなんとなく。行った事のないところに一泊旅行したいと予定していた使いみち。当初の5回ぶんでは絶対に行けなかったので、売却の話がかかったのは良かったと思う。これもシンプルに行き帰りだけに使ったので、時間的にも精神的にもかなり余裕がもてた。こういう旅程であっても、昔だったら始発から終電まで使って、寄り道しまくったり、最長で行ける距離にこだわったりしていたが、そういうのはあまりやらなくなった。鉄道オタ観点でいえば堕落か。僕は鉄道オタではないけれど。
一日目。
京橋-伊那市6480円
二日目。
伊那市-京橋6480円
合計で8回ぶん使えたので、なかなか充実の夏シーズンだったと思う。8回ぶんで大雑把に計算して40060円ぶんの電車に乗った。一回ぶんで2200円(金券ショップ価格ベース)を超えていれば得になっているので、アベレージで5000円を超えているこれはもう十分な活用だったと言えるだろう。
さて、夏の18きっぷはこんな結果に終わったが、次は秋の18きっぷと言われるJR西日本の鉄道の日記念きっぷの活用を考えていたが、今年は発売しないとのことで、すっかりあてが外れてしまった。代わりにこんなものを発売したらしいのだけど、僕には全く利用価値のないものだった。なんせ土日限定でしか使えないというとんでもないもの。30周年かなんか知らんがガッカリである。来年はちゃんと発売されるんだろうかと心配になってくる。
ちなみに僕があてにしていた鉄道の日記念きっぷについては、過去記事で紹介している。
しょうがないので、今年に関しては、もう一つの秋の18きっぷともよばれる「秋の乗り放題パス」の使用を検討することになってしまった。あれほど忌み嫌う「秋の乗り放題パス」を。
なぜこの切符を忌み嫌うかは、以下の説明を読んで貰えばわかると思うが、「3日連続でしか使えない」事にある。かつて「鉄道の日記念きっぷ」と呼ばれていた時代(JR西版とはまた違う。ややこしい)は、純粋に3回ぶんの18きっぷだったのだけど、数年前から名称と価格が変わると共に、こんな縛りがついてしまった。だから、それからこっちの切符の存在は自分の中から消えてしまっていた。
しかし今年は使用してみようかという気持ちになっている。たしかに3日連続となると、10月の7日から22日という短い期間中に3連休を取れる人しか相手してないようにも思える。だけど先に書いたように「フルで得をしようとせず18きっぷ5回ぶんをトータルで考える」という考え方を応用すれば「3日連続しばり」もなんとかなるように思えてきたのだ。
例えば連休があるとするなら、フルで移動するのは2日だけで、その前後の日に「ちょっとした移動」を挟むとかいう考え方だ。もしくは飛び石連休でも、それぞれに日帰り旅行を組み込めば、真ん中の日は捨ててしまっても(もしくはしょうもない移動に使ってしまうなどしても)元はとれるかもしれない。
とにかく3回で7710円なので、トータルでそれさえ上回っていたらなんとでもなる。極端な話、大阪-東京の片道移動だけで8750円なわけで、あとの2日ぶんはしょうもない移動でも、一応は元は取れてしまう。そう考えると秋の乗り放題パスも、まんざら捨てたものでは無いように思えてきてしまうから不思議だ。だいいち、この切符は知名度が無いので、電車が空いているのが魅力なのだ。
要するにどこかに行くきっかけになれば良いわけで、使い勝手の面でずっと避けていた切符だけども、これしか無いというのも何かのチャンスだと思って試してみようと思う。使ってみて実際の具合の方をまたレポートすることにする。