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現代的な認識において歴史的な像を破壊する事について考えた!?

この記事を読んで思うところがいろいろあった。

 

銅像の撤去運動に違和感を覚える人というのは、大別してこの両者に分かれると思う。

「現代の基準で過去を裁くな」という人と「像には罪がない」という人だ。

 

1.記事にもあるように「現代の基準で過去を裁くな」論の人たち。

これは一度確定した偉人としてのポジションを崩すのを是としないというか、歴史を歴史としてではなく「物語」として認識し受け入れてしまってる人も、多分に含まれるのではないか。つまり「豊臣秀吉は百姓から成り上がって天下人になった」という世界観に子供の頃から慣れ親しんだ世代が、そのあと色々と史料を見聞して新発見もあり研究が進んだ結果、「秀吉は百姓の子とはいえないしそれなりの身分の武士の子やん」とかになってきても、「イメージが崩れるからやめて」とかなってしまう歴史観のアップデート拒否勢。

 

当たり前だが歴史というのは物語じゃないし、新事実が発見されたり解釈が変わったりするたびにコロコロと変わっていくものなのに、「俺の物語」から一歩も出ない人たちは往々にして頑なだったりする。武田信玄の肖像が昭和まで知られていた禿頭で髭の大柄の図じゃなくて、小狡そうな痩せた男の方が実は歴史的には本物だと言っても「そうは言っても、大柄な貫禄のある像を既に作ってしまったし、甲府の地元としては受け入れない」とかいう人たちが現れたり、司馬遼太郎の小説の中のイメージで歴史を語ったりしてしまう人たちが後を絶たなかったりするのはそういうわけ。

 

全ての人類に対して、「歴史を正確にイメージする行為と、歴史を物語として捉えることには明確に区別をつけろ!」と言っても難しいのは分かる。とはいえ、議論というのは常に事実ベースと、エビデンスに基づいて行わなければコンセンサスをとりようがない。主観を交えてしまうと余計な混乱を呼び込むだけだし、わけがわかなくなるのだ。うまい解決策が見つからないし困ったもんである。だから「自分の物語」を大切にする人たちには、こうした現実問題には割って入らないようにして欲しいとしか言えない。しかしそれはそれで排除的だし民主主義の思想に反するし何か悪い予感もする。

 

 

2.「対象の人物の評価がどうあれ銅像には罪がないし銅像の歴史を否定するのか」論の人たち。

ややこしい。たしかに銅像を建立したこともひとつの歴史的経緯だし、銅像だって歴史的建造物になってたりするし、なんなら美術的価値も出てきたりしている。それ考えると川に叩き落とすなんてのは、カーネルサンダース人形を道頓堀に叩き落とすより酷い行為に見えるのかも。これはこれで、「じゃあ注釈付きで博物館にでも移設しましょうね」と言えば解決のような気がするが、すべての銅像や石像を移設保管なんて出来るわけがないし、その場所にその像があることによって観光名所になってるみたいなこともあるだろう。

 

長年ずっとそこにあったものを破壊してしまうのは忍びないという気持ちは分からんでもないが、ここについても客観的事実を大事にするか、自分の中の物語を大切にするかの対立軸が見えて来るように思えてならない。歴史に誠意をもつなら、銅像の建立という歴史だって大事だが、その人が歴史上で何を成したのかという面にも誠意を持ちたいと思う。有名だからとか、ぼんやりした偉人イメージだけで讃えられるのは良くないと思うんじゃないだろうか。もうそれは宗教に近いし。せめて「過去に偉人として讃えられた経緯はあってこんな像があるけど、実際は奴隷制度で儲けた人なので尊敬できません」などという注釈はでっかく書いておきたい。でも余計にややこしくなるか。

 

デカい像はデカい像というだけで尊敬のアイコンになってしまっている。だから像というものは議論の対象になるのだ。やはり後腐れなく撤去が相応しく思うのだけど。いくら有名人だからって、例えばエド・ゲインの像とか宅間守の像とか地元に建てないでしょ。「彼らみたいな犯罪者と違って、像になってる人たちは、少なくとも当時は称賛されてた人らだから良いんだ!」と言い方をしてしまうと思考停止だし、認識のアップデートの妨げだろう。

 

こういうことをアレコレと考えつつ、じゃあ我が国ではどうかと振り返ってみれば、渋沢栄一が一万円札になるとかいうのを思い出して暗澹たる気持ちになった。渋沢栄一はなるほど日本では歴史的偉人だし有名人だ。しかし思いっきり戦前の価値観での偉人。戦後の価値観に照らし合わせたらとんでもないことをたくさんしてるし、両手をあげて現代で称賛できる対象の人じゃないだろと。昔からお札になってたとかなら仕方がないが(もしそうならそろそろ変えようという議論が出て良いレベル)、少なくとも2024年だかに選定されるのは「日本の価値観は戦前レベルから進歩してません」「もちろん戦争の反省もしとりません」と言ってるようなもんだ。

 

かたや、日本のあちこちに戦国武将の像なんかが建てられている。それもずっと昔の時代からあったとかではなく、わりと近年に建てたれたものが多い。NHK大河ドラマに合わせて建てられがち。NHK大河ドラマの戦国時代率は異常ともいえる。武士の話だけに区切ればもっと比率は上がるだろう。ドラマは娯楽だから何でも良いのかもしれないが、いちいち共感性の高い人物として描くために、歴史を捻じ曲げて伝搬させている点は気になる。そしてその度に武将の像は増えていくし、近年のゲームなんかの影響による戦国ものブームなんかも確実に後押ししている。2020年になって今川義元の像が静岡駅に建てられたとかいう話には驚愕するしかない。

 

個人的にいえば、戦国時代には詳しいので(幼少からのゲームや大河ドラマの影響!)、戦国武将の像には親近感は覚えるし、建ってたら見たり撮影してみたいという気持ちは人よりもたぶん強い。けど、なんか武将が偉人扱いされてるのは、さすがに違和感はある。戦国武将なんてのは今でいう武闘派ヤクザみたいな人たちだ。人の首を狩りとって天晴れと言われていた無茶な時代の人。現代の基準で言えば全くもって偉人ではない。清水次郎長みたいに物語のキャラとしての戦国武将と、歴史上の人物としての戦国武将は分けて考えた方が良いのに、その辺を厳密に区別せよというのは万人には不可能な話である。像になってたら偉いと勘違いしてしまいがち。だからもういっそのこと「ひこにゃん」みたいなキャラだったら罪がないのになと思うのだけど。

 

そうは言っても、柴田勝家像とか、黄金の織田信長像とか、見たらわけもなく興奮してきちゃうし写真も撮影してしまうのだけど。あくまで好きな人向けの像(ポケモンみたいな)として処理してもらいたいと思うけど、それじゃあ予算が集めにくいのか地域の偉人加工されがち。しかしNHK大河ドラマで明智光秀とか、さすがに違和感しかない。明智光秀も像が立ちまくり偉人扱いされていくのだろうか。2020年だというのに!

 

これを機に、明智光秀が実際はどんな人だったか詳しく勉強してみよう…だったら良いんだけど、物語としてのドラマを真に受けて終わりって人が多いんやろね、と考えると戦国時代好きとしても悲しいと思った。

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像も「かつてこんな人がこの辺にいた」という感じで、正確な説明とともに建ってるだけならまあ良いのかもしれんけど。「かつてこの辺の荘園を管理していたが苛烈な取立てで反乱を起こされた人」みたいな像もあって、笑った記憶がある。さすがに名前すら覚えてないわ。(写真は敦賀駅前の日本書紀の人。とくに偉人扱いされてるわけじゃない)

 

現代語訳 信長公記 (新人物文庫)

現代語訳 信長公記 (新人物文庫)

  • 作者:太田 牛一
  • 発売日: 2013/10/10
  • メディア: 文庫
 

緊急事態宣言後の初めての土曜日の梅田、そして駅前第一ビルの喫茶マズラ

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4月11日。大阪に緊急事態宣言が出されて最初の土曜日。昼の天神橋筋商店街はまあまあ人がいた。夜は緊急事態宣言前から自粛ムードたっぷりなんだが、昼間の買い物はとくに自粛している雰囲気もないのが大阪の印象としてはあった。あとスーパーなんかはずっとお客さんがいる。やはり飲食店やパチンコ、夜の店などをことさら目の敵にする政策や報道などの影響が大きいようだ。あとサウナ。

 

それとはべつに電車は確実に人が減っている。働く場所が減ったので当然といえば当然か。しかし大阪は窓開け換気とかは興味のない路線が多い。


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駅前の飲み屋のメイン通りはしまってる店も出ているが、まだまだ開けているところも多い。ただ客は少なくなっている。もともと土曜日の昼間なんか普通にたくさん酔客がいたのだ。そしてなにより夜の悲惨さは筆舌に尽くしがたい。ゴーストタウンかのように真っ暗。


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よくね?

扇町公園の桜もまだまだ咲いていた。花見客はそれなりにいる。みんなシートを敷いて楽しそうだ。今年の扇町公園の花見客は減ったという印象は無かった。それでも例年よりは少なかったのだろうが。


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ホワイティ梅田の様子。泉のない広場に出来た飲食店街。コロナが始まっても行列とか出来て賑やかだったのだが、緊急事態宣言を受けてホワイティの店は全店閉館になってしまった。おかげでご覧の通りのゴーストタウンである。オープンしたばかりの店しかないこちらの飲み屋ストリートに幸あれとしか言いようがない。家賃凍結とかあるんだろうか?


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大阪駅前ビルの地下の飲食店街の様子を見に行った。商店などは営業していたが、さすがに飲食店は閉まっているところが多かった。賑やかさも普段の三分の1くらい。オフィスビルの地下にあたるところなので、サラリーマンの出勤率が下がると必然的にこちらの客足も伸びない。土日ともなれば余計だろう。


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大阪駅前第三ビルで、安く丼が食べれて、おまけに安くビールや日本地酒が飲める店クークー。なんと営業していた。希望が持てる!と思ったが、酒を飲ませてくれるかどうかは不明だった。お客さんはほぼいなかったが、店の人が忙しそうに何か作業していたので「飲める?」と聞くことが出来ず。ここも店主の年齢が年齢なんで、いつ無くなってもおかしくないような店。そもそも採算度外視で趣味で店なんだが、コロナをきっかけに閉店してしまう可能性は非常に高いと睨んでいる。今のうちに行っておきたい気持ちはあったのだけど…。


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飲食店のシャッターが目立つ。普段はもっと賑やかしい。あの賑わいは帰ってくるのだろうか。


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第一ビルの立ち飲み屋なんかが多いエリアを見に行ったが、さすがに自粛しまくっていて空いているお店は少数だった。人気店はほぼ閉まっているといって良い状態。普段から過密しまくっている立呑店にこのコロナの状況は厳しいと言わざるを得ない。苦渋の決断なのだろう。


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そういえばと思いだして第1ビルの老舗喫茶店のマヅラに行ってみたら営業していた。ここは1947年からやっているというから驚きの超老舗。なんせ終戦から2年後だ。昭和の高級ぶったレイアウトの店内なのに、梅田の駅前にあって超安価でコーヒーを出し続けている。ずっと200円台だったが消費税でさすがに300円に。それでもドトールコーヒーとかマクドナルドとか無い時代からやってたと思うと超絶に安い。つまり利益率がすごく薄い店なのだ。だからコロナで大打撃なんじゃないかと見に行ったわけだ。

 

やっていてちょっと安心したが、お客さんはほとんどいない状態での営業だった。お年寄りの店員さんが多い印象で、それも心配のひとつではあった。この日はなぜか若い店員さんばかり。入れ替わったのか、それとも年配の方々は休みになっているのか。それは分からない。


f:id:butao:20200428143344j:imageホットコーヒーをいただく。今のうちに飲みに来れて良かったと思う。この長い歴史の喫茶マズラもコロナを機会に…と嫌なことばかり考えてしまう。それでなくともいつ無くなってもおかしくない店。世の中にはいつ無くなってもおかしくない店のなんと多いことか。飲食店なんて商売は吹けば飛ぶようなものだということは意外と認知されていない。コロナという大嵐にあってはなおさら生き残りの可能性は限られたものになる。忘れてはいけないが昨年の消費税10%は十分に大嵐だったのだ。コロナなんてのは大嵐のあとに竜巻が10本くらいやってきたようなもんだ。しかもおさまる予測が立たない。


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マヅラの象徴になっているジョニーウォーカーの像。いつからジョニーウォーカーを置いているのか。こんなものは今日ではなかなか見れない。


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ショーウィンドウ?にずらりと並んだジョニーウォーカーの赤と黒。マズラではコーヒーやジュースの他に、ビールなどのアルコール類もあって、ウイスキーというとジョニーウォーカー赤の水割りが380で飲める。夜はバーコーナーがオープンするが、そちらではワインやいろいろ飲めるらしいがよく知らない。当然ながら夜のバーコーナーの営業は自粛されていた。どちらにせよ、喫茶コーナーのジョニ赤水割りがとにかく良い。ジョニ赤なんてわざわざ家では飲まないし昨今は店でもあまり出さない。けどマズラに来たら飲んでみたいかなと思う。日本で一番ジョニ赤が飲みたくなる店かもしれない。昭和的なソファー椅子にぼけっと座りながら昼間から水割りを舐めたいので、まだしばらく営業していてほしい。

 

3月7日(土)8日(日)9日(月)は『焼肉レストラン登ら志』祭りだ!

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登ら志 - 九条(阪神)/焼肉 [食べログ]

コロナで沈み込んだ日本を元気にしたいと、焼肉レストラン登ら志の店主ミャウダーが突如として生ビールとチューハイ100円というイベントを打ってきた。イベント自粛ムードをふっとばす何かだ。しかもお店にたくさん人が集まるだろう土日に。自分も消費税増税とコロナのダブルパンチ受けてるにもかかわらず、どんだけ身を切るつもりかと心配になる。しかも月曜まで延長が発表された。

 

たとえめちゃくちゃ人が詰めかけても焼肉レストランなら換気が良いから心配なし!?これは自粛とか言わないで欲しい!?焼肉店の営業は文句を言われる筋合いはない!?たとえお肉のライブ感があったとしても、焼肉レストランは焼肉レストランだ。

 

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この店を知ってる人も初めて聞いた人も、店主ミャウダーの心意気を感じ取って欲しい。「ネットを見て来ました」と言ったらきっと喜ぶ。じっさい普段も新潟だの北海道だのからわざわざ来る人もいる有名店。

 

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身を切るように新鮮なお肉を切ってくれる。出血覚悟のサービスでお酒が安い分、お肉をたくさん食べれるかもしれない。僕は赤身のが好きだが、カルビなどの脂のおおいところも常備している。値段に対するお肉の質はかなり高いと言わざるを得ない。おすすめはてっちゃん。

 

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身を切るように盛り付けてくれるライス大だ。いつだってマンガ盛り。できれば、大を食べて欲しい。

 

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焼肉レストラン登ら志のタレは異常に美味いと地元の九条近辺でも評判。ぜひにライス大とともに。これを試しに地下鉄か阪神電車に乗って行ってみる価値はあり。商店街の外れの奥まったところにあるが地図を見ながら行けば大丈夫。「え?こんなところに?」という場所ではある。駅からは近い。せっかくの機会なので、生ビールとチューハイを飲みまくって元気になろう。

 

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レモンで食べる塩タン的なメニューもあるが、これは何だったか忘れた。その日にしかないお肉もあるので行ってみてのお楽しみ。もちろん塩タンはレギュラーメニュー。大阪市北区九条という土地は普通にしてたら行く場所ではないが、これを機会に訪ねてみても良いのでは。相当に身を切るチャレンジだと思うのだ。

 

店主のミャウダー氏はネットラジオにもたまに出てもらってるのだった。こちらで肉声が聞けます。

ミャウダーが亡くなる前に語りたいこと! | ネットラジオ BS@もてもてラジ袋

 

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アベンジャーズとかが好きな愉快なおじさんでもある。アイアンマンとキャプテンアメリカだとアイアンマン派とのこと。今回のイベント開催はあんまりにも突発的なチャレンジで驚いたが、「こんな世の中動かなあかん!」という事だった。じっさい動ける人は少ない。この大盤振る舞いイベントで、1人でも元気になればと願う。


焼肉レストラン登ら志からお知らせです

コロナウイルスでの各種イベント中止要請は弱者切り捨て社会の象徴!!

自民党の新型コロナウイルス対策がひどい。何がどう酷いかをいちいち書いていったらキリがないので、僕は書かないが各自で調べて貰いたい。ダイモン号のこととか。今回ここで書くのは自民党の弱者切り捨ての基本姿勢についてだ。

 

こちらの神田氏の記事でも書かれているが、わかりやすい例でいうとイベント関連の自粛ムードが一番だろう。

 

安倍晋三がコロナウイルス対策として打ち出したひとつがイベントの自粛の要請。どういうイベントがダメで、どういうイベントが良いなどと特にもなく、ぼんやりした要請だけをだした形。あくまで国としては要請したが、中止するという決定は主催者の責任としてやれと。対策をやってる感だけは演出して、その実の責任はぜんぶ主催者におっかぶせたわけだ。だから補償も一切ない。その結果としては、体力のない小さい会社や個人事業主から潰れざるを得ない。それについて国は補償しない。なのに五輪は「経済損失になるから絶対に開催する」と鼻息が荒いのも安倍内閣。その前にこちらのニュースも腹が立った。

「集まってしまった7万人」だと。有象無象のイベントなんかいくら潰れようが、会社が倒産しようが知らないが、東京マラソンのような「経済損失になりそうなイベント」は強行するという合理性を欠いた姿勢。そして「集まってしまった」などといった責任をぼやかす主催者の発言に忖度するメディア。それを受けてのつじつま合わせかしらんが、「換気の悪いイベントはやめて」と突如として言い出し、ダイモン号下船者のずさんな検査から感染が広がったという経緯から「ビュッフェやスポーツジム」を単純に槍玉にあげて、そちらの自粛も要請する政府。いまだにずさんな検査の件は反省しない。自分たちは連日のパーティーや宴会。

 

今更わざわざ説明するのもなんだが、安倍晋三や麻生太郎やその他の自民党関係者が事あるごとに宣う「経済損失」だが、これはつまり自分たちの利益と、自民党のスポンサーであり「お仲間」である大企業や団体の利益の損失という意味だ。本来はコツコツ税金を納めたりしてる国民一人一人の損失を守っていくべき政治のはずだが、そちらの弱小企業や弱者の経済損失については知ったことじゃないというのが自民党の基本原理。そうでなくては、あれほど批判さへておりながら、法人税や高額所得者の税金を優遇したうえで消費税を増税するというコンボなんかを繰り返したりしない。このために失った我々国民たちの「本当の経済損失」は計り知れないが、彼らにとっての「経済損失」ではないので考慮はされない。

 

こうした安倍政権と自民党の弱者踏みつけの思想について、ずっと以前から警鐘をならし主張をしているが、消費税なんか実際に食らってもなかなかピンと来ないという茹でガエルみたいな人も多かったはずだ。「困ってる人がいる」と訴えても「その人だけでしょ」とか「自己責任だよね」などと無関心を決めてた人たちも多かった。原発の被害とか、米軍基地で被害受けてるだなんて話しても無視か、嘘ついてると疑われる始末。

 

しかし今回のイベント自粛や、なにがしの商業行為の自粛を理不尽に食らったり、根拠もあいまいなまま期間に区切りつけて学校が休みにされたり、マスクやトイレットペーパーやその他の生活必需品が手に入らなくなったりして、初めて被害者の気持ちになった人も少なくないのではなかろうか。これが無能な政府を長らくほったらかしたツケってやつ。倒産が増えてくるのも致し方ない。個人も、企業も、体力のないところから死んでいくようになっている。

 

イベント自粛に防疫上の意味がないとか、学校を休みにしてもしょうがないとか、そのような事を言いたいのではないのだ。根拠と補償と方針などをはっきり示せと言っている。アホがやってる感だしてるだけの思いつきで振り回されるのは個人事業主や非正規労働者など弱いものばかり。満員電車や五輪はそのまま。自分たちは大丈夫だからとパーティー三昧では筋が通らんだろ。この期に及んで、検査したら患者数が増えるからしたくないとか舐めとんのかと。

 

超資産家でもなく、経団連でもなく、政治家でもなく、安倍晋三を喜ばすタレントでもない人間は、等しく切り捨てられる予備軍の弱者だと考えて良い。コロナがどうとかの自粛ムードになったって別に生活していくうえでは一切影響がなくて、満員電車も乗らなくて良いし、マスクも家に配るほどあるってことなら、何かしら政権に守られている人なのだろう。もし今そういう状態でないならば、自分が弱者なのを自覚するべきだ。無関心でいたらいずれ酷い目に遭わされるべき存在なので気をつけて欲しい。

 

それにしてもこの期に及んで「イベントで生活してるのは自分で選んだ道でしょ」「有給も貰えない待遇で働いてるのは怠け者だから仕方ないでしょ」「満員電車が嫌ならそうでない仕事を選べたはず」などと信じられない言葉を浴びせかけてくる連中がネットにはいる。二言目には「なんでも安倍のせいにすんな!」と。頭おかしいとしか言いようがないが、もちろん彼らは政権の実体を知らないとか事実誤認してるとかではなく、ただそう言いたいだけの存在であるから、まともに反論しても時間の無駄だ。

 

では彼らは上に書いたような「政権に守られている連中」なのだろうか。どっかの有名企業の社長とか、現役議員とかでそういう事をぬかす輩はそうだと言えるが、そうでない有象無象アカウントの99%は自分自身も弱者なのだろう。悲しくなってくる。バイトでやってるアカウントも多いとは思うが、それも1記事数百円で安倍トモのランサーズで働かされている奴隷みたいな人たちか、右翼が喜びそうなことを書いてアクセスを集めて詐欺めいたことをしてなんとか稼ごうといる魂を捨てたような奴でしょ。なんか自虐的なものを感じる。

下流老人 一億総老後崩壊の衝撃 (朝日新書)

下流老人 一億総老後崩壊の衝撃 (朝日新書)

  • 作者:藤田孝典
  • 発売日: 2015/06/12
  • メディア: 新書
 

「ムサシの集計機械が不正選挙をやっている」籠池発言を受けて、株式会社ムサシについて調査してみた。

Twitterでこんな発言が回ってきた。

 

選挙の開票に特定の専用マシンが使われていて、それの株主が安倍晋三で、プロデュースしたのが竹中平蔵といわれては聞き捨てならない。

 

そもそもからムサシなんて会社はあまり聞いたことがないので、ますます怪しく思えてしまう。

 

まさかすべての選挙を、機械で牛耳れるなんて話は荒唐無稽すぎるが、そもそも集計方法のシステムについては、我々は知らない部分が多すぎる。以前から「投票用紙は鉛筆で書くと書き換えられる」みたいな話はあって、わざわざペンを持っていくことを呼びかけていた人はいた。その話の出どころも知らないし、いかほど根拠があるのかは分からないし、僕はさすがにそんな事をしたことはないのだけれど。

 

ただ、その一方で、開票現場に入り込んだ人の意見や、見学をした人の話なども聞いたりもして、できるかぎり不正が無いようにしているという意見も聞いたりもする。ただ、機械集計の役割や、機械を作っているムサシがどういう会社なのか知らなすぎるところに問題がある気がしたので、ファクトチェックといっては大げさだが、事実関係を調査しようと思った。

 

そこでネット上だけでも何かしら情報がないかと検索をかけてみる。陰謀論全開のサイトはとりあえず除外して出てきたのは、以下のような怪しいブログくらいだった。

blog.goo.ne.jp

この記事自体は転載なのだが、転載元のサイトは消えているという怪しさはある。

 

しかし、株主筆頭の会社の住所の高級マンションの外観と、2位の株主の会社の住所の豪邸に現会長の小林厚一の表札がかかっているのは僕も確認したので、いろいろの調査結果は捏造とかいうものではない。

 

現在の有価証券報告書からは、現社長羽鳥雅孝氏ならびに小林厚一氏の住所の地番の記載は消えている。個人情報の保護の観点だろうけど。地番以前は一致しているのはそのままだし、上に記載されている調査は信用しても良さそう。

 

つまり確実にわかっていることは、現会長と現社長が強力に牛耳っているのがムサシという会社だ、ということだ。そして以下の記事によって、羽島氏は元みずほファイナンシャルグループの社員だったことがわかる。

www.nikkei.com

 

外部の筆頭株主の第一位がみずほだった時代はたしかにあった。(2019年の時点では光通信が外部の一位で7.8%。みずほはあまり変わらず4.8%のままだ。上の記事にある2005年時に比べてジョウリン商事は250株以上の持ち株を減らしている。またムサシ社員持株会も200株ほど減らしてしまっている。ここにモルガン・スタンレーも登場する。)

 

これについては、会社の経営の変化という話なので、あれこれ推測してもしょうがない。どこまでいっても内情はわからないのだから。暇な人は有価証券報告書を時系列で調べていくなりすれば、何か見えてくるかもだけど僕はあまり興味は持てなかった。選挙制度を利用して利益をあげようという界隈の話でしかないような気もする。

 

何が言いたかったかということ、現在のこの株主構成から、籠池氏が言っているような安倍晋三(もしくは安倍晋太郎なり岸信介なり)が筆頭株主だったという形跡は見つからないということだ。

 

現会長と現社長の意向の強い企業である=個人の裁量権が強い=安倍晋三に利益供与している…というのは論理の飛躍というものだろう。「そういう可能性は永遠に否定できないけど証拠は無いよな」としか言えない。妄想の範囲から出ない。

 

ただし、選挙システムでもって収益をあげている以上は、政権とのつながりは強いのは間違いない。それを言い出すと日本社会のかなりの企業や団体がそうなので、ムサシだけがどうのこうのというのは、現時点で優先的に問題視する要素は無さそうだ。もっと表立って不正なことを働いている団体や個人は大勢いるので。(モリカケなんて最たるもの)

 

当時の社長であった小林氏のインタビューの十年前の記事がある。ムサシという会社を知る上で何かの参考になればと思う。

www.shachotalk.jp

 

小林厚一は3代目の社長であって、その前は都木恒夫という人だった。この人がどういった人なのかは分からない。ムサシ(当時は武蔵商事とか武蔵興産株式会社を名乗っていたらしい)に入社して36年後に社長に就任したということだけだ。武蔵興産が選挙システムの販売を開始したのは会社沿革によれば1970年から。だから選挙との関わりは初代社長の頃ということになる。

 

創業者と初代社長についての情報はおろか、名前すらネット上からは見つからない。まじで見つからない。電話とかで問い合わせをしたらサラッと教えてくれるかもしれないけど。けど創業者がここまで前面に出ないのも不思議な話。

 

もし政権との黒い癒着があるとすれば、初代社長時代からだと思うのだが、陰謀を主張している界隈でそこに触れている人は皆無。だから何とも言えないのが実情。もし興味があって調査をするならば、創業者や初代社長のあたりではなかろうか。三代目社長と四代目社長が、会社の実質支配をする立場に至った経緯も不明なままだけど、その時点では選挙事業は始まっていた。

 

もちろん竹中平蔵がムサシの機器のプロディースしたという話のウラもどこにもない。

 

ムサシというのがいろいろと謎の深い会社ではあるのは確かだし、選挙システムから利益を享受している企業なのは疑いのない事実だろう。その利権システムに食い込めた経緯も完全に不明だし…。そこには人脈的な出会いがあったのだろうけど、今の所は「わからない」としか言えない。

 

だからといってムサシが不正選挙に協力しているなんて証拠は今の所みつかってない。考えればわかることだけど、不正に手を染めなければ利益をあげられない証拠も無い。普通に真面目に集計しているだけで利益があげられるのだから。むしろ集計精度の技術をアピールした方が他社の介入を許さないわけだし商売が続きそうに思う。

 

ムサシと安倍晋三や竹中平蔵との繋がりも、他の公共事業に関与している企業の中のうちで突出している証拠も何一つない。それよりかは安倍や麻生の一族の企業や、パソナなんかの方がよっぽど悪辣ではないだろうか。

 

今の時点で言えることは、籠池氏が本当に新事実を知っているなら公表して欲しいということ。単なる噂話止まりであれば、よしんば不正選挙があったとてどうしょうもない。

 

そしてこれは推測でしかないけれど、仮にムサシの集計システムが何かしらの不正を働いていたとしても、論理的に考えて限定的なものじゃないかという気はするし、現状の情報を考えると、この会社が集計全体を取り仕切っているという根拠も無い。それよりかは、目に見えた不正に目を光らせるほうが重要度が高いと思われる。(選挙法違反とか偏向報道など)

 

そうこうしてるうちに、ムサシのファクトチェックの記事も出来ていた。ムサシに問い合わせもしているので、もう少しつっこんだ情報がある。例の大株主の2会社は、創業者の利益管理会社だという回答があったようだが、やはり創業者や初代社長に関する情報は特にない。怪しいといえば怪しいが、あとは好きな人が調査したら良いと思う。

https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/musashi

 

やはり先に述べたとおり籠池氏が何かしら新事実でも持ってない限り、現時点ではあんまり騒ぐような事ではないというのが結論のようだ。

 

ムサシみたいな会社に注目している時間は無駄じゃないかと。(かといって深く調査したい人を止めるわけでもないけど)

ムサシ集計機

 

れいわ新選組の山本太郎の演説は観なきゃ損!映画一本分のカタルシスあります!

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れいわ新選組の山本太郎が梅田に演説に来るというので行ってみた。僕が到着するころにはもう演説は始まっており、マイクのスピーカーを通して山本太郎の声が響いていた。会場になった梅田のヨドバシ手前はご覧の通りの人だかりで、聴衆は山本太郎の主張に熱心に耳を傾けていた。

 

ちょうど場所的には大阪駅のヨドバシ梅田店をつなぐ連絡通路のあたりだったので、連絡通路や高架の上から見守っている人も多かった。有名人が来ているから通行人が野次馬しているというのではなく、ずっと動かない様子をみると、山本太郎の主張をちゃんと聞きに来ている聴衆だというのがよくわかった。

 

1時間程度の選挙演説はちっとも退屈することはなく、聴衆は多いに盛り上がっていた。従来の選挙演説というと老人くらいしか興味がない印象があったが、ざっと見渡しても年代も性別もバラバラな印象を受けた。高齢化社会と言われる現代ということを差し引くと、かなり若い人たち(といっても勿論20~30代だが)が多かったのではと思われた。

 

おそらくは日常生活においては接点がなさそうな職業も収入も年齢もバラバラな人たちが、ある種の一体感を持って山本太郎の主張に聞き入っていた。山本太郎の街頭演説に対して、一部では熱狂的な盛り上がりと掲揚されたりする事が多いが、決してカルト的なものではなく、聴衆たちは山本太郎の説明にいちいち納得して拍手を送っている雰囲気だ。僕も一時間ほどのあいだ、何度拍手をしたかわからない。

 

僕はもともと山本太郎の新党立ち上げに対しては、懐疑的な気持ちがあった側だ。それまでの政治活動の下積みを投げ捨てて、たった一人で党を立ち上げるなんて無謀にも程があると思っていた。「れいわ新選組」という党名もダサくて気に入らなかった。しかし下のYouTubeの動画をたまたま観て正直いって涙が出てきた。これほど本気で、政治に取り組んでいる男が今までいただろうかと思った。この短い映像で、人を引きつける演説をするほどまでにアジテーターとして成長していた山本太郎という人物に興味が出てきたのだ。


山本太郎 涙する 20190505 福岡・小倉駅 小倉城口前デッキ 参院選 れいわ新選組 全国比例

 

続けて山本太郎の政見放送を観た。見事と言う他になかった。短い中に、完璧な構成でもって、政治の構想を説明している。こんな理路整然とした主張を堂々と述べられる政治家は今までの日本にはいなかった。 


【字幕入り】政見放送・れいわ新選組代表 山本太郎 参院選2019

 

まあ、そんなわけで、実際に生で観てみたくなって、たまたま梅田にやってくるという事で何をおいても観なきゃならんということで行ってきた次第だ。同じように考えた人がたくさんいたのだと思う。先に書いたようにかなり盛況だった。みんな山本太郎こそが自分の思いを代弁してくれる初めての政治家だと思ってやってきたのだろう。


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大勢が集まりすぎてはっきりは見えなかったが、身振り手振りを交えたスピーチは人を引きつけていた。そしてやはり分かりやすく現在の政治の問題点と、政治家としての理想を説明していた。

 

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れいわ新選組のボランティアや、聴衆者の中にはややこしい人は目立ってなかった。ごく普通の市民の集まりという印象が強かった。党の主張と同じに、特定の層に偏った集団ではないということだろう。

 

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ピンク色の幟や看板も群衆の中で実によく映えていた。効果などが計算されまくっているように感じる。優秀なブレーンが揃っているのだと思う。

 

この山本太郎現象というものが現在はテレビなどでは全くといっていい程に報道されていないらしい。テレビで流してしまうとマズイと考えている人たちの思惑が働いているのだろう。NHKも政見放送は決まりなのでどんな人間の放送でもするが(悪名高い「NHKから国民を守る党」でも)、その他の番組ではオール無視だそうだ。

 

僕はテレビを投げ捨てた人間なので知らなかったのだけど、テレビを観てる人からそう教えられて驚きと失望しかない。国民の知る権利が侵害されているとしか思えない。

 

だから選挙まであと少ししかないが、もし山本太郎が近くに来るという人は、演説を聞きにいってほしい。それで本物かどうかを判断してくれとしかいえない。

 

ただ僕が感じたのは、山本太郎は現代日本のキング牧師じゃないかということ。話を総合的にまとめるなら、日本人労働者(フリーランスも含めて)という奴隷階級を開放するための運動をしているとしか思えないのだ。

 

そんなキング牧師をテレビは無視している。テレビでしか情報を得ない人たちにとって、これはものすごい損失だ。だって自分を差し置いて重度障害者を国会に送り込もうなんて考える政治家が今までいただろうか。創価学会員と公明党を戦わせるなんて大胆なことを考える政治家が今までいただろうか。僕は山本太郎のし掛けのいちいちに度肝を抜かれた。

 

この記事を読んでる人たちは、インターネットも使えている人たちだから、山本太郎の主張をYouTubeなどで観れるわけだし、ぜひ知ってもらいたいと思った。そして首都圏に住んでいる人なら演説の予定が組まれているので直接目で確認できるかもしれない。絶対に退屈はしないのでぜひ行ってもらいたいと思って書いた。

 

れいわ新選組の公式HP

https://www.reiwa-shinsengumi.com/

至高のバーガー、ワッパーが食べれなくなる日!!バーガーキング大量閉店のニュース!!

僕にとってバーガーキングのワッパーというバーガーは特別な存在だ。マクドナルドとの付き合いも相当に根の深いものがあるが、バーガーキングとの出会いは鮮烈だった。

 

90年代後半。ふとしたことで入った東京のバーガーキング。そこのワッパーと称されるバーガーの美味さとサイズの大きさに衝撃を受けた。こんなホームメイド感のあるハンバーガーを食わせるチェーン店があったとは!野菜の多さと、炭火焼き風味のハンバーグ、そしてたしかな食べごたえしかないデカさ。

 

これを食べてから、今まで愛好していたマクドって何だったんだろうと。おもちゃやんと。ビッグマックがスモールマックにしか思えなくなったのであった(ただしマクド及びビッグマックは今でも好きですが)。

 

それから虜になって、東京に行く度にバーガーキング店のワッパーを買うことにした。しかしすぐに衝撃的な事件が起きる。バーガーキングのフランチャイジーだったJTと西武が経営を撤退。当然のことながら都内を中心にあったバーガーキングは全店舗が閉鎖。ワッパーは米軍基地でしか食えないまぼろしのバーガーになってしまったのだ。

 

ワッパーが食えないという哀しみの時期が6年過ぎて2007年。まさかのロッテリアがフランチャイジーになってバーガーキング再上陸。この喜びときたら。しかも2011年には大阪にも店舗が出来るという夢のような事態に。

 

それからみるみる増えて、京都、大阪、神戸にバーガーキングの店舗が出来て、那覇市の国際通りの近くとか、あの人口の少なさで有名な米子市にまで店舗が。なんてこった。

 

「いずれ日本全国でワッパーが食べれる日が来るのか!?」と勘違いするような日々が続いた。

 

しかし、2019年に入ってから、僕が一番手軽に利用できていた大阪の京橋コムズガーデン店が閉店していた事を知ってショックを受ける。そして調べたら、那覇の国際通りの店舗も、いつのまにか閉鎖されていた。なんとなく嫌な予感がした。そういえば、いつ行っても、あんまりお客さんがいなかったような…。こんな美味いワッパーがあるのに何故!?やはり日本人にはワッパーは早かったのか!?

 

そもそも、大阪地区では、何故かミナミには4店舗もあるのに、梅田には1店舗も出店していないというアンバランスさもあった。僕自身あまりミナミには近寄らない生活を続けていたので、ここ数年は京橋店以外では、神戸の三宮の店舗をいちばん利用していたくらいだったのだ。

 

まあ、それでも、わざわざ東京に食べに行っていた時代や、米軍基地にしか無かった時代に比べれば、ミナミに行けばいつでも食えるというのは恵まれた状況には違いない。ただし、バーガーキングのためにミナミには行くのは億劫だったりする。中途半端に近いと、なぜか逆に行かなくなる不思議さが人間にはある。むしろ三宮や京都くらいなら行ってしまう。なんでだ。

 

それからすぐに衝撃的なニュースが飛び込む。バーガーキングが大量閉店するという。これによって大阪は、関西1号店であったなんばセンタービル店と、関空の店舗以外は全滅という事になった。そして京都は完全になくなってしまう。

 

三宮が残るのは幸いだが、京橋店がなくなってから、連続で利用していた姫路店は消えてしまう(なんでか姫路にはよく行く理由があった)。しかしあの米子店は残るという不思議さもある。梅田には一度も出来なかったバーガーキングなのに!米子には残る!直営店なのか!?

mainichi.jp

記事には「撤退の予定はありません」とあるものの、一度撤退を味わっているものとしては不安感がある。撤退の計画があったとしても「撤退予定です」とクソ正直に言う企業もあるまい。とはいえ、大阪で残ったなんばセンタービル店は、おそらく直営店だったはず。とすれば今回の店舗閉鎖は、国内のフランチャイジーの契約終了に伴う撤退かもしれない。なんばに偏った出店も、フランチャイジーが梅田に基盤を持ってなかった企業だったのかも…などと推測が捗る。そして、再出店計画が進行した暁には、次こそは梅田に初進出を…などという憶測というか願望が首をもたげてくる。

 

梅田には、バーガーキングと同じく日本再上陸を果たしたウェンディーズバーガーがあるが、ウェンディーズバーガーは頑張っている方だと思うけど、やっぱりワッパーと較べちゃうとそんなにはうまくない。僕的にはちょっと肉くさい。バーガーキングは梅田に店舗を作るべきだ。

 

とにかく言いたいのは、ワッパーの灯火を消すなということ。ワッパーこそが最高のバーガーなんだ。ワッパーに唯一対抗できていた、マクドのダブルクオーターパウンダーチーズも今や無い…。

 

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先日食べたワッパーのミール(セット)。

 

マクドじゃあ絶対にこういったセットは頼まないのだけど、バーキンの場合はクーポンでワッパー単品の値段にポテトとドリンクが付いてくるみたいなのをやりがちなので、どうしたって付けてしまう。ポテトのパッケージがいつのまにかAmazonみたいなデザインになっているのが気になる。

 

僕はワッパー信者ではあるけど、バーガーキングのポテトはさほど美味しくないのは認める。あと、ナゲット。あれも美味しくない。じゃあマクドのナゲットが美味いかと聞かれれば「そんなでも…」と答えるのだけど、バーキンのナゲットはそれ以下なのだから大したもんだ。じゃあなんでクーポンで付けているのかと言われれば「飲み物が欲しかったから…」というだけだったりする。あと、店で食ってる時の見栄え?

 

お水とワッパーだけ食ってるより(僕はそういうことをけっこうやる)、セット状態の方がみんなが安心してくれるからだ。他人の目を気にしすぎていて申し訳ない…。


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オニオンリング&チーズワッパー。

 

ワッパーってやつは基本のワッパー、ワッパーチーズ、ダブルワッパーチーズの3種類だけが美味くて、クワトロチーズワッパーやテリヤキワッパーや期間限定の特集ワッパー系はだいたいイマイチというのが(自分の中での)定説だったが、こいつだけは例外的に美味いと思った。だから今まで最低でも3つくらい食ってる。

 

マクドのアイダホバーガーなどもそうだが、揚げ物系を挟んだバーガー類は卑怯である。朝マクドのハッシュブラウンもあんまり好きじゃなかったが「あれはバーガー類(朝なので主にマフィン)に挟んで食べるものだよ」と教えて貰って以来、ちょっと評価を改めたくらいだ。完全に余談だが。


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特集メニューとして、バーキン版ダブルチーズバーガーがあったので、試しに食べてみたりもした。マクドのダブルチーズバーガーとどちらが上なんだと。400円もするのでこちらが勝たなきゃおかしわけだが、単なるチーズバーガーに関しては、実はバーキンはマクドに負けている。バーキンのチーズバーガーはあんまり大したことない。このダブルチーズバーガーはどうかというと、味としちゃバーキン版の勝ちかなと思うが、わざわざバーキンまでいって食べたいものでもなかった。これだったらワッパーを食べる。ただ、かつてやっていた、バーキン版のビッグマックは美味かった気がする。

 

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チーズワッパー。基本にして志向。ちなみにワッパーはダブルワッパーまでが限界かと思う。その昔にWindows7の発売とコラボして7段重ねワッパーを販売したことがあったが、あれは凄く……不味かった。しばらくワッパーが食べたくなくなったほどだ。これほどワッパーが好きな僕なのに……。

 

あと、ワッパーjr.は、そんな美味しくない。パンとお肉のバランスが悪い。ワッパーは絶対にレギュラーサイズで食べて欲しい。それ以外は認めない。

 

みなさんバーガーキングに行きましょう。

まだまだクーポンで食い下がるOrigami Payと、LINE Payの新たなキャンペーンについて。

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つい先日、狂気の松屋コラボが終わったOrigami Pay。もうしばらく使うことも無いかなと思っていたら、すかさず次の餌がばらまかれていた。

 

今度は210円以上は200円オフ。単純な割引率だけなら松屋コラボをも上回る代物だった。しかもOrigami Payに対応してるならばどこでも使えるという、ほとんど単なる200円商品券。

 

さすがに1回こっきりだけど、LAWSONなどでちょっとした好きなものを、20円くらいで手に入れらるポテンシャルを秘めている。

 

1回限りとはいえ、松屋の牛めしを120円で食べることができる。とにかく少額の買い物を選んで使えればかなりお得。210円にどれだけ寄せれるかが勝負。

 

前回のコラボをあまり活用できなかった人はOrigami Payを立ち上げて見てみて欲しい。クーポンが届いているかも?

 

松屋がない地域で涙を飲んだ秋田の人や沖縄の人も、LAWSONとかだったらあるはずだし。

 

期限は27日までなのでかなり余裕がある。

 

前の記事でも説明したが、Origami Pay単体にはチャージ機能とか無いので、このクーポンだけ利用してアプリを消しても何ら問題はない。

 

ただ、このクーポン、今からOrigami Payをインストールしても、受け取れるかどうかの詳しいところはよくわからない。受け取れたら儲けものなので、試しに入れてみても良いのでは。

 

Origami Payの回し者ではない。もしクーポンが受け取らなければ消しても良いと思うし、クーポン受け取りの条件が、「クーポンバラマキ時にOrigami Payを入れてること」とかだったら、そのまま放置していても悪くないかもしれん。

 

僕は現在のところ、Origami Payの他に、楽天pay、paypay、メルペイ(id)、LINE Payを入れている。気がつけば恐ろしいほどにPayが増殖していたのだった。今や楽天自身に切り捨てられそうな勢いの楽天Edyも少額所有しているし…。

 

そうそう、LINE Payも近々にバラマキがあるそうだ。とりあえずLINEをたちあげて、右下のウォレットというところをタッチ。 

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あらかじめ、ここの送金のところを、送金可能に認証(カメラを使って免許証を撮影したりする)しておくと、面白いことになるかも。面白いといっても、個人情報と引き換えにして1000円ぶんのポイントが貰えるだけのことだが。

 

とはいえ、LINEを使っている時点で個人情報なんて売り渡しているのも同様なのである。だったら松屋でちょっと一杯やるくらいはしたい。

 

やたら松屋を推してる気がするが、吉野家はあんまり飲み環境が良くないからだ。すき家は現在のところLINE Payに対応していない。なか卯は現金のみということらしい。なんなんだこの棲み分けは。

 

1000円ぶんのポイントの使いみちなんか、実際に貰ってから決めたら良い。他の割引キャンペーンと組み合わせてもっと面白く出来たら申し分ない。とにかく、手広く構えて、このバラマキPay戦争を見守りたい所存。

 

www.google.co.jp

松屋とOrigamiの狂気のコラボ最終日。OrigamiPayの優位性を考える会。

いよいよ最終日だ。あと数時間でこのコラボは終了するので、後で見たら悔しいだけの記事になるかもしれない。詳しい内容は以下の記事を参照して欲しい。こういう狂気があったという記録になる。万が一、また同じキャンペーンがあったら、有益な情報になるかもしれんが、望みは薄い……かな?(OrigamiPayの英断を期待)

butao.hatenadiary.com

 

僕はその後も快調に利用している。松のやにも再度行く。中瓶ビールのある店舗だ。

松のや

単品ロースかつは初めて注文する。300円に近い値段だからというそれだけの理由で。

 

330円のロースかつが140円に。串カツ1本みたいな値段。

中瓶ビール480円が290円に。スーパーで買うのとどっちが安いんだろ?

どっちにしろ立ち飲み屋みたいな価格。

 

合計で430円。もともとの中瓶が480円ということを考えても、中瓶が50円引きになった上に、つきだしとしてトンカツが1枚出てきたみたいな形に。松のやが奇跡の店に変わった瞬間だった。もう二度とないかもしれない奇跡…。

 

僕がたまに行く松のやや、松屋の中瓶ビールは、あまり出ないのか(他に飲んでる人をみかけたことがない)キンキンに冷えている事が多いので嬉しさしかない。

 

松屋

傑作だったのが、ソーセージ卵焼き110円を2個と、お漬物80円の組み合わせが丁度300円になること。つまり3品で110円になる。駄菓子価格かよ。

 

これにハイボール150円2杯を組み合わせる合計220円で5品の究極割引セット。

 

ちなみに通常価格でも、150円のハイボールと、110円のソーセージ卵焼きはベストチョイスだ。260円でサクッと飲んで帰れる。あの松屋の樽ブラックニッカハイボールも、妙にスモーキーな松屋ウインナーと組み合わせると、悪くないと思えるから不思議なもの。それで260円というのも十分に凄いんだが…。

 

 

松屋

日を改めて、中瓶ビールと温玉版ソーセージ、キムチの組み合わせもやってみた。290円と110円で400円。

 

温玉版も、目玉焼きと値段は同じ。ただ圧倒的に出てくるのが早い。目玉焼きはいちいち焼いてくれるから時間がかかるようだ。せっかちな人は温玉版にしとくと良いかも。キムチもお漬物と値段は同じ。

 

これを飲み食いしたら、さすがに「飲みに行ったなあ?」という気分にさせてくれるのに、支払ったのは400円だけ…。仮にもう1セット追加しても1000ベロにも到達しないという現実がうまく理解できない。

 

松屋キムチ

温玉はキムチに放り込むのもオススメ。

 

松屋牛めし

調子にのって、牛めし並盛りのお持ち帰りも試してみた。並盛り1つあたりが130円でお持ち帰り可能。マクドのチーズバーガーと同じ値段なのだ。

 

牛めし並盛り

家に帰ってから、正直どうすんだという気持ちになった。反省した。ぜんぶ食べたけど。チーズバーガー2個とは比べ物にならない(そらそうだ)。

 

あと数時間でこの狂宴も終了するわけだけど、松屋行く人でOrigamiPayの導入を迷っている人は、入れてみても悪くないんじゃないかと思った。

 

Payサービスなんて、どれもだいたい一緒のクオリティで、したがって今回のような割引合戦でユーザーを取り合っている状況だが、OrigamiPayに関しては、割引を受けたいだけで気軽に入れてしまっても良い理由がある。

 

それはOrigamiPayには、独自のチャージ機能とかポイントが存在しないことだ。割引に関してもポイントバックじゃなくて即時割引だし、キャンペーン時だけ利用して、後腐れなくアプリを消しまえるのが良い。これがユーザー側から考えるOrigamiPayの優位性だろう。常時2パーセント割引を実施している加盟店も多い。

 

どうしても1000円単位でチャージしたいってんなら、kyashと組み合わせてそちらにチャージしてしまえば良い。この場合だと、クレカとOrigamiの間にkyashが挟まるので、余計にOrigamiに対する後腐れが薄くなる。割引に加えて、kyashのポイントも貰える。

 

kyashについてはこちらを。僕は使っているが信用度はよくわからない。(アフィじゃないですw)

 

僕は今回のキャンペーンで、おそらく3000円ちかく松屋で浪費している。本来これほどのハイペースで松屋で使う金額ではないとは言い切れる。相当に楽しんだから後悔はしていないけども。

 

最後に要望を。これからも覇権を争うpay各社には、お得なのに加えて、楽しいバラまきキャンペーンをお願いしたい。初回の払いだけ割引とか、正直いって楽しくもなんともないので。PayPayの例のあれも、多少の狂気性とゲーム性があったから話題になったわけでしょ。

松屋とOrigami Payの狂気のコラボサービスを使って110円でハイボール2杯飲んだ話

Origami PayというPayサービスがある。どういうものかは詳しくは以下の公式サイトでみてほしい。アフィリエイトとかではないので安心して良い。別に利用者を増やしたいとか思っているわけではない。

https://origami.com/origami-pay/

 

昨今のPayサービス戦国時代にあって、PayPayとか楽天Payとか色々あるなかで、Origamiとかいうのをわざわざ使う利点というのは特にわからない。だからこそマイナーなんだろうけど、今回はすごいキャンペーンをやっているというので早速インストールしてみた。それがこれだった。

Origami

松屋で300円以上の会計が毎回190円引き!

毎回!

毎回ですよ?

 

こういうサービスって、だいたいが「はじめての利用で○○円引き」とかしょうもないのが多いけれど、なんどコレは何度使っても190円引きになるという太っ腹企画。

 

320円の牛めしが190円引きで、驚異の130円で食える。

しかも一回じゃなくて何度でもだ!

 

「とはいっても、腹いっぱい食べたいから特盛りにしたら550円-190円で360円。たしかにむちゃくちゃ安いけど並盛り130円みたいなインパクトは無いよね?」

 

アホなの?

「何度でも」ってところを見てないの?

松屋は食券制なので、好きなタイミングで会計が可能。

牛めしをまず130円で買って、そのあと牛めしをもう一回買えば、合計260円で、特盛を遥かに上回る何か(なんせ単純に肉2倍、めし2倍)のカロリーモンスターが手に入る。

松屋の食券システムと、「300円以上の会計は何度でも190円引き」の組み合わせはヤバさと可能性しか感じなかった。

 

そうはいっても試してみるまでは不安だったのも確か。

「同じ店舗での2回めの会計は割引は適応されないとかの嫌がらせがあったらどうしよう?」「1日1回までしか使えないとかいう裏ルールが存在する可能性も?」とか色々考える。

 

とにかく実験してみなくてはと、松のやに行って試してみた。松のやは松屋グループなので、同じキャンペーンに対応しているのだ。

 

食券機でメニューを選び、OrigamiPayのQRコードで支払う。画面上では割引は関係なくて、つまりOrigamiで決済する金額に対しての割引なので、支払いが終わるまで割引がわからないのが緊張が走る。

 

 

Origami

食券が出てきた!そしてアプリの請求画面を見るとちゃんと割引が適応されている。そして確かに何度使っても、しっかりとその度に割引されているようだ。成功だ。

 

松のや

これ全部で合計280円。鳥貴族の1品より安い。

生中+唐揚げ 

生中+ポテトサラダ

と2回に分けてそれぞれ割引を適用してもらった。

松のやの生中は量が少ないけど文句は言うまい。

本当は、180円の生小か、480円の中瓶が良かったのだけど、ここの店舗には置いて無かった。(店舗によって微妙にメニューとか違う)

 

とりあえず実験は成功したので、キャンペーン期間中は色々と遊んで見ることにした。

 

松屋の牛めし飲み

まずはシンプルに松屋の牛めし飲み。

480円の中瓶が290円に。

320円の牛めしが130円に。

合計で420円。

そこまでの割引率でも無いが、普段の中瓶の値段より60円安いのにかかわらず、おつまみとして牛丼が付属してくると考えればなかなかの狂気を感じる。

 

松屋

壮観だ。松屋でこんなに食券を買ったのは初めてかも。これはなかなかの豪遊といえる。

 

まずハイボールの150円という値段がすばらしい。今回のキャンペーンの申し子。

当然ハイボール2杯を190円引きにして110円にする。

 

牛皿と生卵を組み合わせるとちょうど300円になるというのも、今回のキャンペーンにしか活かせない知識だ。

牛皿に生卵つけて110円という価格に文句をいうのはひとでなし。

 

なんとかライスを組み合わせてみたかったが、うまい選択肢が見つからず、のこりは350円のきつねうどんを160円で食べてみることにした。松屋のうどん気になってたし。

 

松屋ハイボール

せっかくすき焼き風にしたのに、ライスを組み合わせられなかったのがやや痛恨。でもハイボールはお代わり可能という心強さ。松屋のは最初から樽詰めのブラックニッカハイボールなので、味はそんな期待しちゃ駄目だけど、2杯で110円のものにあれこれいうのは人でなし。

 

松屋きつねうどん

松屋のきつねうどん!どんなもんかと思ったが、ただの冷凍うどんだった(そらそうだ)。

ダシもなんだか薄くて阪急そば(今は亡き?)みたい。ただし、きつねはなかなか大きくて良い。でも160円ですもの。なんの文句もない(そればっかり)。

 

ハイボール2杯、牛皿、生卵、きつねうどんでたっぷり楽しんで380円?

どうかしてる。

 

キャンペーンは2019年5月14日までなのが残念。現時点では明後日。

Origamiさん、またこのキャンペーンしてください。お願いします。無理か。

 

ちなみにこのキャンペーンしたいがためだけに入れたOrigamiPayを使ってみた感想だけど、松屋の食券機での読み取りが妙に弱かった。スマホを近づけたり遠ざけたり、縦や横にして、ようやく読み取るという…。最初は対応しているのが嘘かと思ったくらい。他のPayアプリだとすぐ読み取ってくれるのに。なぜ!?

 

過去の松屋にかんする記事たち。

butao.hatenadiary.com

butao.hatenadiary.com

 

 

butao.hatenadiary.com

 

ウーバーの仕事と、漫画家だのイラストレーターだのを目指している人への搾取が被って見えた。

www.nikkei.com

運転手は従業員か ウーバー、事業モデル崩れるリスク 

という記事があって考えさせられた。みなさんが知っての通り、ウーバーというサービスは有料ヒッチハイクのマッチングサービスである。お金をもらって車に乗せたい人と、お金を払って乗りたい人をマッチングさせることで仲介手数料をもらう。それでタクシーの需要を食いまくって、世界中で莫大な利益をあげている。

 

日本では法律に阻まれたりして普及が遅れてはいるが、システムはタクシー会社経由で運用されていて、すでに大都市では利用が可能になっている。

 

ウーバーは車だけではなく、ウーバーイーツという出前サービスもやっていて、こちらも日本では大都市を中心に展開している。車と同じく、出前を頼みたい人と、出前をしたい人とをマッチングさせて、手数料をいただこうというビジネスモデルだ。

 

さて、今説明したとおり、ウーバーのサービスにおける運転手なり配達員なりは社員ではない。それぞれ、運転手や配達業で食っている個人事業主ということになっている。「顧客からこんな依頼がありますよ~」というウーバーの配信の中から、自分がいけるものを請けてその分の報酬をもらうだけだから、たしかに社員ではなくて単発の契約を繰り返しているだけの人といわれれば、そんな気になってくる。

 

そして社員ではないので、待機時間は単なる待機時間であってお金にならないし、事故や傷害などがあっても自己責任になる。様々な経費も自分持ち。なかなかキツいが、請ける請けないは自由だし…というのがウーバー側の言い分。あくまでもマッチングサービスにしか過ぎないという立場なのだろう。

 

売りたいと買いたいをマッチングさせてるだけのオークションサイトが、オークション出品者のリスクの責任までみますか?というのにも近い。(しかし最近は、高い手数料の代わりとして、そういう出品リスクの面倒も見るというサイトも出てきたけど…)

 

社員を雇わずに、ぜんぶ個人に丸投げして、運送業を成り立たせようとは、なんとも上手いことを考えたものだ。これだと人件費がものすごく叩ける。社会保険も雇用保険も払わなくて良い。待機時間の給料も必要ない。急成長するのも無理はない。しかし実際は先の記事にあったように、訴訟をおこされたり色々と批判が起きている。どういうことなのだろうか。

 

これには理由があって、個人間のマッチングサービスとはいうものの、運転手や配達員の実態というのは、完全にウーバー内の規定に従って労働しなければならないのだ。つまり、ウーバーの運転手なり配達員になるというのは、大企業の下請け会社を経営させられるのに近い状態になる。ウーバーの求める基準を満たしてなければ、契約解除されたり仕事を回してもらえないという事態にもなる。

 

だからその基準を満たすために、嫌な注文でも請けないといけなかったり、何らかの投資を強いられるなんてこともありえる。個人事業主といいながら、受注金額を決める自由もない。オークションだって、売る値段くらいは出品者が決めれるというのに。それでいて、どこまでいっても社員じゃないので、労働者のような保障はされないと。それで世界中で問題になっている。

 

ウーバーの運転手や配達員で生活費を稼ごうととしたら、ほぼ専属状態にならざるを得ない。ウーバーのような企業はウーバーしかない寡占状態なので、独立事業主とはいっても他所の仕事を請ける能力は無いに等しい。ウーバーのビジネスモデルにのっかって始めた以上は、ウーバーの下請けを続ける以外のことは出来ないのだ。

 

YouTuberとして好きなことで生きたければYouTubeやるしかないとか、ウェブサイトで稼ぎたければGoogle AdSenseには喧嘩売れないというのにも似ているが(あ、どっちもGoogleだった)uberの方がもっと過酷だ。YouTuberとかネット収益系なら、趣味で一日一時間程度ちょこちょこやって稼げませんでしたでも笑い話で済むけど、uberの配達員などはガチの労働なのだから笑えない。

 

たしかに、ウーバーの仕事に週に何時間を費やすかは、その人次第の裁量かもしれないけど、シフト提出の義務もないけれど、半笑いで出来る仕事じゃないのは誰でもわかる。YouTuberがGoogle社に対して「俺たちは従業員だ!と訴えたなんて仰天話は聞かないけど、uber社があちこちで「個人事業主じゃない!」と訴えられたりしているのはわかる話だ。「どこまでが社員で、どこまでが個人事業主であるか問題」に突入してしまっている。

 

「個人で配送業を立ち上げる!」とかいうと、かなりの気合と覚悟と、それなりの資金が必要だ。仕事がなければ、営業費や生活費で赤字を垂れ流すだけなのは素人でもわかる。けれどuberの配達員になるのは、バイトの面接よりも簡単に出来てしまう。しかし実態は、下請け事業の自動立ち上げでしかない。交通費や経費も出なければ、最低時給の保証もない世界に簡単に突入してしまう。己の才覚だけが頼りだ。

 

もちろん、好きな時間だけ裁量で働けるという良さは否定しない。uber側にとっても雇用の面倒さの大半をすっとばせるというメリットがある。けれど決してウィン・ウィンの関係では無いのが実態のようだ。こんなやり方が常態化してくると、これはこれで問題になってくる。

 

uber社がやっているように、一案件あたりの依頼という形式をとれば、かなりの種類の労働者を個人事業主化出来るのではないか。もちろん法律的な規定がいろいろとあるのは知っているが、それを掻い潜る対策を用意すればオーケーというのは、uber社が世界各地で証明してしまっている(ただし労働者であると裁判で判断されたケースも多い)。こんな業態が増えてくると労働者を保護する法律がザル化していく。(日本の労働者保護が、すでに非常に低いレベルにあるのは別問題として)

 

こういう話をすると「偽装社員みたいなものを認めないという基準を設けるべき」という結論にもっていきがちになるが、僕の考えは少し違っていて、「下請け業務や個人事業主に対する保護政策」を強化するべきじゃないかと思いはじめている。

 

現状では、個人事業主はあまりにも守られていない。個人事業主は「自己責任の塊」の存在と認識されている方が多い。そりゃそうかもしれないが、そりゃ無いよとも思わないでもない。圧倒的な実力を持っている大企業に対して、人間一人とかで対等に立ち回れるわけがない。はなから負けは見えている。

 

「それが嫌なら組織に入れ」と言うのは簡単だが、多様性が求められる現代社会の結論が「でかい会社に入るか、死ぬか」では夢も希望も発展性もなさすぎる。

 

YouTuberが憧れの職業になったり、uber社の労働システムが、なんだかんだで世界中でウケているのは現実だ。その背景にあるのは「労働者として面倒な会社に縛られずに働きたい」「自分のペースで働きたい」というニーズじゃないだろうか。

 

事業主、フリーランスという言葉に惹き寄せられる人間は多い。まあ、現時点では、そういった気持ちの大半は、踏みにじられ食い物にされるだけなんだけど…。プロブロガーのサロンとかセミナーとかも…。

 

だから、僕としては、フリーランス的な労働を保護するなんらかの概念が求められていると考えている。「必要な時だけ必要な労働」というのは、企業側だけではなく労働者側にも内在している願望のはずだ。

 

現状は、企業のパワーに任せた「フリーランスの乱獲」が横行していると表現できる。植物だって魚だって、無計画な乱獲を放置して良いことはひとつもなかったわけで、フリーランスや下請けだって乱獲を禁止すべきだろう。フリーランスや下請け業がしかるべく保護されれば、再生可能人的資源として社会は豊かになっていくに違いない。

 

セブンイレブンの店主など、コンビニオーナーが悲劇に見舞われるニュースをたびたび見聞きするが、あれなども実態は、社員同様に働かされている下請け業そのものの話だろう。せっかく私財を投じて個人事業主になったのに、契約解除をたてにとられて会社の言いなりで働くしか無いという罠がしかけられていた。

 

コンビニのビジネスモデルに乗っかって始めたのだから仕方がないだとか、不利な契約をしてしまった側は死ぬしかないのがビジネスだとか言ってしまうのは簡単だが、そんな自己責任論を繰り返しているだけでは、あまりにも前進がないし、uber社と仕事をして、結果的に泣いている人たちも救えない。

 

「イラストレーターとか漫画家とかラノベ作家とかプロゲーマーになりたい!」みたいな人が日本にはたくさんいるが、これはそういう人たちも無関係な話やないねんで。「なりたい!」って人が多いということは、まさに企業により、むちゃくちゃ乱獲されて搾取されている層でもあるということだ。よく考えてほしい。

 

Caba選手が大会賞金の未払いを告白「8か月待ってるけど、いまだに支払われてない。賞金をあてにしてCPTをまわる計画を立ててたけど、行けなかった。」 : チゲ速

もてはやされているプロゲーマーだって、実態はこんなものだったりする。儲けたい人にとって飯のタネというか、しょせんは都合のいい存在でしかないのかと思う。

 

いま話題の本『アマゾンの倉庫で絶望し、ウーバーの車で発狂した』にも似たような現状がレポートされているので、こちらも参考にしてもらいたい。ウーバーがやっている個人事業主みたいな形態の労働や、それによって成り立っている経済をギグ・エコノミーというそうだ。今後、ギグ・エコノミーは、ますます拡大してく見込み。イギリスのゼロ時間契約みたいな状態に、大勢の労働者が追い込まれていく。

 

いま世界中のアマゾン倉庫では絶望者を生み出しているし、ウーバー車で発狂している人が多い。日本ではウーバーイーツが流行だが、あれも問題が続々と生まれている分野だ。ウーバー契約者同士による労働組合的な話が持ち上がっている。

アマゾンの倉庫で絶望し、ウーバーの車で発狂した

アマゾンの倉庫で絶望し、ウーバーの車で発狂した

  • 作者: ジェームズ・ブラッドワース,濱野大道
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2019/03/13
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 
漫画貧乏

漫画貧乏

佐藤秀峰も漫画家界隈の似たような話を書いていた。Kindle版はなんと無料!

2019年は2019年で良い!元号なんてもう日本には要らないのがわかった!

本日、4月1日に、新元号が発表されるという事で世間は大騒ぎだったが、いざ聞かされた新元号はなんともしっくりこない、しまらないものであったし、終わってみれば「どうでもいいや」という気持ちだけが強く残るものだった。

 

思えば「平成」のときも同じような印象を受けた。「え?へいせい?なにそれ?しまらないなあ…」と思ったものだ。「へいせい」という語感にも気の抜けたものを感じた。

それから30年間「へいせい」を使い続けたわけだけど、自分の中では「平成」というものに対する感慨というものは最後まで生まれなかった。昭和生まれの僕ではあるが、もはや平成時代を生きた時間の方が長くなってしまった。が、「へいせい」は「昭和」みたいにしっくりくる語感にはなることはついぞ無かった。やっぱり仮モノ感があるというか。

 

平成生まれという人なら、平成はしっくりくるけど今回の元号はちょっと妙な感じ…となってるのかもしれない。わからないけど。

 

そもそも昭和の時は、子供心に西暦との比較も楽だった。昭和と西暦の変換さえ知っていれば済んだもの。昭和49年(僕の誕生年だ)から昭和60年までは何年経過したことになる?なんて質問は「バカにしてんのか」というほど簡単だった。もちろん明治とか大正とかの話はやっかいだったのであまり深く考えないようにしていた。

 

しかしそこに平成が加わると面倒さが加速した。昭和49年~平成15年は何年ありますか?なんて質問に対して、「1989年が平成元年である」というメタ情報無しにして回答することは不可能になるのだ。

 

そんなこんなで要らぬ面倒(しかも生産性ゼロ!)をかけられたせいもあって、平成時代になってから、むちゃくちゃに元号というものを恨むようになった。そこに今回で3つめの元号が加わるわけだがから、自分の生きた範囲の時代のことを考えるだけでも、いちいち和暦を持ち出されたらものすごくややこしい話になってしまう。

 

おりしも僕が幼少期を過ごした80年代くらいから、世間はコンピューターブームであった。僕もご多分に漏れずコンピューター関連のものにドハマリしていくわけだ。コンピューター上では西暦を使うのが当たり前だし、和暦で計算するためにはメタデータが必要だし、不合理極まりないという気持ちが強くなってくる。

 

「なんだ、この邪魔なのは!」

 

平成の30年間は、元号制度に対する恨みの30年であった側面もある。書類で和暦で書かされるたびにイライラしたものだ。役所の書類なんて200%、元号表記になってませんか。あれなんでやねんと思う。やはり元号に対して権威付けたかったのかと。

 

それと何故か履歴書って「元号で書かないと駄目」という「手書きでないと駄目」よりも根深い呪いがかけられている気がする。特に僕のような昭和時代を生きた人間からしたら、学歴・職歴欄が面倒すぎた。履歴書などを元号で書かせるというのは「履歴書を書かない人類」を増加させる理由になりうる悪習だろうと思う。

 

「手書きの履歴書を求めるような会社はブラックだからやめとき!」ってのはよく言われるけれど、社内の書類をやたら元号で書かせる会社もブラック率が高いと思っている。ブラックな会社ほど、なんでか元号が大好きだ。そういう会社は効率とか合理性とかを考えない古い体質だからなのだろうと推測される。

 

あと、平成の時は、昭和天皇が亡くなってバタバタしてるうちに決まったから、とくにどうとも思わなかったが、今回は平成天皇が亡くなって急に決まったというわけはなく、生前退位に合わせてスケジュールが万全だった。なのに発表権は政府がガッチリと抑えており、2019年の4月1日に発表するまで何者も漏らすべからずと一方的なお触れが出たわけである。何様やねんと。なんで安倍政権がそんな発表権を独占しとんねんと。国民の誰に問う事もなくトップダウンで決まっていた。

 

だから色々と回りも考える余裕があったわけだけど、「じゃあ、元号って誰が考えるの?」なんて話も出てきていた。僕自身、「平成を誰が考えたか?」なんてことは考えもしなかった。

 

「天皇家に私的な暦が日本国の制度になったものなんだから、そりゃもちろんのこと天皇家で決めてるんじゃないの?」とぼんやり思ってた。だから天皇家を象徴として認めている憲法下に生きる国民としてはありがたく頂戴するのだと。同じように考えていた人も多いのでは?

 

しかし実情は全然ちがってた。元号制定には天皇家は全くかかわらず、政府が選定した有識者が決めるのだと。しかも誰が決めたとかは公表されず、したがって元号決定の責任者は「よくわからない」ということになる。「平成」を考えた人も山本達郎教授とされているが、提案しただけで決定したわけじゃないだろうし、選定のプロセスは秘密にされたままだ。

 

責任者不在とは実に日本的。まるで一部の人間にだけ許された秘技・秘術のようにして決められる元号。しかも元号の根拠とされる天皇家ですら、その選定には一切関わっておらず、一部権力者が密室で決定したもにについて箔押しするだけだ。

 

なんなのこれ?民主主義といえる?どんな中世よ?

 

そもそも今回の元号発表に際し、安倍総理の側近ともいえる菅官房長官が満を持して新元号の色紙を掲げ、安倍総理の談話までもが事前のスケジュールとして準備されていた。

 

まだ天皇陛下が「次の元号は○○に決まりました」と言うなら分かるよ。前回のときは昭和天皇は死んでいたバタバタもあって、官房長官の小渕が色紙を掲げて示したのも代理なのかなくらいに考えていた。しかしもしかしたらあれは官房長官というポジションの真の権力を表していたのかもしれんと思い始めてきた。元号を掲げるお役目とは政府内ではそういう権威職なのかもしれん。菅官房長官の今までの数々の不遜な態度も、「俺は官房長官。有事の際は元号を示すほどのポジションだぞ。天皇家の威光を背負ってるのだ!」ということなら納得がいく。

 

あと安倍総理の談話。なんでお前が元号の解説をするの。その役目は天皇陛下がしたらええのんとちゃうの。まるで元号を定めたのは自分だと言わんばかりじゃないか。天皇だったら納得がいくかといえばそうでもないけど、まだ筋道は通っている気がする。なんで天皇家は徹底的に蔑ろにされて、政権関係者ばかりが注目を集めるのに利用しているのか。意味がわからない。

 

また、四書五経などの漢書から採られる伝統のあったらしい元号の文字を、万葉集という国書から採るというのも、安倍政権の世界観に即している気がして実に気持ち悪い。選定のプロセスが全く明かされていないので何も追求できないというのも二重で気持ち悪い。しかし安倍自身がどや顔で解説するってことは、お前の意見が込められているとしか思えんやんけ!という状況ではあるが、あくまでもプロセスは秘技であって闇に包まれているのだ。

 

まあ、いうても、最大の問題点というか違和感は、誰も国民が望んだり採択に関わったりしてないのに、「ある日突然トップダウンで暦を強要される」という事に尽きるのではないか。これは二回も元号の改定に付き合った僕みたいな人間だから強く感じるのだろう。暦みたいな日常使うものを、合理的な理由もなしにいきなり決められるっていう事態からは、「国民の生活を支配したい」という気持ちの悪い主張しか感じない。いきなり通算の年数がリセットされてしまう事について、合理的な説明ができる人間なんかどこにもいないだろう。

 

そして嫌嫌でも使っているうちに、為政者の世界観に知らず知らずに染まっていくという恐怖もある。本当に勘弁してもらいたい。しかも全体の生産性を落としてまで精神を支配されていくわけだ。

 

勘違いしてほしくないのだが、元号大好き!って人が使いたいっていうぶんには構わないし、政府の中に元号を決めたい人間がいるなら勝手にやる自由くらいはあっても良いと思ってる。ただ強要すんなといいたいのだ。

 

しかし元号大好き!って人の多くは、「天皇家の伝統だから」みたいなという理由で好きなんじゃないのかと思うのだけど、天皇家とか蔑ろにされたような空虚な元号についてどう思っているのだろうか。天皇家の「暦を決める」という権力構造が、政府(実質は平成のときも今回も自民党)によって強奪されている気がするのだが。それで良いっていうなら何も言わないが。

 

とにかく僕の言いたいのは「元号の使用を国民に強要するな!西暦で書かせろ!」ということだ。しかしこれからも役所の書類を始めとして、元号の強要は度々行われるのだろうと思う。今までは何となく渋々「平成○年」とか書いてたけど、これからは出来る限り力強く抵抗してくことを宣言したい。こんなもん使ってられるか!である。

 

そういう意味では2019年は僕にとって元号反対元年にあたる。生きている限りは元号は使いたくない。しかしネットの確定申告にまで元号を強要してくる国なので100パーセントは無理かもしれない…。でも出来るだけ頑張って、新元号を、E電とかクールジャパンみたいに死語にしてみたい!

 

www.asahi.com

新元号を知らせるってのも意味不明だけど、FAXってところにも度肝を抜かれた。「FAXがまだ使われているってマジ?」って言われているガラパゴスシステムで、ガラパゴスな元号を世界各国に知らせるってどういうブラックジョークなんだろ…。迷惑やろな…。

 

(追記)

知の訓練 日本にとって政治とは何か (新潮新書)

知の訓練 日本にとって政治とは何か (新潮新書)

ピエール瀧のコカイン事件における過去作品のリリース停止や改ざんの是非を問う!!

ピエール瀧がコカインをやったというニュースでもちきりだ。

 

その影響でピエール瀧の出演している番組、ゲーム、音楽ソフトなど、ありとあらゆるものの制作や販売が停止してしまった。電気グルーヴのCDが回収されるだけでなく、石野卓球のイベント出演まで中止されるというから驚きだ。

 

僕自身は電気グルーヴのアルバムのうち初期のやつを3枚くらい持ってるだけだし、あとは人生のアルバムを数枚買っていた。もう二十年くらい昔の話になるのだろうか。だからあまりファンでもないし強い思い入れはない。

 

ピエール瀧については漫☆画太郎と組んだ『虐殺!!!ハートフルカンパニー』と、現時点での漫☆画太郎の一番の長編である『樹海少年ZOO1』の原作者としての馴染みしかない。これらは大変に好きな作品だった。あとは『アナと雪の女王』シリーズの雪だるまオラフ役も気に入っていたので、降板になってしまったのは残念に思っている。

 

今回の回収・発売中止騒動に巻き込まれて、漫☆画太郎先生の漫画も!?と思ってamazonに見に行ったら、『虐殺!!!ハートフルカンパニー』は普通に売っていて安心した。『樹海少年ZOO1』はマーケットプレイスにしか無いが、もともと絶版だったのでこれはしょうがない。いまのところプレミアとかついてないので、読んでない人は読んで欲しい。相当おもしろいから。

虐殺!!! ハートフルカンパニー

虐殺!!! ハートフルカンパニー

 

 

さて、ピエール瀧逮捕によって、作品が回収されたりリリースが停止されたりする問題については、ファンや関係各位のあいだで相当に紛糾している。「そんなことする意味あるのか。異常すぎるだろう」と。坂本龍一も以下のようなツイッターをしてニュースになっていた。

坂本龍一は 「音楽に罪はない」としているが、 じゃあ「ピエール瀧自身には罪はあるのだろうか?」というところから検証が必要じゃないだろうか。

 

「なにをバカな、ドラッグをやって警察に逮捕されて本人も認めているのだから確実に罪があるだろう」と考える人は、国家が制定した法律を違反することと、倫理的な罪を混同している恐れがある。

 

どうもこの案件は、単純な問題にみえて、実際はさまざまな争点が入り混じっており、皆が考えているよりも相当に複雑な話かもしれない。どんな話題であれ、争点が入り乱れないケースはなかなかない。みんな同じ話をしてるつもりになっていて、その実は全然違う話をしまくっているなんてことはよくある。それを踏まえない人たちが、てんでバラバラに議論しても、余計に話がこんがらがっていくだけだ。とりあえず主な争点として挙がっているものを思いつくままに列挙してみる。自分がどの話題に興味があるのかを考えてみて欲しい。

 

1.人と作品は切り離して考えるべきか否か。

2.コカイン使用者は加害者なのか。

3.コカイン使用者を商用利用する倫理的な是非。

4.犯罪の商用利用に対する倫理的な是非。

5.過去作品にたいして改ざん権を権利者が独占する問題。

6.配信販売に対する責任。

 

他にもあるかもしれないが、僕が思いつく範囲はだいたいこれくらい。今回はこれらに争点についてひとつひとつ検証していきたい。

 

1.人と作品は切り離して考えるべきか否か。

これはもうしょっちゅう議論されているネタだろう。個人的には、製作者と作品を切り離しての評価なんてのは不可能だと考えてはいる。だって殺人鬼が主役の小説があったとして、作者が本当に人を殺していた人だったと知ってしまった後に、知る前と全く同じ評価になると堂々と答えられる自信はないし、同じになるとは答えたくはない。というか、作者の情報を知れば知るほどに、作品への理解というのが変化していくのは当然だろうと考えている。作品それ自体(世に「テキスト」と表現されるもの)に込められた情報量というのは、みんなが思っているほど多くはないのだ。

 

もちろん、そうじゃない「テキストはテキストでしかないんだ」という人も、世の中には存在することも知っている。そういう人にとっては、「人と作品は別」と言い切れてしまえるのだろう。僕とは違う感覚だが、それはそれで構わないと思う。ホットドッグが至高の料理と考えている人に、そんなもの美味いと考えている奴は馬鹿だとか罵るみたいな意味のないことはしたくない。

 

重要なのは「切り離して考えれない人」と「切り離して考えられる人」が、それぞれ何人かはいて、世界にはそういった違う人たちが確かに存在しているらしいという現実だ。

 

お互いを尊重しようという立場から考えると、「その作品を閲覧するかどうかは個人の判断に任せるべきでは?」という結論に至る。つまりそれがアドルフ・ヒトラーの『わが闘争』であれ何であれ、歴史から完全に抹消するという事は許されないのではないかという事だ。(ただし『わが闘争』は、彼の犯罪に直接関わるメッセージ性が強いものなので取扱い危険物だが)

 

というか、そもそもとして、ピエール瀧がコカインやってる事実によって、彼の関わった作品への評価が変わったとして、それを封印しましょうという話とどう繋がるのか全くわからないのだけど。作品がつまらなくなったり、楽しくなったり、変わらなかったりするだけじゃないの。

 

結論としては、作品と人とは別であれ、別じゃないであれ、ピエール瀧の作品封印問題にはぜんぜん関係のない議論っぽい。今回の件に関しては、これについて話すのは完全に無駄!長々と書いて損をした!(個人的にこだわりのあるネタだったので)

 

2.コカイン使用者は加害者なのか。

これも盛んに議論されている。

 

最初にも述べたように、まず問わなければいけないのは、禁止薬物を使用するのが、はたして悪行なのかということ。殺人事件や、レイプ事件や、窃盗事件などのように、ピエール瀧が禁止薬物を摂取することで被害者が出たのだろうか。

 

ピエール瀧がコカインをキメて車で誰かを轢き殺したとか、誰かを思いっきりドツイたみたいな行為は報告されていない。一人で気持ちよくなっていただけやんと。それがたまたま法律で禁止されていたから逮捕された。ルールには違反したが、人道に違反したとは言い難い。抵抗して暴れたとかも無い。

 

そういう意味では、スピード違反とか駐車違反で捕まったみたいなことに等しい。むしろスピード違反や駐車違反の方が、迷惑をかける度合いや危険度でいえばもう少し悪いのかもしれない。

 

ピエール瀧って特に誰にも迷惑かけてないんじゃあ?」と思うのが正直なところ。迷惑がかかったとしたら、逮捕されることで穴を開けた仕事とか、販売を自粛することで損害を与えたりしたことだろうか。前者はまあ完全に悪いとしても、後者に関しては「じゃあ自粛するのをやめたら?」という反論も可能だ。

 

「違法薬物を買い求めたり、それを摂取したりする人なんか嫌い!」という意見は尊重されて良いと思うし「そんなピエール瀧とは仕事をしたくない」と思ったならそれはそれでひとつの判断だ。ディズニーが、ピエール瀧をアナ雪のキャスティングから下ろすと判断したのも残念だけどしゃあない。過去の吹替を封印するかどうか問題は後で述べる。

 

コカインは常習性があり、販売を禁止されている薬物だ。そんなものを法律を破ってまで販売した人間は確実に悪辣(アルコールやニコチンや砂糖やカフェインなどはどうなのという議論はひとまず置いておく)。

 

とすれば薬物使用者は、違法薬物ビジネスの被害者という見方も出来る。というか、むしろ被害者であるという見方が近年は支配的である。アルコール依存症と同じように病気であると。病人に懲罰を与えるのはナンセンスであり、薬物依存から脱却する支援すべし!ということである。そういう近年の価値観を照らし合わせてみれば、ピエール瀧の行為を悪行として断罪してしまうのは、相当にムリがありそうでもある。

 

ピエール瀧は薬物被害者ではあっても、何かの加害者とはとうてい言えない。社会通念上は、薬物依存の哀れな人でしかないのではないだろうか。もちろんそのイメージで仕事を断るのは自由だとは思うが、過去作品を封印しなきゃ薬物被害者が増えるとかいう話にまで飛躍するとついていけなくなる。

 

3.コカイン使用者を商用利用する倫理的な是非。

つまり、ピエール瀧がコカインを使用するという法律違反を犯して新聞沙汰になったことで得たネームバリューを利用して商売の売上につなげてしまうのは、倫理的にいかがなものかという観点。

 

たしかにそう考えると、コカイン使用で警察沙汰なんてのは、皆が忌み嫌いつつもその魅力に抗しきれないとされる、いわゆる「炎上ビジネス」に近い行為という見方も可能かもしれない。

 

ならばそんな倫理的にスレスレである「炎上ビジネス的な行為」は企業イメージにそぐわないとする理屈も成立するかと考えた。だとすれば販売自粛表明もそれなりに納得がいく対処にも思えてくる。

 

もっとも、ピエール瀧の過去作品の販売停止なりを、以上のような先進的すぎる観点から停止したと公言している企業は僕の知る限りは存在しない。いずれにせよ、こういう理由だったとしても、話題の旬というものはあるわけで、恒久的な作品封印はありえない気がする。

 

4.犯罪の商用利用に対する倫理的な是非。

これも3番めの理由に準ずる観点。酒鬼薔薇聖斗事件の犯人が幻冬舎から本を出版して大儲けしたことについて批判の声があがったが、ああいうのは倫理的にどうなのかということ。犯罪をネタに儲けるのは被害者感情も逆なでる行為だ。アメリカには、そうした行為によって利益を上げた場合は、没収されるという法律すらある。

サムの息子法 - Wikipedia

 

しかし何度もいうが、コカイン使用には被害者はいない。むしろ自分が被害者かもしれない。あと、炎上ビジネス狙いでコカインをやって捕まったわけでもないし、コカイン使用をネタに音楽を作ったり芝居をしたという事実も無い。むしろ仕事を干されてしまっている。

 

だからこの観点でもピエール瀧を批判する意味はなさそうだ。

 

5.過去作品にたいしての改ざん権を権利者が独占する問題。

販売権利者だからといって、気分によって過去の作品を封印することによって、大衆の見る権利を奪うことは許されるのかということ。

 

スター・ウォーズ』ファンの間で盛んに言われている事を思い出す。知らない人のために説明すると、初代の『スター・ウォーズ』三部作は、ジョージ・ルーカス監督の手でたびたびアップデートを加えられていて、昔あったシーンがCG処理で別のものに変えられたりして、当初の映画とは別物になっていっていたのだ。

 

スター・ウォーズ/ジェダイの復讐』でダース・ベイダーの正体を演じていた俳優さんなどは、後のシリーズでベイダー役を演じたヘイデン・クリステンセンに差し替えられて抹消されてしまった。権利者の一方的な都合によって歴史が改ざんされてしまったのだ。ピエール瀧が出ているのが嫌だから消しましょうなんてのは、まさにこれと変わらない行為だ。

 

もともとの映画に思い入れのあるファンたちは「俺たちが好きだった映画を返せ!」と1997年の最初のアップデート版である『スター・ウォーズ特別編』の上映以降ずっと主張を繰り返していた。なにせこれ以降はスター・ウォーズのソフトは特別編を基準にしており、オリジナル版は無かったものとして、ソフトの販売や制作を停止してしまっていたのだ。ずっとファンの声を無視し続けてきたジョージ・ルーカス側ではあるが、近年になってようやく限定版という形でDVDやBlue-rayを販売したという経緯がある。消されたダース・ベイダー役の人も十数年ぶりに復活できたわけだ。

 

また、人類社会に残る膨大な作品群は、後に犯罪者として起訴された人間や、薬物使用者やレイプ犯やその他いろいろの犯罪者が関わっていたりする。しかしその当時、犯罪など予期しなかった時期に発表されたものについて、後から封印するなんてことは許されるのだろうか。

 

たとば、O.J.シンプソン(94年に殺人罪で起訴、07年に強盗罪で有罪)の出演する『タワーリング・インフェルノ』や『カプリコン・1』などは今でも自由に鑑賞できる。また、ロマン・ポランスキー監督(77年に未成年に対する強姦で有罪)の『ローズマリーの赤ちゃん』『チャイナタウン』だって普通に観れる。コカイン使用した俳優が出演する作品が自由に観れる状態というのは、世間的にそんなに悪影響なことなのだろうか。その理屈はさすがにムリがありそうだ。

 

一定期間は売りたくないというのがあったとてしても、恣意的な理由で永遠に封印するのは、文化に対する責任としてもやってはいけないと思われる。そもそも、ピエール瀧が関わっている作品群というのは、ピエール瀧の単独の仕事というのは極めて少ない。まるでピエール瀧が作品のすべてと言わんばかりの対応は、他のスタッフやキャストや演者などに対してあまりにも配慮に欠けるのでは。「文句はピエール瀧にどうぞ」と言われても納得する人は少ないだろう。

 

6.配信販売に対する責任。

いかにも現代的な争点。

 

今回の話でいえば、ピエール瀧をモデルにしたキャラクターが登場するセガのゲームが配信停止になったが、後にピエール瀧のモデルを別のデータに差し替えて配信を再開するとしよう。その場合、前述した通りの過去作品の改変の問題のみならず、もともとのデータを購入したユーザーも、ダウンロードし直した場合にはピエール瀧が削除されたゲームしか遊べないということも起こり得る。もしかしたら強制アップデートという方法まで行われる可能性すらある。

 

以上については何も確定されたことではないので、現時点では憶測でしかないが、それを危惧してディスク版の確保に走った人が多数いたせいで、中古価格が高騰するという一幕があったくらい。ちなみに、ディズニーのゲームに登場したアナ雪のオラフについては、アップデートで別の声に差し替えられることが決定しているようだ。

 

それとは別に、今流行りのサブスクリプションサービスについての問題点も浮き彫りになっていた。月額料金を支払ってラインナップの音楽などを自由に楽しめるという類のサービスから、電気グルーヴの曲が次々と削除されてしまうという事態が起きた。「電気グルーヴも聞けるから」という理由で加入していた顧客に対しての裏切り行為ではないかというのだ。

 

そりゃいずれにおいても顧客との契約上の法律問題はクリアしてるのかもしれんが、不信感を招くには十分な行為といえる。ただこれにしても、作品封印が妥当とかいう話ではなくて、サブスクリプションとか配信ビジネスに対する問題点の話だから、混ぜて考えると非常に問題がある。「Kindleの本は果たして所有しているの?」問題とかで話した方が良さそうなネタ。

 

 

以上のように6つの視点から考察してきたが、ピエール瀧の関連作品が恒久的に封印されるに足る理屈はどこにも無さそうだ。百歩譲るとしてもペナルティとして一時的な販売自粛がせいぜいだろう。あと、これからの付き合いに関しては、それぞれが考えれば良いことだ。芸能界がピエール瀧を締め出すことで合意したというなら仕方がない。しかし作品の歴史は変えられないし、コカイン使用が悪行であるという理屈は成立しないことは何度も申し上げておく。どこをどう考えても「ルールを破っただけ」の話。法的な罰則は受けるだろうが、社会的制裁を受けるようないわれはない。

 

スピード違反でも未成年時の飲酒・喫煙でもなんでも、一度も法律を破った事の無い人だけが(もちろん捕まってなくてもアウトだ)ピエール瀧に石を投げたら良いんじゃないだろうか。胸を張って「俺は一度も違反してない!」なんて人が本当に出てきたらキモいけど…。

これから京都に観光に行く場合、出来るだけ大阪のホテルを取ることをオススメしたい理由が出来た!?

京都のキムラといえば寺町のすき焼き屋さんだが、もてラジ村のキムラといえば木村ゆう氏である。そんな木村ゆうさんが書いた京都の旅行客離れの記事を読んでいて思い出した事があった。

kimniy8.hatenablog.com

 

今年の1月か2月に、京都の祇園のサウナの名店ルーマプラザにチェックインしようとしたとき、「200円を頂戴します」とフロントで言われてギョッとしたのだ。

 

楽天トラベルを通して支払いは済ませていたので、当然ながらフロントでの支払いは無いものと高をくくっていたからだ。僕は宿泊に対しては、たいていネットからの支払いをするので、現地の宿泊施設でお金を出すことはあまりない。

 

なんでこうなったかを聞いてみると京都市が宿泊税をとるようになったかららしい。

 

宿泊税というものがあるのは前から知っていた。ずいぶん前から東京都が導入していて、大阪府もわりと近年になって導入することになったというニュースを見たことがあるからだ。

 

しかし僕にとってはかなり他人事にニュースだった。実際に宿泊税というのを支払ったことがなかったからだ。

 

宿泊施設を利用しないというのではなくて、東京へは良く泊りがけででかけていたし、地元の大阪でも宿泊することは実際すごく多いのだ。

 

でも宿泊税を意識したことは無い。なぜなら宿泊税は高いホテルにだけかけられると思っていたからだ。

 

東京都の宿泊税

一人あたり宿泊料10000円を超えるホテルで100円

一人あたり宿泊料15000円を超えるホテルで200円

これを一泊ごとに人数分支払う。

<税金の種類><宿泊税> | 東京都主税局

 

大阪府の宿泊税

一人あたり宿泊料10000円を超えるホテルで100円

一人あたり宿泊料15000円を超えるホテルで200円

一人あたり宿泊料20000円を超えるホテルで300円

これを一泊ごとに人数分支払う。

大阪府/大阪府の宿泊税について

 

なんかカードゲームの効果みたいな書き方になってまったが、宿泊税はかような事になっている。つまり僕自身は宿泊料が10000円を超えるようなホテルを利用する機会などほとんどなく、たまーーーーにあったとしても、そういうケースでは料金感覚なんかマヒしてるわけで100円くらいは誤差みたいに思っていて、宿泊税なんか意識できるわけが無かったのだった。

 

だから宿泊税なんていうものは金持ちだけが支払うものであり、僕のような貧乏人があれこれ考えなくて良いものだと思っていたフシがある。

 

しかしだ。なぜか京都市で僕は200円の宿泊税を請求される羽目になった。ルーマプラザの宿泊料は3600円とかそんなもんだ。そりゃサウナ&カプセルとしては、ちょっとだけ豪華な施設ではあるかもしれんが、一般的なホテルの価格からしたらものすごい庶民価格ではないか。4000円にも満たない料金に対して200円も取られるなんて、消費税をダブルがけされたくらい凄い。なんなのだ。どういうことだ。自分に何が起きたのかわからなかった。

 

とりあえず文句のひとつも言いたかったが、フロントのお姉さんと揉めてもしょうがないので、「あ、そうなんですか」なんて平静を装って200円を支払ってから、あわてて京都市の宿泊税について調べてみた。

 

京都市の宿泊税(2018年10月から徴収開始)

一人あたり宿泊料20000円未満は200円

一人あたり宿泊料50000円未満は500円

一人あたり宿泊料50000円以上は1000円

これを一泊ごとに人数分支払う。

京都市:宿泊税について

 

料金だけ見ると、若干高いかなあ…最大1000円は凄いなあ、と思うくらいだが、実は東京都や大阪府の宿泊料とぜんぜん違う!何が違うかをよく見て欲しい!

 

20000円未満は一律200円!!!

 

これだ!これが僕がサウナの宿泊で200円も徴収された暗黒ルールだ!

 

つまり、1000円の宿でも、500円の宿でも、京都市のホテルに泊まったら200円は絶対に取られるのだ。1000円の宿をとったら20%も税金をかけられることになる。

 

反対に50000円もするホテルに泊まる人は1000円の税金をとられるが、2%の税金ということになる。すさまじいまでの逆進性の税金だ。確実に弱い者いじめ。

 

京都で1000円のドミトリーみたいなところで5泊したとしよう。総支払は5000円で宿泊税は1000円とられる。50000円のホテルで一泊した人の1000円と同額。この現象に納得が出来る人とはまともに会話できる気がしない。

 

もちろん東京都と大阪府の宿泊税だって、つきぬけて高いホテルに泊まれば割合は下がっていくわけで、厳密にいえば逆進的な税ということになるが、10000円以下の安宿は免除するという救済処置がある。だから僕は宿泊税なんかほとんど気にすることなくホテルを利用できていたのだった。

 

ひるがえって京都市は何なのか。何がしたいのだろうか。

 

宿泊税の目的にはこのように書かれていた。

「国際文化観光都市としての魅力を高め,及び観光の振興を図る施策に要する費用に充てることを目的としています。」

 

外国人、京都市民、市外からの旅行者すべて、しかも安宿に泊まる人からも一律で200円を徴収することが観光都市としての魅力を高めることになるの?全く意味がわからないのだが。京都市が何をやりたいのかわからない。

 

「京都のホテル混雑を緩和するために宿泊客を少しでも減らしたい」と思って導入したなら納得がいく。「観光は京都だけど、宿泊は大阪のホテルで良いや」と思う旅行者が増えていってもおかしくない政策だ。そういう企みなら上手いルールを作ったものだと思う。僕は京都市にはできるだけ泊まりたくないと思ったし。

 

けど、祇園祭とか、大きなイベントになれば、高い料金でも泊まりたいという観光客はいくらでもいるだろうから、あまり緩和にはならないと思われる。実際にこの時期のホテルは高い。逆に打撃を受けるのは「なんでもない日」だろうし、安い宿ほど客離れにつながるだろう。

 

「安い宿に泊まる客なんか京都に来てほしくない」と考える市民はけっこういると思う。でも、安い宿を経営している側はそうは思ってない。安い宿を経営しているのは、そういう価格帯のサービスの需要をあてこんでいるからであって、足をひっぱるような政策をされたらたまったものではない。

 

だいたい京都市民だって、終電がなくなって泊らないといけないとか、朝早いから安いカプセルに宿泊しようとかなったときに、余計な出費を強いられるわけだからいくらかは損をかぶるのだけど。それでも良いなら良いけど。そして安宿には京都市から撤退して欲しいと考えるなら、それはそれでひとつの考え方なのだろう。

 

近年のインバウンド需要で増加したホテルは、総じて価格帯が安いホテルだったりする。ドミトリーのようなものやカプセルホテルも増えまくった。京都市にそういうホテルが進出してくるのを抑制したいというなら趣旨は一応はわかる。しかし大阪や奈良などに宿泊して京都に観光にくる人が増えるのだとしたら、市内の混雑具合自体は変わらないのかもしれない。

 

しかし僕がギョッとしたように、海外からの旅行者もネットを通じて支払いを済ます人が多いので、知らずに泊まろうとした人がフロントでトラブルになりがちのようだ。こんな悲劇はかわいそうなので、できるだけ周知したいと思って書いた面もある。日本語のブログだけど。日本人も取られるので。

www.kyoto-np.co.jp

 

ちなみに、金沢市も2019年4月から京都市と同じく20000円未満は一律200円徴収というタイプの宿泊税を導入する。金沢としえばアパホテルのお膝元だ。近年、宿泊施設が増えてきていたが、どんな安宿に泊まろうとも200円徴収されるらしいので注意して欲しい。

 

金沢市にどういう勝算があるのかは知らないが、いち貧乏旅行者としては迷惑な限り。行った最には、できるだけ金沢で飲み食いしていたのだけど。どんなところに泊まっても200円とられるなら、宿泊は最小限にしたくなってきた。まあ、そんな程度の人間は迷惑だったというメッセージとして受け取りたい。

 

それと大阪府も2019年6月から、宿泊税の徴収対象を10000円以上から、7000円以上に引き下げるらしい。まだまだ僕の利用している価格帯よりは上だけどジリジリせまってきている恐怖がある。

 

東京都は宿泊税の改正計画は現時点ではあんまり話にあがってないどころか、オリンピックに向けて免除させようという計画まであるらしい。どういうことやねん!?納得いかんとはまさにこのこと。

www.sankei.com

とにかく、関西旅行において、京都に宿泊しようとしている人は、以上のことを心得ておいて欲しい。場合によっては大阪に宿泊しても良い。どうせ近いので。

 

 

僕自身は、京阪沿線民で、京都のアクセスが良いので、ルーマプラザにサウナを愉しみに行っていただけなのに、観光の魅力がどうとかで200円を取られるみたいな事に対してものすごく嫌な気持ちになっている。ルーマプラザ京都にしても、少しでも安くサービスを提供しようとしているはずなのに、市から勝手に200円の値上げをされるわけだ。ルーマプラザに200円払えというなら余計に払っても良いくらいのサービスだと思うけど、単なる税金だというのならバカらしい。

butao.hatenadiary.com

祇園あたり

 

ZOZO社長の100万円チャレンジに参加することによって失ってしまうモノと見せつけられた現実。

自分のフォロワーになってリツイートしたら、抽選で100人に対して100万円をあげるとZOZOの社長がぶちあげたらしく、新年のTwitter界は一時狂乱の様相を呈していた。

 

ぜんぜん興味なかったが、前澤氏は当初50万フォロワーだったらしい。それでどうなったのかと今みたら578万フォロワーいた。とするとこの企画で、前澤氏に飛び乗ったユーザーは520万以上はいたということだ。

 

100人に100万円で総額1億円。それでフォロワーが520万人以上増えたのだから、1フォロワーあたり20円以下で買ったみたいなものだ。しかもニュースになり、リツイート記録も作りなので、そのバリューは計り知れないものがある。広告宣伝費と考えても相当に安いのではないか。と、同時に、前澤氏に興味をもっているユーザーの囲い込みも出来ている。これから第二弾、第三弾のキャンペーンを匂わせており、フォロワーの興味を引き続けている。いってみれば無料メルマガの読者を大量獲得したのと変わらない。

 

この騒動によって、前澤氏のフォロワー数は、日本人では1位の有吉(700万)と、2位の松本人志(600万)に続いて3位(578万)にランキングしている。これ以外で500万以上フォロワーは4位のきゃりーぱみゅぱみゅだけだ。スターバックスコーヒーでも450万フォロワーしかいない。かのネットの寵児といわれるHIKAKINなんかでも300万フォロワーにも達しないわけで、500万という数字がどれほど途方もないものかわかる。それにしても有吉がトップなのは、僕としては意味がわからないが…。みなさんの方が詳しいだろうが、別にその理由は知りたくはない。

 

芸能人でもなんでもないおっさんが、マネーパワーでいきなりとんでもない位置に躍り出てきたのだ。もはや金持ちでありトップツイッタラーといって良い存在だ。ホリエモンなんか目じゃない。努力と幸運とネットパワーでなんとか出来るレベルの限界がHIKAKINの位置だとするとその異常さが伺える。

 

ネットビジネスの有名人が、お金をばら撒くと宣伝しただけで500万ユーザー以上を惹きつけてしまった。ばら撒くと宣伝した方も下世話だが、もっと深刻なのは、それで飛びつく人間が500万もいたという辛い現実が可視化されたことだろう。

 

金持ちのバカなおっさんがどんなバカをやったって、はっきりいって僕は興味がない。関わらなければ良いだけだ。そんな僕がわざわざこの記事を書いてるのは、そんなバカに飛び乗る人たちが500万人以上もいたかもしれないという悲しい現実を、無理やりに近い形ではっきりと見せつけられてしまったからだ。

 

以下のサイトの情報によると、日本人のTwitterアクティブは4500万人あたりらしい。これのうち500万ユーザー以上ってのが、どういうことかおわかりだろうか。

 

【最新版】2018年11月更新! 11のソーシャルメディア最新動向データまとめ

 

つまり、自分のフォローを0にしている超有名人アカウントみたいな人でもないかぎり、まず間違いなく自分のTLに前澤氏の例のTwitterが登場してくるわけだ。それも複数回。これはたまらんよ。好むと好まざるとにかかわらず、前澤氏の狂乱に巻き込まれてしまうのだ。これが500万という規模の威力であり暴力だ。

 

僕のフォロワーが、お金に目のくらんだ馬鹿だといいたいわけではない。ぜんぜん逆だ。みんな賢い人類だったのだ。

 

こんな話を聞いたことはないだろうか。動物を捕獲する罠というのがある。動物も馬鹿じゃないから、普通はそんなものは警戒して飛びつかない。罠が威力を発揮するのは、動物が獲物に困り腹をすかせている時だ。人里に降りてくる熊とかいるが、熊とて人里が危険なのは承知している。それでも人里に降りてくるのは、背に腹は代えられない気持ちからだ。

 

それくらいみんなしんどいのだ。世の中の大半の人がお金に苦しんで、疲弊して、時間も奪われている。日本だけじゃない世界規模でそのような事が起きている。その反面、富の極端な集中が起きていて、今まででは考えられない規模のスーパーリッチが生まれている。日本では、たとえば前澤氏がその一人だ。そんな奴がお金を無造作にばら撒いて人気取りをしている。みんな飛びつく。悲惨だ。

 

ちょっと考えればわかると思うけれど、100万円を100人にプレゼントといったからって、自分が当選する確率なんて限りなくゼロに近い。実際に最終的には5万分の1以下とかそんな数字になったはずだ。0.002%以下。当たると思いますか。ナンバーズ4のストレートの当選確率が1万分の1とかで、だいたい100万円くらい当たるらしい。そっちのほうが、まだマシじゃないだろうか。

 

しかも、0.002%以下の確率というのだって、本当にランダムに当選すると仮定しての話。後になって当選者は、前澤氏が意図的に選出しているみたいな憶測が生まれた。そうだとしたら、自分が貰える可能性なんて、最初から0だったかもしれない。0.002%が0%になってもならなくても、もはやどうでもいいが。自分がリツイート&フォローして、前澤氏を有名にしてあげればしてあげるほど、100万円から遠くなるシステムも含めて、実に実にアホらしいゲームだ。普通だったら参加しないだろこんなの。

 

 「ナンバーズ4を買うには200円いるだろ!それからしたらフォロー&リツイートするだけ!何も失うものなんか無いんだから良いじゃないか!」

 

本当か?本当に200円を使うよりも失うものが無かったのだろうか?僕はとてもそうは思えない。

 

 「ただリツイート&フォローするよりも、なんとかして前澤氏の目にとまった方が有利なんじゃないか?」

 

前澤氏が意図的に当選者を選出するだろうという説を先取りして、どうにか彼の気を引こうと必死で夢を語ったり、自分を売り込んだりするアカウントがいた。

 

そこまでではなくとも「ZOZOの社長は貧乏人に札束まいて遊ぶみたいな下品でくだらない事をしてるねー」という当たり前の批判に対して、「夢を与えてくれてるんだ!」「人のお金の使い方に文句つけるな!」とフォローする声がやたら大きくなった。この人たちは200円でナンバーズ買うよりも、何か大きなものを、あっさりと売り渡したんだろうか?しかも0円で?とても悲しくなった。

 

「前澤のゴミ野郎が100万くれるかもって言ってるんでフォロー&リツイートしといたよ!外れたから速攻でフォロー外してブロックしといたよ!」

 

こういう強い人なら何も言うことはない。でも、少しでも助平心でフォローした人は、さすがにそこまで振り切れないんじゃないだろうか。

 

「ジャーナリストは絶対に取材対象と飯を食うな!」という鉄則があるらしい。一緒に飯をくったり、ましてや飯をおごってもらった相手に対して、辛辣な記事が書けますか?という意味らしいが、日本においてはこのあたりのジャーナリズムのモラルがグダグダになっていて嘆かわしいと言われている。

 

100万円あげるって言われてフォロー&リツイートするのも同じじゃないか。しかもこの場合は100万円が貰えることなんかほぼない。これだったら焼き肉のひとつでもおごってもらった方がなんぼか良かった。スピナーベイトとかスプーンみたいな金属の疑似餌に食らいついて釣り上げられた魚くらい悲惨な気がする。

 

何も貰えなかった人たちが一斉にアンチに回ることも無い。前澤氏は釣り上げた魚にも夢を与え続けてくれるからだ。「僕をフォローしていたら得なことありますよ。第二弾も準備しています」などと。余念はないわけだ。

 

事実、第二弾で50万円差し上げます!みたいな偽アカウントに、さっそく何人かがひっかかっていた。

 

こうなっては、もうあなたは前澤氏フォローを外す事は出来ない。いかに前澤氏のお気に召す人間になれるのか?と前回の当選者をサンプルにして傾向と対策を考えようなんてサイトも出てくる始末。このまま、もし第二弾が敢行されたら、前以上に嫌な光景を見せつけられる事になるのではないかと今から心配している。

 

フォロー&リツイートなんて超ローリスク&超ハイリターンだと、あなたはまだ言えますかね。ナンバーズを200円で買うより安いですかね。

 

たかが100万円。いってしまえばたかが100万円だ。そりゃ僕だって、100万円が必要ないといえるほどのお金持ちじゃない。むしろ貧困者であって、100万円あったらそりゃ欲しい。目の前に100万円を差し出されたら、犬の真似くらいならばするかもしれない。この場合は、貰ってから、そんな事を要求した金持ちを、思いっきり軽蔑するくらいはできるけど。欲に負けた自分は棚に上げて。

 

でも、貰ってない100万円をありがたがれと言われたら、さすがにそれは無理だ。まるでベルを鳴らされてよだれをたらす犬だ。現時点ではそこまでは追い詰められていない。自分の運の良さを感謝するしかない。

 

お金持ちが無造作に1億円ばら撒いて、それでどれだけ得をしているかとか、そのお金を作るために、どれだけ貧乏人を生み出しているかとか、それがどれほど下品な行為かとか、僕がいろいろまだ考える事が出来ているのは、たまたまに幸運だからだ。だからその立場にいるうちに書きとめておいた。

 

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